ufsdump コマンドは、ハードディスクにあるファイルシステムをテープにコピーします。ufsdump は、特にバックアップ用に設計されたユーティリティーです。複数ボリュームと増分バックアップに対応しています。増分ダンプレベルとスケジュールについての詳細は、『Solaris のシステム管理 (第 1 巻)』を参照してください。
ufsdump コマンドは、単一のファイルシステム (パーティション) に対してだけ有効です。したがって、すべてのファイルが 1 つのファイルシステム (パーティション) に含まれている必要があります。また、ユーパーユーザーである必要があります。
例:
次の例は、ディスクドライブのパーティション /dev/rdsk/c0t3d0s0 に配置されているすべてのファイルを、圧縮モードで、/dev/rmt/1 という1つのファイル (一般にダンプファイルと呼ばれます) にコピーする方法を説明しています。
example# ufsdump 0ubf 126 /dev/rmt/1 /dev/rdsk/c0t1d0s0
0 オプションは、ダンプレベルを表します。レベル 0 ダンプは、ファイルシステム全体をダンプファイル (テープドライブ) にコピーします。0 から 9 までの整数を指定でき、そのうち 1 から 9 は、特定の日時から変更のあったファイルだけをコピーする増分ダンプのレベルを表します。
b オプションは、ファイルをテープにコピーする際に使用するブロック化因数を指定します。b に続けて、使用するブロック化因数を表す数字 (この例では 96) を指定します。デフォルトのブロック化因数は、使用するテープドライブの種類によって異なります。適切なブロック化因数が判断できない場合は、指定せずに、使用テープドライブに合ったデフォルト値が使用されるようにしてください。
u オプションは、正常にコピーされたファイルシステムごとに、ファイル /etc/dumpdates にタイムスタンプ付きのエントリを追加して、ダンプレコードを更新します。
f オプションは、ダンプファイル (テープドライブの論理デバイス名) を指定します。 f に続けてファイル名を指定する必要があります。この例では /dev/rmt/1 です。
/dev/rdsk/c0t1d0s2 は、テープにコピーするファイルが含まれているソースデバイスの名前です。この例では、2 台目のディスクドライブ (t1) の 1 つ目のパーティション ( s0)にあるすべてのファイルがコピーされます。