この章では、Solaris 8 実行時に発生するバグの情報および注意事項について説明します。
Solaris 8 10/00 INSTALLATION (Multilingual) CD 中のインストール Kiosk および Solaris 8 10/00 DOCUMENTATION CD (アジア言語版) に含まれている『Solaris 8 10/00 ご使用にあたって (Intel 版)』の作成後に見つかった、以下のバグの情報が追記されています。また、既存のバグ情報・注意事項の一部についても、最新の内容に変更されています。
今回の Solaris の製品名称は「Solaris 8 10/00」ですが、コード、パス名、パッケージパス名などで、「Solaris 2.8」または「SunOS 5.8」という名称が使用されていることがあります。コード、パス、パッケージパスなどを実際に入力または使用するときには、必ずマニュアル中に記述されている名称に従ってください。
"Brown Orifice" と呼ばれる現象によって、HTTP サーバーが Java アプレットとして作成されます。Netscape ブラウザは Web サーバーに変えられ、リモートユーザーがローカルのファイルおよびネットワーク上のファイルにアクセスできるようになってしまいます。"file://"、"http://"、"https://"、ftp://"、およびその他の種類の接続を使用するファイアウォール内にある URL も、リモートユーザーがアクセスできます。また、この問題が起きてもそれを示す現象が何もありません。
これは Java セキュリティモデルの構造上の問題ではありません。
この問題が該当するのは、Netscape Communicator バージョン 4.04 から 4.74 です。詳細は、http://www.cert.org/advisories/CA-2000-15.html の CERT 勧告 CA-2000-15 を参照してください。
この問題が発生しないようにするには、http://www.sun.com/software/solaris/netscape から Netscape Communicator 4.75 をダウンロードしてインストールしてください。
ypbind のバッファーオーバーフローをリモートから利用すると、そのシステムの root アクセス権を得ることができます。
回避方法: この問題が発生しないようにするには、パッチ 110323-01 を適用してください。
Solaris のグラフィカルユーザーインタフェース (GUI) 全般に関するバグ情報と注意事項について説明します。
Solaris 8 10/00 から ja および ja_JP.PCK ロケールでも xxs と xs に対応する日本語のフォントサイズを利用できるようになりました。
そのため、今まで CDE にて xxs および xs を利用していた環境では、アプリケーションが表示するフォントのサイズが今までとは異なります。必要に応じて、フォント・スタイル・マネージャを使用してデフォルトフォントのサイズを適切な大きさへ変更してください。
UTF-8 ロケールでは、複数のフォントを組み合わせて各コードポイントのグリフを表示させています。このため、1 つのコードポイントに対して複数のフォントのグリフが対応する場合があります。ja_JP.UTF-8 では、以下の表に示す優先順位でフォントを使用するように実装されています。
キャラクタセット |
フォント |
---|---|
ISO8859-1:GL(ASCII) |
JISX0201.1976-0 |
ISO8859-1:GR |
ISO8859-1 |
ISO8859-5:GR |
ISO8859-5 |
ISO8859-7:GR |
ISO8859-7 |
ISO8859-2:GR |
ISO8859-2 |
ISO8859-4:GR |
ISO8859-4 |
ISO8859-9:GR |
ISO8859-9 |
ISO8859-15:GR |
ISO8859-15 |
JISX0208.1983-0 |
JISX0208.1983-0 |
JISX0201.1976-0:GR |
JISX0201.1976-0 |
JISX0212.1990-0:GR |
JISX0212.1990-0 |
KSC5601.1992-3:GLGR |
KSC5601.1992-3 |
GB2312.1980-0:GR |
GB2312.1980-0 |
BIG5-1:GLGR |
BIG5-1 |
TIS620.2533-0:GR |
TIS620.2533-0 |
ISO8859-6:GR |
ISO8859-6 |
ISO8859-8:GR |
ISO8859-8 |
たとえば、U+0410 (Cyrillic Capital Letter A) は、ISO8859-5 と JISX0208.1983 など複数のフォントにグリフが存在しますが、上記のルールによって ISO8859-5 のフォントが実際に使用されます。また、CKJ Unified Ideographs エリアにある漢字で使用されるフォントは、JISX0208.1983 -> JISX0212.1990 -> KSC5601.1992-3 -> GB2312.1980 -> BIG5-1 の優先順位で使用されます。
