envtest は、Sun EnterpriseTM 450 サーバーなどに搭載されている I2C バスを検査します。このテストは、電源装置、システムの温度センサー、ファンの回転速度、ディスク LED、正面パネル、キースイッチをテストしてデバイスの状態を報告する、5 つのサブテストから構成されています。
envtest はスケーラブルテストではありません。
システムに大きな負荷がかかっている場合は、envtest を実行しないでください。誤って障害が報告されることがあります。
ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.1 ユーザーマニュアル』を参照してください。
オプション |
説明 |
---|---|
Disk LEDs test |
ディスクバックプレーン上の LED を個々に緑色、オレンジ色と点灯させた後、元の状態に戻し、続いてすべてのディスク LED を同時に緑色、オレンジ色と点灯させて、元の状態に戻します。このテストは、機能テストモードでのみ有効にすることができます。 |
Fan test |
ファンバンクを個々に高速、中速、低速に切り換えて、正しい速度で回転しているかどうかを調べ、1 つずつ停止させます。ファンバンクに障害がある場合はそれを確認し、残りのファンバンクが高速に設定されているかどうかを調べます。次にウォッチドッグタイマーを呼び出して、破滅的な障害のシミュレーションをします。最後にすべてのファンバンクが高速に設定されて、ファンが標準の速度にリセットされるかどうかを調べます。このテストは、機能テストモードモードでのみ有効にすることができます。 |
Front Panel and Keyswitch test |
正面パネルの LED を個々に点灯 (緑色またはオレンジ色)、消灯させてから、元の状態に戻します。続いて正面パネルのすべての LED を同時に点灯させて、元の状態に戻します。電源 LED は読み取り専用であり、状態が切り換えられることはありません。最後にこのテストは現在のキースイッチ位置を示します。このテストは、機能テストモードでのみ有効にすることができます。 |
Power Supply Status |
システムに搭載されている電源装置数と各電源装置の状態を調べて、電源装置の温度が通常の動作パラメタ範囲内であるかどうかを確認します。このテストは、どのテストモードでも有効にすることができます。 |
Temperature Status |
システムに搭載されている各 CPU の温度とシステムの周囲の温度を調べ、すべての温度が通常の動作パラメタ範囲内であるかどうかを確認します。このテストは、どのテストモードでも有効にすることができます。 |
envtest は、接続テスト (Connection Test) と機能テスト (Functional Test) の両方のモードをサポートしています。
表 17-2 envtest のテストモード
テストモード |
サポート |
説明 |
---|---|---|
接続テストモード |
○ |
システムに搭載されている電源装置と温度センサーの状態を調べ、通常の動作範囲内にあるかどうかを確認します。 |
機能テストモード (オフライン) |
○ |
ディスクの背面パネル、正面パネルの LED、ファン制御回路をテストします。また、オンラインおよび接続テストモードと同じテストも実行します。 |
機能テストモード (オンライン) |
○ |
接続テストモードと同じ内容のテストを実行します (上記の説明を参照してください)。 |
/opt/SUNWvts/bin/envtest [標準引数] -o dev=raw デバイス名,diskleds=E/D,fans=E/D,fpanel=E/D, psupply=E/D,temp=E/D
表 17-3 envtest のコマンド行構文
引数 |
説明 |
---|---|
dev=raw デバイス名 |
テストする raw デバイス名を指定します。 |
diskleds=enable|disable |
ディスク LED のテストを有効または無効にします。 |
fans=enable|disable |
ファンのテストを有効または無効にします。 |
fpanel=enable|disable |
正面パネルのテストを有効または無効にします。 |
psupply=enable|disable |
電源装置のテストを有効または無効にします。 |
temp=enable|disable |
温度テストを有効または無効にします。 |
64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合は、そのテストは、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。