Solaris 8 6/00 ご使用にあたって (Intel 版)

第 6 章 サポート中止に関する情報

この章では、製品のサポート中止情報について説明します。この章の内容は、Solaris 8 6/00 DOCUMENTATION CD (アジア言語版) およびインストール Kiosk に含まれている『Solaris 8 6/00 ご使用にあたって (Intel 版)』と同じです。

Solaris 8 でサポートを中止した製品

HotJava ブラウザ

HotJavaTM ブラウザのサポートは中止されました。

Solaris Java Development Kit: JNI 1.0 インタフェース

Java Native Interface バージョン 1.0 (JNI 1.0) のサポートは、 Solaris Java Development Kit バージョン 1.2 (JDKTM 1.2) で中止されました。

Solaris Java Development Kit (JDK) では、Java Native Interface バージョン 1.0 (JNI 1.0) のサポートは中止されました。JNI 1.0 は、Native Method Interface (NMI) としても知られています。

Solstice AdminSuite 2.3/AutoClient 2.1

Solstice AdminSuiteTM 2.3 ソフトウェアは、Solaris 8 でサポートが中止されました。Solstice AutoClient またはディスクレスクライアントを構成するために Solstice AdminSuite 2.3 を実行しようとしても失敗します。これに対処するためのパッチは提供されていません。また、今後リリースされる予定もありません。手動で構成ファイルを編集してディスクレスクライアントを有効にすることは可能ですが、お薦めできません。また、この方法は Sun ではサポートしていません。

F3 フォントテクノロジ

Sun のスケーラブルフォント技術である、F3 フォントおよび TypeScaler ラスタライザのサポートは中止されました。Sun は、業界標準のフォント形式である Type1 およ び TrueType を今後もサポートします。

XGL

XGL のサポートは中止されました。

派生型 paddr_t

sys/types.h に含まれるデータ型 paddr_t は、64 ビットのコンパイル環境ではサポートされません。このデータ型は、現在 32 ビットのコンパイル環境だけで使用できます。

ユーザーアカウンティングデータのアプリケーションプログラミングインタフェース (API) に対する変更

ユーザーアカウンティングデータにアプリケーションがアクセスするための API には 2 通りあります。ユーザーアカウンティング情報にアクセスして処理を行うための API については、getutxent(3C) のマニュアルページに記載されています。これらの API は、以前の getutent(3C) ルーチンよりも機能が充実し、移植性に優れています。

古いアプリケーションの中には、アカウンティングファイルに直接アクセスしているものがあります。/var/adm/utmp ファイルおよび /var/adm/wtmp ファイルと、これらに対応するシンボリックリンク /etc/utmp および /etc/wtmp は、サポートされなくなりました。これらのファイルに含まれているデータ形式によって、将来の Solaris オペレーティング環境に制限が生じるためです。これらのファイルを使用しているアプリケーションは、文書化されサポートされている API を使用するように更新する必要があります。

小規模なシステム構成上では、すでに getutent(3C) ファミリのルーチンを使用しているアプリケーションに影響はありません。ただし将来のリリースで大規模システム構成上で使用された場合に、エラーを返す可能性があります。このため、古いコードと新しいコードの両方において、getutent(3C) API ではなく getutxent(3C) ルーチンを使用することをお勧めします。

sysidnis(1M) システム認識プログラム

sysidnis(1M) のサポートは中止されました。sysidnis(1M) は、インストール中およびアップグレード中や、sys-unconfig(1M) を使用して構成を解除した後に、ネームサービスを構成するためのシステム認識プログラムです。

sysidnis(1M) の機能は、sysidns(1M) に含まれるようになりました。

コンソールサブシステム

IA システムで動作する Solaris オペレーティング環境のコンソールサブシステムが、新しいサブシステムに変更されました。この新しいサブシステムでは、SPARC システムで動作する Solaris オペレーティング環境のコンソールサブシステムとの互換性が強化され、将来的な拡張性にも優れています。これに伴い、多数の文書化されていないインタフェースやサポートされていないインタフェース、若干の文書化されているインタフェースが、無効になりました。

文書化されているインタフェース:

