Solaris 8 6/00 ご使用にあたって (SPARC 版)

第 7 章 マニュアルに関する情報

この章では、Solaris 8 のマニュアルに関する補足・訂正情報や、注意事項について説明します。

Solaris 8 6/00 INSTALLATION (Multilingual) CD 中のインストール Kiosk および Solaris 8 6/00 DOCUMENTATION CD (アジア言語版) に含まれている『Solaris 8 6/00 ご使用にあたって (SPARC 版)』の作成後に見つかった、以下のバグの情報が追記されています。


注 -

今回の Solaris の製品名称は「Solaris 8 6/00」ですが、コード、パス名、パッケージパス名などで、「Solaris 2.8」または「SunOSTM 5.8」という名称が使用されていることがあります。コード、パス、パッケージパスなどを実際に入力または使用するときには、必ずマニュアル中に記述されている名称に従ってください。


マニュアルの訂正・補足と注意事項

Solaris 8 インストールガイド (SPARC 版)

「システムのアップグレード」の「システムをバックアップする方法」に記載されている表「完全バックアップコマンド」中の、「使用するコマンド」の記述内容が正しくありません。正しくは次に示すとおりです。

表 7-1 完全バックアップコマンド

完全バックアップの保存先 

使用するコマンド 

ローカルのカートリッジテープドライブ 

ufsdump 9ucf /dev/rmt/n files_to_backup

リモートのカートリッジテープドライブ 

ufsdump 0ucf remote_host:/dev/rmt/n files_to_backup

モバイル IP の管理

「モバイル IP の管理」および「モバイル IP の配置」中の、モバイル IP 構成ファイルの Address セクションについての説明に、Default-Node というパラメタがあると記述されていますが、このパラメタ名は誤りです。正しくは Node-Default です。

マニュアルページ sdtgwm(1) (バグ ID: 4330198)

sdtgwm(1) のマニュアルページに記述されている -w オプションは、Solaris 8 6/00 オペレーティング環境ではサポートされていません。

Solaris スマートカードの管理 』(バグ ID: 4296336)

このマニュアルに記述されている ocfserv デーモンの start コマンドおよび stop コマンドは存在しません。

ocfserv デーモンを再起動するには、次の手順を実行してください。

  1. inetd デーモンを停止します。


    # pkill inetd
    

  2. ocfserv デーモンを停止します。


    # pkill ocfserv
    

  3. ocfserv デーモンが停止していることを確認します。


    # pgrep ocfserv
    

  4. inetd デーモンを再起動します。


    # inetd -s
    

Solaris スマートカードの管理』(バグ ID: 4326607)

smartcard -j オプションに対する Sun Smart Card Reader I の名前が、次のように誤って記述されています。


-j com.sun.opencard.terminal.scm.SCMstc.SCMStcCardTerminalFactory

正しくは、次に示すとおりです。


-j com.sun.opencard.terminal.scm.SCMStc.SCMStcCardTerminalFactory

Solaris 8 のインストール (上級編)』(バグ ID: 4327931)

「ネットワーク上で Solaris ソフトウェアをインストールする準備」の「ブートサーバーをサブネット上で作成する方法」において、Solaris 8 SOFTWARE 2 of 2 CD と Solaris 8 LANGUAGES CD を使用するように記述されていますが、これは誤りです。これらの CD を使用すると、次のエラーメッセージが表示されます。


An existing install server cannot be found at /image_name.
This tool can only add packages to an install server that already exists.

「ブートサーバーをサブネット上で作成する方法」に記述されている手順を実行するときには、手順 6 から手順 15 を飛ばしてください。

[日本語環境のみ] 『Solaris 8 のインストール (上級編)』(AnswerBook2)

「Solaris 8 CD の構成」の「Solaris 8 DOCUMENTATION ASIAN CD の構成」および「Solaris 8 DOCUMENTATION EUROPEAN CD の構成」において、Solaris 8 DOCUMENTATION ASIAN CD と Solaris 8 DOCUMENTATION EUROPEAN CD の構成図が正しく表示されていません。

http://docs.sun.com では正しく表示されています。

Solaris 8 のシステム管理 (追補)』:「リムーバブルメディアの管理機能の向上」、『Solaris 8 ユーザーズガイド (追補)』:「リムーバブルメディア」