なお現時点では、UTF-8 のコードポイントと使用するフォントの情報はシステム側でハードコードされており、ユーザーがカスタマイズすることはできません。
ASCII (Basic Latin) 領域 (U+21 - U+7E) では、ISO8859-1 フォントではなく、JISX0201.1976 フォントが使用されます。これは、ja_JP.UTF-8 ロケールでもっとも使用頻度が高いと思われる ASCII と漢字の組み合わせを表示した場合、フォントのバランスが悪くなるのを避けるためです。ただしこのために、逆斜線 (U+5C) に円記号のグリフが使われるという問題があります。この問題を避けるには、次の設定を行なってください。
/usr/openwin/lib/locale/ja_JP.UTF-8/XLC_LOCALE の以下の次の行
# fs0 class (7 bit ASCII) fs0 { charset ISO8859-1:GL # font ISO8859-1:GL; JISX0201.1976-0:GL font JISX0201.1976-0:GL; ISO8859-1:GL }
を以下のように変えてください (5 行目をコメントアウトし、4 行目のコメントを外します)。
# fs0 class (7 bit ASCII) fs0 { charset ISO8859-1:GL font ISO8859-1:GL; JISX0201.1976-0:GL # font JISX0201.1976-0:GL; ISO8859-1:GL }
設定が終わったら、Solaris CDE セッションから一度ログアウトし、再度ログインしてください。
Solaris CDE セッションでは、起動時にアプリケーションが使用するデフォルトフォントのリソースを、通常以下のように設定します。
*DtEditor*textFontList: -dt-interface user-medium-r-normal-m*-*-*-*-*-*-*-*-*: *Font: -dt-interface user-medium-r-normal-m*-*-*-*-*-*-*-*-* *FontList: -dt-interface system-medium-r-normal-m*-*-*-*-*-*-*-*-*: *FontSet: -dt-interface user-medium-r-normal-m*-*-*-*-*-*-*-*-* *XmText*FontList: -dt-interface user-medium-r-normal-m*-*-*-*-*-*-*-*-*: *XmTextField*FontList: -dt-interface user-medium-r-normal-m*-*-*-*-*-*-*-*-*: *buttonFontList: -dt-interface system-medium-r-normal-m*-*-*-*-*-*-*-*-*: *labelFontList: -dt-interface system-medium-r-normal-m*-*-*-*-*-*-*-*-*: *systemFont: -dt-interface system-medium-r-normal-m*-*-*-*-*-*-*-*-*: *textFontList: -dt-interface user-medium-r-normal-m*-*-*-*-*-*-*-*-*: *userFont: -dt-interface user-medium-r-normal-m*-*-*-*-*-*-*-*-*:
ただし、ja_JP.UTF-8 ロケールを含む UTF-8 ロケールでは、端末エミュレータなど、特定の比率をもった固定幅フォントを要求するアプリケーションで表示が崩れるという問題を回避するために、CDE で使用するデフォルトフォントを次のように設定しています。
*DtEditor*textFontList: -dt-interface user-medium-r-normal-m*utf-*-*-*-*-*-*-*-*: *Font: -dt-interface user-medium-r-normal-m*utf-*-*-*-*-*-*-*-* *FontList: -dt-interface system-medium-r-normal-m*utf-*-*-*-*-*-*-*-*: *FontSet: -dt-interface user-medium-r-normal-m*utf-*-*-*-*-*-*-*-* *XmText*FontList: -dt-interface user-medium-r-normal-m*utf-*-*-*-*-*-*-*-*: *XmTextField*FontList: -dt-interface user-medium-r-normal-m*utf-*-*-*-*-*-*-*-*: *buttonFontList: -dt-interface system-medium-r-normal-m*utf-*-*-*-*-*-*-*-*: *labelFontList: -dt-interface system-medium-r-normal-m*utf-*-*-*-*-*-*-*-*: *systemFont: -dt-interface system-medium-r-normal-m*utf-*-*-*-*-*-*-*-*: *textFontList: -dt-interface user-medium-r-normal-m*utf-*-*-*-*-*-*-*-*: *userFont: - dt-interface user-medium-r-normal-m*utf-*-*-*-*-*-*-*-*:
