rscadm(1M) (Sun ハードウェア Solaris リファレンスマニュアル)

Sun ハードウェア Solaris リファレンスマニュアル

rscadm(1M)

名前

rscadm- SUN(tm) Remote System Control (RSC) の管理

形式

rscadm help

rscadm resetrsc

-s

rscadm set

variable

value

rscadm download

file

rscadm show

rscadm date

-s

rscadm send_event

-c

message

rscadm modem_setup

rscadm useradd

username

rscadm userdel

username

rscadm usershow

rscadm userpassword

username

rscadm userperm

username

機能説明

rscadm は SUN(tm) Remote System Control (RSC) を管理します。ホストサーバーが RSC と対話できるようにします。以下の操作がサポートされています:

rscadm help: 使用法の画面を表示します。
rscadm resetrsc: RSC をリセットします。実行できるリセットには、「ハード (hard)」リセットと「ソフト (soft)」リセットの 2 種類があります。デフォルトではハードリセットが実行されます。ソフトリセットは -s オプションを使用して選択できます。
rscadm set: RSC 設定変数を設定します。RSC 設定変数の例としては、RSC IP アドレスや RSC ホスト名があります。RSC 設定変数の全一覧は、RSC のマニュアルを参照してください。
rscadm download: RSC のファームウェアをプログラムします。ファームウェアには、起動監視と主イメージの 2 つの部分があります。デフォルトでは、rscadm は主ファームウェアイメージをダウンロードします。boot オプションは起動監視のプログラミングを選択します。
rscadm show: 現在の RSC 設定変数の設定を表示します。変数が指定されないと、rscadm はすべての変数設定を表示します。
rscadm date: RSC の時刻と日付を、表示または設定します。-s オプションは RSC の時刻と日付をホストの時刻と日付に設定するために使用できます。
rscadm send_event: RSC にテキスト形式のイベントを送信します。RSC がイベント設定を基に、イベントを転送することがあります。
rscadm modem_setup: RSC モデムへの直接接続です。これはモデム設定のためにユーザーが AT コマンドを入力できるようにします。"‾." でプロンプトに戻ります。
rscadm useradd: ユーザーアカウントを RSC に追加します。RSC は独立した 4 ユーザーまでをサポートします。
rscadm userdel: ユーザーアカウントを RSC から削除します。
rscadm usershow: 指定されたユーザーアカウントの詳細を表示します。ユーザー名が指定されないと、すべてのユーザーアカウントが表示されます。
rscadm userpassword: 指定されたユーザーアカウントのパスワードを設定します。このパスワードは現在設定されているどのパスワードも上書きします。新しいパスワード設定の前に古いパスワードをいっさい確認しません。RSC のマニュアルで正しいパスワード形式を参照してください。
rscadm userperm: ユーザー用の認証プロファイルを設定します。詳細はマニュアルページの userperm の説を参照してください。

オプション

以下のオプションが rscadm でサポートされています:

rscadm resetrsc

[-s]: 「ハード」リセットの代わりに「ソフト」リセットを実行します。ハードリセットは RSC ハードウェアを物理的にリセットします。ソフトリセットでは、リセットをまねて、RSC ソフトウェアが起動ファームウェアに制御を移します。

rscadm download

[boot]: 起動モニターのフラッシュの場所をプログラムします。フラッシュの主な位置は、通常はプログラムされます。

rscadm show

[variable]: 特定の変数の値を表示します。

rscadm date

[-s]

ホストの時刻と日付を設定します。

[[mmdd]HHMM | mmddHHMM[cc]yy][.SS]

日付です。

    mm   - 月
    dd   - 日
    HH   - 時
    MM   - 分
    cc   - 西暦 (4 桁表示) の上 2 桁
    yy   - 西暦の下 2 桁 (十の位と一の位)
    SS   - 秒

rscadm send_event

[-c]: 重要なイベントを送信します。-c なしだと、send_event は警告を送信します。警告は RSC イベントログにのみ記録され、他に転送されません。

rscadm usershow

[username]: 情報を表示する RSC アカウント名です。ユーザー名の指定がなければ、すべてのアカウントが表示されます。

rscadm userperm

[cuar]: RSC アカウントのアクセス権を設定します。アクセス権の指定がないと、4 つのアクセス権すべてが使用不可になります。オプションには、ユーザーにコンソールの接続を許可 (c)、ユーザーに RSC アカウント修正のためのユーザーコマンド使用を許可 (u)、ユーザーに RSC 設定値の管理・変更を許可 (a)、ユーザーに RSC のリセットとホストの電源投入・切断を許可 (r) があります。

オペランド

以下のオペランドが rscadm でサポートされています:

rscadm set

variable: 設定する RSC 設定変数です。設定変数の一覧は、RSC のマニュアルを参照してください。

value: RSC 設定変数に設定する値です。正しい値の一覧は、RSC のマニュアルを参照してください。

rscadm download

file: ダウンロードするファームウェアファイルです。ファイルの内容は RSC 起動監視のイメージか、RSC の主イメージである必要があります。

rscadm send_event

message: イベントを記述するテキストメッセージです。引用符で囲んでください。

rscadm useradd

username: 新しい RSC アカウント用のユーザー名です。

rscadm userdel

username: 削除される RSC です。

rscadm userpassword

username: パスワードを設定する RSC アカウントです。

rscadm userperm

username: アクセス権を変更する RSC アカウントです。

終了状態

 = 0   成功
!= 0   失敗 (状態メッセージを表示)

使用例

# rscadm date
# rscadm date -s
# rscadm date 050113101998
# rscadm set hostname rsc15
# rscadm show
# rscadm show hostname
# rscadm send_event -c "The UPS signaled a loss in power!"
# rscadm send_event "The disk is close to full capacity"
# rscadm useradd rscroot
# rscadm userdel olduser
# rscadm usershow
# rscadm usershow rscroot
# rscadm userperm rscroot cuar
# rscadm userperm newuser c
# rscadm userperm newuser

注意事項

rscadm modem_setup - "‾." は改行後にのみ動作します。

rscadm を root になって実行する必要があります。

制限事項

既知の問題点はありません。

SunOS 5.8 最終更新日 1998年5月1日