この節では、CPU (中央演算処理装置) の使用状況を調査する方法と NFS サーバーの CPU を構成するときのガイドラインについて説明します。
% プロンプトに対して mpstat 30 と入力して 30 秒間の平均値を得ます。
system% mpstat 30 CPU minf mjf xcal intr ithr csw icsw migr smtx srw syscl usr sys wt idl 0 6 0 0 114 14 25 0 6 3 0 48 1 2 25 72 1 6 0 0 86 85 50 0 6 3 0 66 1 4 24 71 2 7 0 0 42 42 31 0 6 3 0 54 1 3 24 72 3 8 0 0 0 0 33 0 6 4 0 54 1 3 24 72
mpstat 30 コマンドは、各プロセッサの統計情報を表示します。表の各行は、1 つのプロセッサのアクティビティー情報です。最初の行は、システムが最後に起動されてからの全アクティビティー情報で、それ以降の行が、各時間間隔のアクティビティー情報を表しています。すべての値が、1 秒当たりのイベント数に基づく割合を表します。
mpstat 出力の各欄の項目の意味は、以下のとおりです。
表 3-2 mpstat コマンドの出力出力 | 説明 |
---|---|
usr |
ユーザー時間の割合 |
sys |
システム時間の割合 |
wt |
待ち時間の割合 |
idl |
アイドル時間の割合 |
sys が 50 % を超えている場合は、CPU パワーを大きくして、NFS の性能を改善してください。
NFS サーバーの CPU を構成する場合のガイドラインを以下に示します。
表 3-3 サーバーの CPU を構成する場合のガイドライン
条件 |
処置 |
---|---|
中速の Ethernet またはトークンリングネットワーク、1 〜 3 個の構成で、主として属性依存の環境である |
単一プロセッサで十分です。さらに小規模なシステムの場合は、UltraServer™ 1、SPARCserver 5、SPARCserver 4 のいずれかのシステムで、サーバーとして十分なプロセッサの処理能力が得られます。 |
中速の Ethernet またはトークンリングネットワーク、4 〜 60 個の構成で、主として属性依存の環境である |
UltraServer 2、SPARCserver 10、SPARCserver 20 のいずれかのシステムを使用してください。 |
大規模な属性依存の環境であり、SBus とディスクを拡張する十分な容量がある |
UltraServer 2、SPARCserver 10、SPARCserver 20 のいずれかのシステムのマルチプロセッサモデルを使用してください。 |
大規模な属性依存の環境である |
以下のようなデュアルプロセッサシステムを使用してください。 – SPARCserver 10 システムモデル 512 – SPARCserver 20 システム – SPARCserver 1000/1000E システム – Sun Enterprise 3000/4000/5000/6000、3500/4500/5500/6500 システム – SPARCcenter 2000/2000E システム SPARCcenter 2000 システムの 40 MHz/1 MB または 50 MHz/2 MB モジュールのいずれも NFS の負荷に対して問題ありませんが、50 MHz/2 MB モジュールの方がより良い性能が得られます。 |
データを扱うことの多い環境で、高速なネットワークがある |
高速なネットワーク (SunFDDI など) 1 つに対して SuperSPARC プロセッサ 1 基の構成にしてください。 |
データを扱うことの多い環境であるが、ケーブルに制限があり、Ethernet を使用する必要がある |
Ethernet またはトークンリングネットワーク 4 つに SuperSPARC プロセッサ 1 基の構成にしてください。 |
純粋な NFS 環境である |
推奨する台数を超えて、サーバーのプロセッサを増設する必要はありません。 |
NFS 処理以外の処理をサーバーで行う |
プロセッサを増設して、大幅な性能向上を図ってください。 |