デフォルトの設定で Solaris CDE を使用している場合は問題ありませんが、スタイル・マネージャを使用してフォントのサイズを変更した後にロケールを変更した場合、意図しないフォントが使用され、端末エミュレータなどのアプリケーションで表示がおかしくなる場合があります。
このような場合には、スタイル・マネージャのフォントの設定ダイアログでサイズを選択し、「了解」ボタンを押した後に CDE セッションから一度ログアウトし、再度ログインしてください。このような問題は、ja ロケールまたは ja_JP.PCK ロケールから ja_JP.UTF-8 ロケールへ移行した場合、ja_JP.UTF-8 ロケールから ja ロケールまたは ja_JP.PCK ロケールへ移行した場合の双方で起こる可能性があります。
DPS 上でのユーザー定義文字のアウトラインフォントを指定するための /usr/openwin/lib/locale/<locale>/OWfontpath へのフォントパスの追加では、存在するディレクトリを指定してください。正しく指定されていない場合は、 dtlogin で文字が表示できなくなります。
Solaris 共通デスクトップ環境 (CDE) の実行時に発生するバグの情報および注意事項について説明します。
Solaris 8 オペレーティング環境で Motif プログラムをコンパイルする時に、Solaris 2.4、2.5、2.5.1、2.6 のいずれかのオペレーティング環境でコンパイルした Motif API を使用している共有ライブラリにリンクすると、コアダンプが発生します。
上記の旧バージョンの Solaris オペレーティング環境でコンパイルされた共有ライブラリは Motif 1.2 を使用しており、Solaris 8 オペレーティング環境でコンパイルされたプログラムは Motif 2.1 を使用しているためです。これはバイナリ互換の問題ではないので、Solaris 2.4、2.5、2.5.1、2.6 オペレーティング環境でコンパイルしたアプリケーションは、Solaris 8 オペレーティング環境において問題なく動作します。
回避方法: Motif ライブラリに直接リンクされている古いバージョンの共有ライブラリがある場合に、Motif ライブラリとその古いバージョンの共有ライブラリの両方にリンクされているプログラムを、Solaris 8 オペレーティング環境でコンパイルするには、次のようなコンパイル行を使用してください。
cc foo.c -o foo -DMOTIF12_HEADERS -I/usr/openwin/include -I/usr/dt/include -lXm12 -lXt -lX11 |
sdtwinlst (ウィンドウリスト) および sdtgwm (グラフィカル・ワークスペース・マネージャ) のアイコンがアプリケーション・マネージャに表示されず、代わりに汎用のアイコンが表示されます。2 つのアクションファイル sdtgwm.dt および sdtwinlst.dt が、ディレクトリ /usr/dt/appconfig/types/C にないことが原因です。
ディレクトリ /usr/dt/appconfig/type/C に新しいファイル sdtgwm.dt を作成します。
このファイルを編集して、次の内容を挿入します。
ACTION SDtgwm { LABEL GWM TYPE COMMAND EXEC_STRING sdtgwm ICON SDtgwm WINDOW_TYPE NO_STDIO } |
ディレクトリ /usr/dt/appconfig/type/C に新しいファイル sdtwinlst.dt を作成します。
このファイルを編集して、次の内容を挿入します。
ACTION SDtWinLst { LABEL Window List TYPE COMMAND EXEC_STRING sdtwinlst ICON SDtWinLst WINDOW_TYPE NO_STDIO } |
日本語ロケールでアプリケーション・マネージャからこれらのアクションファイルを起動できるように、シンボリックリンクを作成します。