文書化されていない・サポートされないインタフェース:

ビデオカード

Solaris オペレーティング環境における、次のビデオカードに対するドライバのサポートが中止されました。

sdtudc_extract_ps

sdtudc_extract_ps が廃止され、その機能は sdtudc_extract に統合されました。

将来のリリースでサポートを中止する予定の製品

Solstice AdminTool

Solstice AdminToolTM (admintool) は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。このツールは、ユーザー、プリンタ、ソフトウェアパッケージ、シリアルポート、グループ、ホストの管理を行います。

印刷管理の機能は、Solaris 8 オペレーティング環境で提供されます。printmgr(1M) のマニュアルページを参照してください。

Solstice Enterprise Agents

Solstice Enterprise AgentsTM は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。この機能は、Solaris 8 オペレーティング環境に含まれている WBEM (Solaris Web-Based Enterprise Management) サービス機能で提供されます。

XIL

XIL は、将来のリリースではサポートされなくなる予定です。XIL を使用するアプリケーションを使用すると、次のような警告メッセージが表示されます。


WARNING:  XIL OBSOLESCENCE
     This application uses the Solaris XIL interface
     which has been declared obsolete and may not be
     present in version of Solaris beyond Solaris 8.
     Please notify your application supplier. 
     The message can be suppressed by setting the environment variable
     "_XIL_SUPPRESS_OBSOLETE_MSG.

LDAP クライアントライブラリ

LDAP (軽量ディレクトリアクセスプロトコル, Lightweight Directory Access Protocol) クライアントライブラリ libldap.so.3 は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。このライブラリの新しいバージョンである libldap.so.4,は、IETF (Internet Engineering Task Force) の ldap-c-api ドラフトの draft-ietf-ldapext-ldap-c-api-04.txt 版に準拠しています。

JDK 1.1.x および JRE 1.1.x

JDK 1.1.x および JRE 1.1.x は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。ほぼ同等の機能が、Java 2 Standard Edition, versions 1.2 に継承されます。

SUNWrdm パッケージ

Solaris SOFTWARE CD に含まれており、/usr/share/release_info にインストールされる SUNWrdm パッケージ (日本語版は SUNWjrdmSUNWjprdmSUNWjurdm) には、Solaris オペレーティング環境ソフトウェアをインストールする前に必要な情報やリリース直前に明らかになった問題点が記載されていましたが、このパッケージは将来のリリースでは提供されなくなる予定です。

SUNWrdm に記載されていた情報は、Solaris DOCUMENTATION CD に含まれている『ご使用にあたって』、印刷マニュアルの『ご使用にあたって』(インストールに関する情報のみ)、http://docs.sun.com に掲載されている『ご使用にあたって』に記載されていますので、これらを参照してください。

crash(1M) ユーティリティ

crash(1M) ユーティリティは、将来の Solaris リリースでサポートされなくなる予定です。システムがクラッシュしたときのダンプファイルを調べる crash ユーティリティの機能は、mdb(1) ユーティリティで提供されます。crash コマンドのインタフェースは、Solaris オペレーティング環境の実装に関係のない細部の実装 (スロットなど) の周辺に構成されてきました。

crash から mdb に移行するために、Solaris 8 では crash の各サブコマ ンドに相当する mdb の構文を示すマニュアルを提供しています。

Kerberos バージョン 4 クライアント

Kerberos バージョン 4 クライアントは、将来のリリースで削除される予定です。これに伴い、以下において Kerberos バージョン 4 はサポートされなくなります。

adb(1) マップ修飾子とウォッチポイント構文

adb(1) ユーティリティは、Solaris 8 オペレーティング環境の将来のバージョンにおいて、新しい mdb(1) ユーティリティへのリンクとして実装される予定です。

mdb(1) のマニュアルページでは、adb(1) との互換モードなど、新しいデバッガ機能について説明されています。この互換モードにおいても、adb(1)mdb(1) の間には、次のような違いがあります。

OpenWindows ツールキット (開発者向き)

