特記事項: SunFDDI アダプタ

ローカルインタフェースの統計情報の解釈

-m オプションを指定せずに pf_stat ユーティリティーを実行すると、さまざまな SMT 状態のマシンや、ローカルステーションが接続されているネットワークに関する情報が表示されます。

Ring (リング状態)

リング状態 (Ring Status) は、FDDI ネットワークへの物理接続の現在の状態を示します。pf_stat では、Ring 見出しの下に以下のいずれかの状態が返されます。

ECM (エンティティー調整管理)

ECM (Entity Coordination Management) は、エンティティー調整管理状態のマシンの現在の状態を示します。エンティティー調整管理状態のマシンでは、以下の機能や設備が制御されます。

表 2–1 に、pf_stat によって ECM 見出しの下に返される状態を示します。

表 2-1 ECM 見出しの下の pf_stat の状態

状態 

意味 

OUT

ECM は動作中ではなく、接続要求を待っています (初期状態)。 

IN

ECM は動作中です (正常な接続要求後の通常の状態)。 

TRACE

ECM は適切なエンティティーにトレース要求を伝達中です。 

LEAVE

ECM はステーションがリングから切り離される前に接続をすべて終了中です。 

PATH_TEST

ECM はトレースが完了し、パステスト状態に移行中です。 

INSERT

ECM は、ステーションがリングに追加されることを示す要求を光バイパススイッチに送信中です。この処理によってスイッチが解放されます。 

CHECK

ECM は、ネットワークからシンボルが受信されていることを検証中です。 

DEINSERT

ECM は、ステーションがリングから切り離されることを示す要求を、光バイパススイッチに送信中です。この処理によってスイッチが始動されます。 

RMT (リング管理)

RMT (Ring Management) は、リング管理状態のマシンの現在の状態を示します。リング管理状態のマシンでは、以下の機能が制御されます。

表 2–2 に、pf_stat によって RMT 見出しの下に返される状態を示します。

表 2-2 RMT 見出しの下の pf_stat の状態

状態 

意味 

ISOLATED

RMT は動作していません (初期状態)。 

NON_OP

RMT は動作可能なリングを待っています。 

RING_OP

RMT は正常に動作しています。 

DETECT

RMT は重複するアドレスを確認中です (初期化中の一時的な状態)。 

NON_OP_DUP

RMT はアドレスの重複を検出し、回復を開始しています。この状態ではリングは動作不能です。 

RING_OP_DUP

RMT は、MAC アドレスの重複を検出し、エラーのフラグを設定しました。この状態ではリングは動作可能です。 

DIRECTED

RMT は、ビーコンの時間が超過し、回復を開始する前にダイレクトビーコンのストリームを転送中です。 

TRACE

RMT は、スタックビーコンの回復のためにトレースを開始しました。 

PCM (物理接続管理)

PCM (Phisycal Connection Management) は、物理接続管理状態のマシンの現在の状態を示します。物理接続管理状態のマシンでは、以下の機能が制御されます。

この見出しは、管理されているポートの種類に応じて、以下のように変更されます。

表 2–3 に、pf_stat によって PCM 見出しの下に返される状態を示します。

表 2-3 PCM 見出しの下の pf_stat の状態

状態 

意味 

OFF

PCM は動作中ではありません (初期状態)。 

BREAK

PCM は接続同期化フェーズを開始しています。 

CONNECT

PCM は、接続の終端を同期中です。 

NEXT

PCM は、SIGNAL 状態に移行する前に PDU を転送中です。

SIGNAL

PCM は、NEXT 状態の後、信号ビット (情報) を転送および受信中です。

JOIN

同期接続シーケンスの最初の状態です。 

VERIFY

同期接続シーケンスの 2 番目の状態です。 

ACTIVE

ポートがトークンパスに正常に組み込まれたことを示す最後の状態です。 

TRACE

PCM は、TRACE 状態を実行中です。

接続の完全な同期化と、ポートのトークンパスへの組み込みまでの PCM の各状態の通常の流れを、図 2–1 に示します。問い合わせの最短間隔は 1 秒です。1 秒は、PCM 状態の完全なシーケンスの取得と表示には長すぎる場合があります。

図 2-1 PCM 状態の通常の流れ

Graphic

Ring_OP (Ring Operational)

Ring_OP は、受信された Ring_OP (リング動作可能) 信号の数を示します。この信号は、ステーションが動作可能なネットワークに組み込まれたときに生成されます。

XmitP (転送パケット)

interval および count を指定せずに pf_stat を実行した場合は、インタフェースが有効になってから転送された合計パケット数が表示されます。interval および count を指定して pf_stat を実行した場合は、最後の問い合わせ以降に転送されたパケット数が表示されます。

RecvP (受信パケット)

interval および count を指定せずに pf_stat を実行した場合は、インタフェースが有効になってから受信された合計パケット数が表示されます。interval および count を指定して pf_stat を実行した場合は、最後の問い合わせ以降に受信されたパケット数が表示されます。