この章では、SPARCstation 10SX および SPARCstation 20 で OpenWindows を実行するときに表示される画像について説明します。
CG14 フレームバッファーは、8 ビットピクセルまたは 32 ビットピクセルで動作するように設定することができます。これにより CG14 を高解像度モードで使用することができます。たとえば、マルチシンクモニタが接続された 4 MB の CG14 を 1280 × 1024 の解像度で 8 ビットピクセルを表示するように設定するには、以下のコマンドを入力します。
/platform/SUNW,SPARCstation-10,SX/sbin/cg14config -r 1280x1024@66
システムを再起動すると、モニターは新しい解像度になります。4 MB ではピクセル当たり 32 ビットを使用するにはメモリーが足りないので、OpenWindows を起動すると、8 ビットピクセルが自動的に選択されます。
同じハードウェアで、1152 × 900 の解像度で表示するように設定するには、以下のコマンドを入力します。
/platform/SUNW,SPARCstation-10,SX/sbin/cg14config -r 1152x900@76
再起動をすると、OpenWindows でピクセル当たり 32 ビットを使用できるようになります。
どちらのモードでも、画面の表示に利用されない VRAM 領域は、ウィンドウシステムのピクセルマップの割り当てに利用されます。
32 ビットピクセルのために十分な VRAM があるときでも、8 ビットピクセルモードでフレームバッファーを使用することができます。フレームバッファーを 8 ビットピクセルモードにすると、性能が向上します。ピクセルモードを明示的に設定するには、サーバーが使用する OWconfig ファイルに pixelmode=”8”を追加します。OWconfig ファイルは、通常、 /usr/openwin/server/etc 内にあります。
# CG14 display adapter class=”XSCREEN” name=”SUNWcg14” ddxHandler=”ddxSUNWcg14.so.1” ddxInitFunc=”sunCG14Init” pixelmode= “8”;
8 ビットモードでウィンドウシステムが動作しているとき、 OpenWindows で使用できる以下のような 8 ビットフレームバッファーの画像表示形式が使用可能になります。
8 ビットスタティックグレー
8 ビットグレースケール
8 ビットスタティックカラー
8 ビット疑似カラー
8 ビットトゥルーカラー
8 ビットダイレクトカラー
すべての X11 カラーマップは 1 つのハードウェアカラールックアップテーブルを共有します。
32 ビットモードでは、サーバーは 8 ビットモードで表示するすべての画像表示形式に加えて、24 ビットのトゥルーカラー画像表示形式をサポートします。
サーバーを以下のオプションで起動すると、ルートウィンドウが作成されるデフォルトの画像表示形式は、8 ビット疑似カラー (PseudoColor) 画像になります。
/usr/openwin/bin/openwin -dev /dev/fbs/cgfourteen0 defdepth 8
以下のオプションを指定すると、デフォルトの画像表示形式は、24 ビットのトゥルーカラー (TrueColor) 画像になります。
/usr/openwin/bin/openwin -dev /dev/fbs/cgfourteen0 defdepth 24
ハードウェアに別の X11 カラーマップが設定されているために、ウィンドウに間違ったカラーが表示される現象を、不正カラー (false color) といいます。
不正カラーを回避するには、トゥルーカラー (True Color) 画像を使用します。トゥルーカラー画像では、32 ビットすべてを利用できるので、カラーは常に正しく表示されます。SX ハードウェアでは、8 ビット画像の場合と同じ速度で 24 ビット画像を描画できるので、24 ビット画像を使用しても性能は低下しません。
32 ビットモードで、スタティックグレー (StaticGray) 画像は、専用のハードウェアカラールックアップテーブル (実際にはリニアランプ) があります。したがって、 32 ビットモードのスタティックグレー (StaticGray) ウィンドウを使用しても、他の 8 ビットウィンドウが誤った表示になることはありません。。