Solaris 8 6/00 ご使用にあたって (SPARC 版)

対話式インストールに関する注意事項とバグ情報

対話式インストールを使用する場合のインストールに関する情報と問題について説明します。

ロケール選択機構の変更

Solaris 8 では、インストールするロケールを選択する機構が変更されました。Solaris 2.5.1、Solaris 2.6、Solaris 7 では、一部のロケールは、選択するソフトウェアグループ (ソフトウェアクラスタ) によって、インストールするロケールを決定していました。Solaris 8 では、新しいインストールインタフェースが導入され、地域を選択することによって必要なロケールを決定します。このため Solaris 8 では、Solaris 2.5.1、Solaris 2.6、Solaris 7 よりも柔軟にオペレーティングシステムのインストール時にシステム構成をカスタマイズすることができます。

特に、次の点に注意してください。

UTF-8 ロケールで対話式インストールを行うと、メモリー不足によりインストールが失敗することがある

Solaris 8 または Solaris 8 6/00 オペレーティング環境のインストール時に、デフォルトロケールを UTF-8 に設定した場合、SOFTWARE 1 of 2 CD のインストールが完了し、システムがリブートした後、インストールプログラムの起動に失敗することがあります。

これは、UTF-8 ロケールとインストールプロセス中の JavaTM ソフトウェアとの処理が正しく行われないために発生するメモリー不足が原因です。メモリー不足は、システムのメモリー容量によって発生する場合と発生しない場合があります。

回避方法:UTF-8 ロケールで対話式インストールが失敗した場合は、UTF-8 ロケール以外のロケールを使用してインストールし直してください。インストールの失敗にかかわらず、Solaris 8 または Solaris 8 6/00 オペレーティング環境のインストールの完了後には、UTF-8 ロケールと Java ソフトウェアとの処理が正しく行われるようにするためのパッチ 108652-08 を必ず適用してください。

[日本語環境のみ] CD による対話式インストールで「コアシステムサポート」をインストールする場合の注意事項

「コアシステムサポート」でインストールされるべき日本語パッケージは、次のとおりです。

 パッケージ ロケール パッケージが含まれる CD
SUNWjeuc, SUNWjfpr, SUNWjfpuja, ja_JP.PCK, ja_JP.UTF-8 SOFTWARE 1 of 2
SUNWjpckja_JP.PCK SOFTWARE 1 of 2
SUNWju8ja_JP.UTF-8 SOFTWARE 1 of 2
SUNWjeuce, SUNWjfpre, SUNWjfpueja, ja_JP.PCK, ja_JP.UTF-8 LANGUAGES
SUNWjpckeja_JP.PCK LANGUAGES
SUNWju8eja_JP.UTF-8 LANGUAGES

CD による対話式インストールにおいて、ソフトウェアグループとして「コアシステムサポート」を選択した場合、インストールするロケールとして日本語ロケールを選択しても、LANGUAGES CD に含まれる日本語パッケージはインストールされません。これは、SOFTWARE 1 of 2 CD のインストールが完了し、システムがリブートした後、コアシステムの環境で LANGUAGES CD のインストールを起動できないためです。

回避方法:CD を使用して対話式インストールを行なった場合は、インストール終了後、システムにログインし、次のように pkgadd(1M) コマンドを使用して LANGUAGES CD に含まれる日本語パッケージをインストールしてください。


# cd /cdrom/sol_8_600_lang_sparc/components/Japanese/sparc/Packages
# pkgadd -d . SUNWjeuce SUNWjfpre SUNWjfpue SUNWjpcke SUNWju8e

対話式インストールで LANGUAGES CD に含まれるパッケージをインストールするには、LANGUAGES CD のイメージを含むインストールサーバーを使用してください。Solaris Web Start 3.0 では、CD を使用して LANGUAGES CD のインストールを行うことができます。

インストールの進捗を示すスケール表示が不正確 (バグ ID: 1266156)

Solaris ソフトウェアのインストール中であるにもかかわらず、「Solaris ソフトウェアのインストール - 実行中」のスケールがインストールの完了を示す場合があります。

スケールがインストールの完了を示した後も、インストールプログラムによってパッケージが追加されている可能性があるので、インストールが完了したかどうかをスケールの表示で判断しないでください。すべてのインストール処理が完了すると、プロンプト # が表示されます。

ファイルシステムの作成時に警告メッセージが出力されることがある (バグ ID: 4189127)

インストール中、ファイルシステムの作成時に、次のどちらかの警告メッセージが出力されることがあります。


Warning: inode blocks/cyl group (87) >= data blocks (63) in last
cylinder group. This implies 1008 sector(s) cannot be allocated.  

Warning: 1 sector(s) in last cylinder unallocated  
この警告メッセージは、作成中のファイルシステムのサイズと使用しているディスク上の容量が等しくない場合に表示されます。この場合、ディスク上に、作成中のファイルシステムには取り込まれない未使用の領域ができます。この未使用のディスク領域は、他のファイルシステムに割り当てることはできません。

回避方法 : 警告メッセージは無視してください。警告メッセージが表示されても問題は発生しません。

パスに # が含まれていてもエラーにならない (バグ ID: 4294586)

Java プログラムのパスに # が含まれていると、プログラムを実行した時に次のようなメッセージが表示されます。


Exception in thread "main" java.lang.NoClassDefFoundError
Volume Management (vold) sometimes uses a pound sign in a path
when creating directory names:     

回避方法 : # を削除してください。または Java インストールウィザードを使用しないでください。

[日本語環境のみ] 日本語端末からの tip(1) 接続によるインストールで、インストール画面が英語で表示される (バグ ID: 4313411)

ヘッドレスシステムに日本語端末から tip(1) 接続によるインストールを行う場合、言語の選択画面で「Japanese」を選択すると端末タイプの選択画面は日本語で表示されますが、それ以降のすべてのインストール画面は英語で表示されます。

また、sysidcfg ファイルで system_locale に日本語ロケールを設定した場合、すべてのインストール画面は英語で表示されます。

回避方法 : インストール画面が英語で表示されるだけで、インストール後のシステムのデフォルトロケールは、インストール時に選択したロケールに設定されます。なお、シリアル端末のシステムにインストールする場合は、言語の選択画面で「English」を選択してください。