# cd /usr/dt/appconfig/appmanager/ja/Desktop_Apps # ln -s ../../C/Desktop_Apps/SDtgwm SDtgwm # ln -s ../../C/Desktop_Apps/SDtWinLst SDtWinLst # cd /usr/dt/appconfig/appmanager/ja_JP.PCK/Desktop_Apps # ln -s ../../C/Desktop_Apps/SDtgwm SDtgwm # ln -s ../../C/Desktop_Apps/SDtWinLst SDtWinLst # cd /usr/dt/appconfig/appmanager/ja_JP.UTF-8/Desktop_Apps # ln -s ../../C/Desktop_Apps/SDtgwm SDtgwm # ln -s ../../C/Desktop_Apps/SDtWinLst SDtWinLst |
すべてのアクションが読み込まれたことを確認するために、CDE セッションをいったん終了して、ログインしてください。
データレイアウトが通常と異なる CD-ROM は、自動的にマウントされないことがあります。この場合、CD-ROM をドライブに挿入した後に、ファイル・マネージャのウィンドウに CD-ROM の内容が表示されません。
回避方法: 手動で CD-ROM をマウントしてください。
スーパーユーザーになります。
ボリュームマネージャを停止します。
# /etc/init.d/volmgt stop |
CD-ROM をマウントします。
# mount -F hsfs -r device_pathname /mnt |
device_pathname は、CD-ROM ドライブが接続されているシステム中のパス名です (例:/dev/dsk/c0t6d0s0)
通常 CD-ROM ドライブは製造時に c0t6d0s0 または c0t2d0s0 に接続されていますが、上記のコマンドに使用するパス名が正しいことを確認してください。
ボリュームマネージャを起動します。
# /etc/init.d/volmgt start |
デスクトップから最後のエントリ (たとえば、カレンダの最後のアポイントメント、アドレス帳の最後のアドレスなど) を削除した後に、PDA デバイスに対して同期処理を実行すると、最後のエントリが PDA デバイスからデスクトップに復元されてしまいます。
回避方法: 同期処理を実行する前に、PDA デバイスから最後のエントリを手動で削除してください。
国際化 (複数バイト文字) 対応の PDA デバイスと Solaris CDE とで、日本語などの複数バイト文字のデータを交換すると、両方の環境において、交換した複数バイト文字データが壊れる場合があります。
回避方法: PDA Sync を実行する前に必ず、PDA デバイスに付属しているバックアップ機能やバックアップユーティリティを使用して、PC などにデータの完全なバックアップをとってください。間違ってデータ交換をしてしまった場合には、バックアップデータからデータを復旧させてください。
PDA Sync のメインウィンドウ以外のウィンドウから、ヘルプボタンを使用してヘルプを起動した場合、表示されたヘルプに対する操作ができないことがあります。
回避方法: PDA Sync のオンラインヘルプは、メインウィンドウから起動したものを使用してください。
ボリュームマネージャのメッセージを表示するためのダイアログウィンドウは XView アプリケーションであるので、ja_JP.PCK ロケールおよび ja_JP.UTF-8 ロケールでは英語表示で起動されます。
ja ロケールで登録したカレンダは、ja_JP.PCK ロケール および ja_JP.UTF-8 ロケールで起動されたカレンダ・マネージャで見ることができません (ja_JP.PCK ロケールまたは ja_JP.UTF-8 ロケールで作成した場合も同様です)。
ja_JP.PCK ロケール または ja_JP.UTF-8 ロケールでメールファイルを印刷する場合、$HOME/.dt/types に次のような内容のファイルを dtmail.dt というファイル名で作成してください。
次の例は、Sun が一般的にサポートしている EUC 対応のプリンタを想定して設定しています。
iconv(1) を利用する場合:
iconv でプリンタがサポートする符号化方式に合わせて変更してください。指定方法については、iconv(1)、iconv(3) のマニュアルページを参照してください。
例 1:ja_JP.PCK ロケールで印刷する場合
ACTION Print { LABEL Print ARG_TYPE DTMAIL_FILE TYPE COMMAND WINDOW_TYPE NO_STDIO EXEC_STRING sh -c ' ¥ dtmailpr -p -f %(File)Arg_1% | ¥ iconv -f PCK -t eucJP | ¥ dtlp -u %(File)Arg_1%;' } |
例 2:ja_JP.UTF-8 ロケールで印刷する場合
ACTION Print { LABEL Print ARG_TYPE DTMAIL_FILE TYPE COMMAND WINDOW_TYPE NO_STDIO EXEC_STRING sh -c ' ¥ dtmailpr -p -f %(File)Arg_1% | iconv -f ¥ UTF-8-Java -t eucJP | dtlp -u %(File)Arg_1%;' } |
