接続点 - ボードおよびそのカードケージスロットを集合的に表す用語です。
DR は、スロット、ボード、接続点の状態を表示できます。DR の定義では、ボードには、そのボードが接続されている装置も含まれますから、DR では、「占有装置」という用語で、ボードとその接続装置の両方を表します。
スロット (受容体) は、ホストマシンから占有装置を電気的に切り離すことができます。すなわち、DR ソフトウェアは、1 つのスロットを低電力モードにすることができます。
受容体には、スロット番号に従って名前を付けることも、あるいは SCSI チェーンのように匿名のままにすることもできます。使用できるすべての論理的接続点の一覧を表示するには、cfgadm コマンドで -l オプションを使用します。
占有装置としての入出力ボードには、インタフェースケーブルで接続された外部記憶装置が含まれます。
物理接続点 - カードケージスロットのソフトウェアドライバと位置を表します。以下に、物理接続点の例を示します。
/devices/central@1f,0/fhc@0,f8800000/clock-board@0,900000:sysctrl,slot0
sysctrl0 の l は英小文字のエル、0 は数字のゼロです。
ある装置が切り離し可能であるためには、以下の条件を満たしている必要があります。
デバイスドライバが DDI_DETACH に対応している
重要な資源が冗長であるか、または代替パスからアクセス可能である。CPU およびメモリーバンクは、重要な冗長資源にすることができます。また、代替パス (代替入出力ボード) を使用してアクセスできる重要な資源としては、たとえばディスクドライブがあります。
ボードには、切り離せないものもあります。たとえば、システムに CPU ボードが 1 枚しか存在しない場合は、その CPU ボードを切り離すことはできません。また、起動ドライブを制御している入出力ボードも切り離せません (システムに AP がインストールされていない場合は、起動ドライブの制御を代替の入出力ボードに切り替えて対応できます)。
現行のバージョンのソフトウェアでは、最小番号の CPU/メモリーボードは切り離せません。cfgadm -v を使用して詳細な状態を表示すると、このようなボードの状態は non-detachable と認識されているのが分かります。たとえば、コード例 1-2 では、スロット 0 と 1 のボードが non-detachable となっています。
入出力ボードへの代替パスがない場合は、以下の対処方法があります。
別のボードにディスクチェーンを追加する。この追加によって二次入出力ボードを切り離すことができます。
その装置に対して 2 枚目の入出力ボードを経由して 2 つ目のパスを追加する。AP ソフトウェアを使用して代替ボード経由のアクセスに切り換えることにより、2 つ目のディスクチェーンへのアクセス手段を失うことなく、入出力ボードが切り離し可能にできます。