JDK 1.1 開発ガイド (Solaris 編)

「単一対単一」のモデル

「単一対単一」のモデル (1 つのカーネルスレッドに対してユーザースレッドが 1 つのモデル) は、正しいマルチスレッドの初期の実装の 1 つです。「単一対単一」のモデルでは、アプリケーションによって作成されたユーザーレベルのスレッドはそれぞれカーネルによって認識され、すべてのスレッドが同時にカーネルにアクセスできます。「単一対単一」モデルの最大の問題は、スレッドが増えるほどプロセスが重くなるため、開発者はそのことを考慮しながらスレッドをあまり多く使用しないようにする必要があることです。このため、Windows NT や OS/2 のスレッドパッケージなどの「単一対単一」モデルのスレッド実装の多くは、システムでサポートされるスレッド数を制限しています。

図 2-2 「単一対単一」のマルチスレッドモデル

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