OpenWindowsTM XViewTM と OLIT ツールキットは、将来のリリースでサポートを中止する予定です。必要に応じて、Motif ツールキットに移行できます。警告メッセージが表示されないようにするには、 #define OWTOOLKIT_WARNING_DISABLED または -D を使用してください。

OpenWindows 環境 (一般ユーザー向き)

OpenWindows 環境は、将来のリリースでサポートを中止する予定です。必要に応じて、CDE (共通デスクトップ環境) に移行できます。

フェデレーテッドネーミングサービス (FNS) / XFN のライブラリとコマンド

X/Open XFN 標準に基づく FNS は、将来のリリースでサポートを中止する予定です。

Solaris ipcs(1) コマンド

システムクラッシュ時のダンプに、コマンド行で -C オプションと -N オプションを指定して ipcs(1) コマンドを適用する機能は、将来のリリースではサポートされなくなる予定です。これと同等の機能は、mdb(1) ::ipcs デバッガコマンドで提供されます。

sendmail -AutoRebuildAliases

sendmail(1m)-AutoRebuildAliases オプションは、将来のリリースでサポートされなくなる予定なので、使用しないことをお薦めします。

devconfig

devconfig は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。

デバイスのサポートとドライバソフトウェア

次の表に、将来のリリースでサポートが中止される予定のデバイスとドライバソフトウェアを示します。

表 6-1 デバイスのサポートとドライバソフトウェア

物理デバイス名 

ドライバ名 

カードの種類 

Mylex/Buslogic FlashPoint Ultra PCI SCSI 

flashpt

SCSI HBA 

Qlogic 

hxhn

SCSI HBA 

AMI MegaRAID host bus adapter, first generation 

mega

SCSI RAID 

Madge Token Ring Smart 16/4, Madge Token Ring Smart 16/4 PCI BM Mk2, Madge Token Ring Smart 16/4 PCI BM Mk1, Madge Token Ring PCI Presto 

mtok

ネットワーク 

Compaq 53C8x5 PCI SCSI, Compaq 53C876 PCI SCSI 

cpqncr

SCSI HBA 

Compaq Netelligent 10/100 TX UTPpqcnft, Compaq Netelligent 10 TX UTP, Compaq Integrated Netelligent controller, Compaq NetFlex3 - Dual Port, Compaq Integrated Netelligent controller, Compaq NetFlex3, Compaq NetFlex3 - TLAN 2.3, Compaq Integrated Netelligent Controller, Compaq Integrated Netelligent Controller, Compaq Integrated Netelligent Controller 

cpqcnft

ネットワーク 

Compaq SMART-2/P Array Controller, Compaq SMART-2SL Array Controller 

smartii

SCSI RAID コントローラ 

Intel 486 システム

Intel 486 システムにおける Solaris オペレーティングのサポートは、将来のリリースで中止される予定です。

[日本語環境のみ] japanese ロケール

Solaris 1.x リリースからの移行のために ja (EUC) ロケールの別名として提供されてきた japanese ロケールは、将来のリリースでは提供されません。ログイン環境として japanese ロケールを使用している場合は、ja ロケールに切り替えて使用することをお勧めします。

[日本語環境のみ] libjapanese.a

日本語専用ライブラリ libjapanese.a およびそれに関連する次のヘッダーファイルは、将来のリリースでは提供されません。

libjapanese.a を使用しているアプリケーションプログラムは、XPG4.2 などの標準関数を使用して書き換えることをお勧めします。標準関数の使用例は『JFP 開発ガイド』を参照してください。

Solaris 7 および Solaris 8 では、libjapanese.a を使用しているアプリケーションプログラムのソース互換性を保つための代替関数およびマクロを、ソースファイルにて提供します。詳細は、/usr/share/src/libjapanese/README を参照してください。

[日本語環境のみ] 日本語入力システム ATOK8

日本語入力システム ATOK8 は、将来のリリースでは提供されなくなる予定です。ATOK8 の機能は日本語入力システム ATOK12 が提供します。

[日本語環境のみ] 日本語入力システム cs00

日本語入力システム cs00 は、将来のリリースでは提供されなくなる予定です。これに伴い、xci インタフェース、JFP の libmle API、mle コマンドなども提供されなくなる予定です。