Solaris 8 から Solaris 8 6/00 で変更されたリムーバブルメディア (取り外し可能な媒体) の管理機能について、上記のマニュアルで十分に説明されていません。

以下に、Solaris 8 6/00 で変更されたリムーバブルメディア機能について説明します。

Solaris 8 6/00 では、ボリュームマネージャ (vold) がすべてのリムーバブルメディアデバイスをアクティブに管理します。このため、/dev/rdsk/cntndnsn または /dev/dsk/cntndnsn のようなデバイス名でリムーバブルメディアにアクセスしようとしても失敗します。

ボリュームマネージャ (vold) が動作している場合は、CDE のリムーバブルメディア・マネージャ、またはボリュームマネージャで /cdrom0/floppy/rmdisk/jaz0/zip0 のようなパス名を使用してのみ、リムーバブルメディアデバイスにアクセスすることができます。

また次の例のように、/vol/dev ディレクトリ中のエントリを使用して、リムーバブルメディアにアクセスすることができます。

フロッピーディスクの場合:/vol/dev/rdiskette0/volume-name

CD-ROM または取り外し可能なハードディスクの場合:/vol/dev/rdsk/cntndn/volume-name

1 つのリムーバブルメディアデバイスに 1 つのリムーバブルメディアが含まれている場合、その別名は /vol/dev ディレクトリ中のパスへのシンボリックリンクとして /vol/dev/aliases ディレクトリに示されます。たとえば、フロッピーディスクドライブ 0 に test というラベルのフロッピーディスク、CD-ROM ドライブ /dev/rdsk/c2t1d0test というラベルの CD が入っている場合は、次のようになります。


$ ls -l /vol/dev/aliases
lrwxrwxrwx	1 root root	30 May 11 12:58 cdrom0 -> /vol/dev/rdsk/c2t1d0/test
lrwxrwxrwx	1 root root	30 May 11 12:58 floppy0 -> /vol/dev/rdiskette0/test

使用するデバイス名がわからない場合は、eject -n コマンドを実行してすべてのリムーバブルメディアデバイスのデバイス名を表示してください。たとえば、fsckmkfsnewfs コマンドでは、eject -n の出力の右側に示されたデバイス名を使用します。

Jaz ドライブまたは Zip ドライブへのアクセス

Solaris 8 6/00 オペレーティング環境を、初期インストール (新規インストール) またはアップグレードインストールのどちらでインストールしたかによって、Jaz ドライブまたは Zip ドライブへのアクセス方法が異なります。

Solaris 8 6/00 より前のリリースと同じ方法で Jaz ドライブおよび Zip ドライブにアクセスできるようにするには、次の手順を実行してください。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. /etc/vold.conf ファイル中の下記の行の先頭に # 記号を挿入して、この行をコメントアウトします。


    #use rmdisk drive /dev/rdsk/c*s2 dev_rmdisk.so rmdisk%d
  3. システムをリブートします。


    # init 6
    

[日本語環境のみ] セクション 3x の日本語マニュアルページが表示されない (バグ ID: 4274297)

セクション 3x の日本語マニュアルページを表示しようとしてセクション指定オプションなしで man コマンドを実行すると、以下の例に示すように、マニュアルページが表示されません。

例: jconv(3x) の場合


# man jconv
マニュアルには jconv のエントリがありません。

回避方法: セクション 3x のマニュアルページを表示する場合は、man コマンドの実行時に、-s オプションを使用してセクション名 3x を指定してください。

例: jconv(3x) の場合


% man -s 3x jconv
マニュアルを清書中です。しばらくお待ちください...
ディレクトリ名は 3curses に変わりました
終了
 
その他ライブラリ関数                                    jconv(3X)
 
【名前】
     jconv, tojupper, tojlower, tojhira, tojkata, atojis, jistoa,
     toujis, kutentojis - ワイド文字の変換
 
