SunVTS 4.0 ユーザーマニュアル

実行条件

遠隔システムで SunVTS を実行するには、通常の SunVTS 実行条件 (「実行条件」を参照) の他に、以下の条件が満たされている必要があります。

ユーザーインタフェースを遠隔システムに接続する
  1. 遠隔システム上のセキュリティーファイルを編集して、ローカルシステムから遠隔システムにアクセスできるようにします。

    詳細は、「SunVTS セキュリティーの制御」を参照してください。

  2. 以下のコマンドを入力します。


    # /opt/SUNWvts/bin/sunvts -h 遠隔ホスト名
    

    遠隔ホスト名」は、実際の遠隔マシンのホスト名または IP アドレスに置き換えてください。

    sunvts コマンドは、遠隔システムで SunVTS カーネル (vtsk) を起動して、ローカルシステムで SunVTS ユーザーインタフェースを起動します。ユーザーインタフェースはカーネルに接続して、遠隔システムのテストセッションを表示します。図 3-1 を参照してください。

    SUT (System Under Test: テスト実行中システム) という用語は、SunVTS カーネルを実行しているシステムを意味します。この例では、遠隔システムが SUT です。

    図 3-1 -h オプションを使用した sunvts の実行

    Graphic


    注 -

    ユーザーインタフェースがすでにローカルシステムで動作している場合は、Connect to ボタンを使用して、遠隔システムの SunVTS カーネルに接続することができます。詳細は、「Connect to ボタン」を参照してください。


  3. 以下の節のいずれかの説明に従って、SunVTS にテストセッションの設定をし、テストを開始します。

  4. SunVTS のログを参照して、テストの結果を確認します。

    遠隔システムのテストのログは、ローカルの SunVTS インタフェースを使用して表示することができます。ログファイルは、SUT (テスト実行中システム) に格納されます。

遠隔ログインで SunVTS を実行する
  1. xhost コマンドを使用して、ローカルシステムで遠隔システムを表示できるようにします。


    % /usr/openwin/bin/xhost + 遠隔ホスト名
    

    遠隔ホスト名」は、実際の遠隔システムのホスト名に置き換えてください。

  2. スーパーユーザーになり、rlogin などのコマンドを使用して、遠隔マシンにログインします。

  3. 遠隔システム上のセキュリティーファイルを編集して、ローカルシステムから遠隔システムにアクセスできるようにします。

    詳細は、「SunVTS セキュリティーの制御」を参照してください。

  4. SunVTS を起動します。


    # /opt/SUNWvts/bin/sunvts -display ローカルホスト名:0

    ローカルホスト名」は、実際のローカルシステムの名前に置き換えてください。

    遠隔システムで SunVTS カーネルが起動し、ローカルシステムでユーザーインタフェースが起動します。

  5. 以下の節のいずれかの説明に従って、SunVTS にテストセッションの設定をし、テストを開始します。

  6. SunVTS のログを参照して、テストの結果を確認します。

    遠隔システムのテストのログは、ローカルの SunVTS インタフェースを使用して表示することができます。ログファイルは、SUT に格納されます。

telnet または tip (TTY インタフェース) で SunVTS を実行する

TTY インタフェースを使用して、telnet または tip セッションで、遠隔システム上の SunVTS を実行することができます。

TTY インタフェースを起動する前に、正しい端末の種類と列数を設定する必要があります。以下の手順に従ってください。

  1. echo コマンドを使用して、TERM 変数の値を表示します。

    以下の例では、TERM 変数は Korn または Bourne シェルの変数であり、値は sun-cmd です。表示デバイスには、Wyse、TeleVideo、またはその他の種類の端末を使用することができますが、その場合の TERM 値は異なったものになります。


    $ echo $TERM
    sun-cmd

  2. stty コマンドを使用して、端末の設定を表示します。


    $ stty
    speed 9600 baud; -parity hupcl 
    rows = 60; columns = 80; ypixels = 780; xpixels = 568;
    swtch = <undef>;
    brkint -inpck -istrip icrnl -ixany imaxbel onlcr 
    echo echoe echok echoctl echoke iexten


    注 -

    SunVTS の TTY インタフェースを実行するには、最低でも列数 (columns) が 80、行数 (rows) が 24 である必要があります。


  3. TERM 変数の値と rows および columns の値を書き留めます。

    これらの値は後の設定で使用します。

  4. telnet または tip コマンドを使用して、遠隔システムに接続します。

    これらのコマンドの詳細については、telnet(1) および tip(1) のマニュアルページを参照してください。

  5. 遠隔システムのスーパーユーザーになります。

  6. telnet または tip セッションウィンドウで端末の種類と設定を確認します。


    # TERM=sun-cmd
    # stty rows 60
    # stty columns 80

  7. 遠隔システム上のセキュリティーファイルを編集して、ローカルシステムから遠隔システムにアクセスできるようにします。

    詳細は、「SunVTS セキュリティーの制御」を参照してください。

  8. TTY インタフェースで SunVTS を起動します。


    # /opt/SUNWvts/bin/sunvts -t

  9. SunVTS にテストセッションの設定をして、テストを開始します。

    TTY インタフェースを使用したテストについては、「TTY インタフェースでの SunVTS の実行」「TTY インタフェース」を参照してください。

  10. SunVTS のログを参照して、テストの結果を確認します。

    遠隔システムのテストのログは、ローカルの SunVTS インタフェースを使用して表示することができます。ログファイルは、SUT (テスト実行中システム) に格納されます。