Sun NFS サーバーの調整

非同期書き込み (async write)

NFS バージョン 3 では、オプションで非同期書き込み機能を利用することができます。NFS バージョン 3 クライアントは、サーバーに非同期書き込み要求を送信し、サーバーは、データを受信したことを通知します。ただし、このときサーバーは、応答する前に安定した記憶装置にデータを書き込む必要はありません。書き込みをスケジュールするか、複数の書き込み要求がまとまるのを待つことができます。

クライアントは、サーバーが書き込みを完了できない場合に備えて、データのコピーを保持します。クライアントは、コピーを解放する場合に、COMMIT 操作によりサーバーに通知します。サーバーは、データを安定した記憶装置に書き込んだ後で、肯定応答を返します。これ以外の場合はエラーが返されるため、クライアントはデータを同期モードで再送します。

非同期書き込みによって、サーバーはデータの同期をとる最善の方法を決めることができます。データは、COMMIT が着く前に同期がとられる可能性が非常に高くなります。NFS バージョン 2 と比較して、バッファリング処理の効率が増し、並列処理の度合いが高まります。

NFS バージョン 2 では、データが安定した記憶装置に書き込まれるまで、サーバーは書き込み要求に応答しません。ただし、サーバーが要求に応答する前に、複数の書き込み要求をまとめることによって、複数の並行要求を発行することができます。