【形式】
     #include 
     int tojupper(int c, ...);
.
.
.  <<以降省略>>

この回避方法が必要なマニュアルページは、次のとおりです。

libjapanese に関するマニュアルページ

 sman3x:  
 atojis.3x isjpunct.3x tojupper.3x
 ceuctoibmj.3x isjrussian.3x toujis.3x
 cibmjtoeuc.3x isjsci.3x ujtojis.3x
 cjistosj.3x isjspace.3x ujtojis7.3x
 cjistouj.3x isjspecial.3x ujtojis8.3x
 csjtojis.3x isjunit.3x ujtosj.3x
 csjtouj.3x isjupper.3x wstrcat.3x
 cujtojis.3x jconv.3x wstrchr.3x
 cujtosj.3x jctype.3x wstrcmp.3x
 euctoibmj.3x jis7tosj.3x wstrcpy.3x
 ibmjcode.3x jis7touj.3x wstrcspn.3x
 ibmjtoeuc.3x jis8tosj.3x wstrdup.3x
 isj1bytekana.3x jis8touj.3x wstring.3x
 isjalpha.3x jisconv.3x wstrlen.3x
 isjdigit.3x jistoa.3x wstrncat.3x
 isjgen.3x jistosj.3x wstrncmp.3x
 isjgreek.3x jistouj.3x wstrncpy.3x
 isjhankana.3x kutentojis.3x wstrpbrk.3x
 isjhira.3x sjtojis.3x wstrrchr.3x
 isjis.3x sjtojis7.3x wstrspn.3x
 isjkanji.3x sjtojis8.3x wstrtod.3x
 isjkata.3x sjtouj.3x wstrtok.3x
 isjline.3x tojhira.3x wstrtol.3x
 isjlower.3x tojkata.3x 
 isjparen.3x tojlower.3x 

仮名漢字入力変換マネージャライブラリに関するマニュアルページ

 man3x   
 cm.3x cm_close.3x cm_open.3x cm_put.3x

なお、この例で man コマンド実行時に表示される "ディレクトリ名は 3curses に変わりました" というメッセージは、上記のマニュアルページには該当しないので無視してください。

[日本語環境のみ] マニュアルページ eucJP(5) の訂正事項 (バグ ID: 4302905)

eucJP(5) のマニュアルページの「注意事項」に記述されている情報に誤りがあります。

(誤)


【注意事項】
日本語 EUC で次の範は特別な意味を持ちます。

------------------------------------------------------------------------
 日本語 EUC            文字集合の区域        意味
  .
     <<省略>>
  .
 SS3 0xf5a1 - 0xfefe                     ユーザー定義文字 1 区 - 10 区
  .
     <<省略>>
  .
 0xf5a1 - 0xfefe                         ユーザー定義文字 11 区 - 20 区
 
------------------------------------------------------------------------

回避方法: 正しい情報は次のとおりです。

(正)


【注意事項】
日本語 EUC で次の範は特別な意味を持ちます。

------------------------------------------------------------------------
 日本語 EUC             文字集合の区域       意味
  .
     <<省略>>
  .
 SS3 0xf5a1 - 0xfefe                     ユーザー定義文字 11 区 - 20 区
  .
     <<省略>>
  .
 0xf5a1 - 0xfefe                         ユーザー定義文字 1 区 - 10 区
 
------------------------------------------------------------------------

なお、AnswerBook2 には、正しい情報が記載されています。「Solaris 8 Reference Manual Collection - Japanese」->「JFP リファレンスマニュアル (5) 標準、環境、マクロ」の eucJP(5) をご覧ください。

[日本語環境のみ] contrast の日本語マニュアルページが提供されている (バグ ID: 4314213)

/usr/openwin/bin/contrast は提供されなくなったのに、その日本語マニュアルページが提供されています。

回避方法:contrast の日本語マニュアルページは無視してください。

[日本語環境のみ] dtpower の日本語マニュアルページが表示されない (バグ ID: 4318868)

日本語ロケール環境で dtpower のマニュアルページを参照する場合、マニュアルページの検索パス (環境変数 MANPATH) の順番で /usr/dt/share/man/usr/openwin/share/man より先になっていると、英語のマニュアルページが表示されてしまいます。

回避方法:dtpower の日本語マニュアルページを参照するには、MANPATH 環境変数で /usr/openwin/share/man/usr/dt/share/man より先に指定して下さい。または、以下の方法でも dtpower の日本語マニュアルページを参照できます。


% man -M /usr/openwin/man dtpower