mp(1) を使用する場合:
ja、ja_JP.PCK、ja_JP.UTF-8 ロケール用の dtmail.dt を作成する必要はありませんが、ja_JP.UTF-8 の場合にフォントが Bitmap から作成され印刷の質が劣るという問題と、バナー情報の日本語が正しく表示されないという問題があります。
ACTION Print { LABEL Print ARG_TYPE DTMAIL_FILE TYPE COMMAND WINDOW_TYPE NO_STDIO EXEC_STRING sh -c ' ¥ dtmailpr -p -f %(File)Arg_1% | mp ¥ | dtlp -u %(File)Arg_1%;' } |
ja_JP.UTF-8 ロケールでは、カレンダ (dtcm) からの印刷はできません。
メールプログラムで検索を行う際、検索フィールドに日本語が含まれていると、検索が正しく行われません。
メールファイルに該当する文字列が存在する場合でも、「一致するものがありません」と表示されます。
Solaris CDE 1.2 より前のメールプログラムで、オプションメニューの「移動メニューの設定」で登録したメールボックス名に日本語文字列が含まれている場合、Solaris CDE 1.2 以降のメールプログラムではそれらのメールボックス名が文字化けすることがあります。
回避方法: Solaris CDE 1.2 あるいは Solaris CDE 1.3 のメールプログラムで、再度登録してください。
メールプログラムのツールバーボタンをテキスト表示に設定している場合、ニーモニックが表示されていますが、キーボード上でこれらのツールバーを操作することはできません。
日本語ファイル名を持つファイルが添付されたメールを受け取った場合、このメールを転送しようとすると、添付ファイルのファイル名が復号化されないで表示されることがあります。転送する前に復号化されずに表示されていても、転送先では復号化された状態で表示されるので、そのままそのメールを転送しても問題はありません。
「不在返信」を設定した場合、日本語サブジェクトのついたメールなど、MIME エンコーディングされたメールに対して、不在返信メッセージのサブジェクトの部分が文字化けします。
回避方法: 不在返信メッセージ内に「$SUBJECT」を使わないでください。
ja_JP.UTF-8 ロケールでメールを送信する際のエンコーディングは、デフォルトで ISO-2022-JP です。そのため、英語および日本語だけを含む場合は問題ありませんが、韓国語等の他言語を含む場合、受信側で文字化けが発生する可能性があります。
回避方法: 新規メッセージウィンドウの「書式」メニューの「文字セットを変更」で「UTF-8」に変更してから、メールを送信してください。だたし、「UTF-8」に変更した場合でも、サブジェクトの文字セットは変更できません。サブジェクトには英語または日本語だけを使用する必要があります。なお、新規メッセージウィンドウでは、「Ctrl-Y」キーによる文字セットの変更は機能しません。
バグ 4343812 が原因で、次の問題が発生します。
「ウィンドウ」メニューから「ウィンドウを閉じる」または「アプリケーションを終了」を実行した時に、sdtwinlst/sdtgwm がコアダンプすることがあります。
複数言語入力環境において、ステータスウィンドウを切り替えると、sdtwinlst がコアダンプします。
ja ロケールおよび ja_JP.PCK ロケール上で sdtwinlst および sdtgwm を使用する場合には、この問題は起こりません。
OpenWindowsTM 実行時に発生するバグの情報および注意事項について説明します。
OpenWindows のアプリケーションを起動すると、「将来のバージョンでは OpenWindows 環境はサポートされなくなります。」という内容のメッセージウィンドウが表示されます。このメッセージの表示を制限するには、メッセージウィンドウ中の説明に従ってください。
SCSI リムーバブルメディアデバイスが装着されているシステムのフロッピーディスクドライブにフロッピーを挿入し、OpenWindows のファイルマネージャで「ファイル」メニューから「フロッピーのチェック」を選択すると、ファイルマネージャは /floppy ディレクトリにフロッピーディスクをマウントしますが、フロッピーディスクの内容は表示されません。また、フロッピーをフォーマットするためのオプションとフロッピーを取り出すためのオプションが、ファイルマネージャの「ファイル」メニュー中に表示されません。
回避方法: 次のいずれかの方法を実行してください。
フロッピーディスクの内容を表示するには:
パスをアイコン表示して / フォルダをクリックします。
/ フォルダの内容が表示されているウィンドウで floppy フォルダをダブルクリックします。
/floppy フォルダの内容が表示されているウィンドウで floppy0 フォルダをダブルクリックします。
フロッピーディスクをフォーマットするには:
フロッピーディスクをマウント解除します。
% volrmmount -e floppy0 |
フロッピーディスクをフォーマットします。
% fdformat floppy0 |
フロッピーディスクに新しいファイルシステムを作成するには:
フロッピーディスクをすでにマウント解除している場合は、手順 1 を飛ばして手順 2 に進んでください。
フロッピーディスクをマウント解除します。
% volrmmount -e floppy0 |
フロッピーディスクにファイルシステムを作成します。
フロッピーディスクに新しい UFS ファイルシステムを作成する場合は、次のように newfs コマンドを使用します。
% newfs /vol/dev/aliases/floppy0 |
フロッピーディスクに新しい PCFS ファイルシステムを作成する場合は、次のように mkfs コマンドを使用します。
% mkfs -F pcfs /vol/dev/aliases/floppy0 |
フロッピーディスクをマウントします。
% volrmmount -i floppy0 |
フロッピーディスクを取り出すには:
% eject floppy0 |
このバグ 4329368 が発生しないようにするには、パッチ 109464-01 を適用してください。
アイコンエディタでメニューの編集からカットおよびペーストを選択、実行すると、アイコンエディタが強制終了することがあります。
回避方法: CDE のアイコン・エディタ、/usr/dt/bin/dticon を使用してください。
XView および OLIT のアーカイブライブラリは、C ロケールでだけサポートされています。
日本語 OpenWindows 環境にログインするには、初めにログイン画面の言語選択項目から ja/japanese を選択してください。言語として ja/japanese 以外が選択された場合は、セッション項目に OpenWindows の項目は表示されません。一方、初めにセッション項目で OpenWindows を選択してから ja/japanese 以外の項目を選択した場合には、CDE 環境へのログイン 画面が表示されます。
ワークスペースプロパティで英語環境を日本語環境に切り替える方法は、サポートされていません。また、コマンド行ログインから ja ロケールで起動する場合には、環境変数 LANG が ja に設定されている必要があります。
XView、OLIT は CSI (Code Set Independent) 対応でないため、それらのツールキットを使って作成したアプリケーションの、ja_JP.PCK および ja_JP.UTF-8 ロケールでの動作は保証されません。また、リソースの設定に関する制限事項のために、ja_JP.eucJP ロケールでの動作も保証されません。したがって、日本語 OpenWindows 環境を ja_JP.PCK、ja_JP.UTF-8、 ja_JP.eucJP ロケールで起動することもサポートされていません。また、将来においてもサポートの予定はありません。
動作は保証されませんが、ja_JP.PCK、ja_JP.UTF-8 、または ja_JP.eucJP ロケールで起動した Solaris CDE 環境上で、XView、OLIT を使ったアプリケーションを ja ロケールとして起動することができます。
例として、コマンドツールの起動方法を説明します。端末エミュレータ上で、次のように入力してください。
起動方法 :
% env LANG=ja /usr/openwin/bin/cmdtool -lc_basiclocale ja ¥ -lc_displaylang ja -lc_inputlang ja -lc_timeformat ja -lc_numeric ja |
また、-lc_* オプションを使えないアプリケーションでは、-xrm オプションを使って OpenWindows.basicLocale などのリソースを ja に指定する方法もあります。詳しくは xview(7) のマニュアルページを参照してください。
アプリケーションによっては正しく動作しない場合もあります。この方法は ja_JP.PCK または ja_JP.UTF-8 ロケール環境で、ja ロケールとしてアプリケーションを動作させるので、ja ロケールと ja_JP.PCK または ja_JP.UTF-8 ロケール間の日本語データには互換性がないことを十分に認識した上で処理してください。たとえば、ja_JP.PCK ロケール上で作成した日本語のデータファイルを ja ロケールで起動したアプリケーションで処理しないように注意してください。また、日本語のファイル名も、異なるロケール間では正しく処理できません。
日本語 OpenWindows の初期画面ではヘルプビューアは起動されません。ヘルプビューアで『ヘルプハンドブック』を参照する場合には、ワークスペースメニューから 「ヘルプ...」を選択してください。
複雑なグラフィックを含むドキュメントや、サイズの大きなファイルを pageview で表示しようとすると、通常のファイルを表示するよりも時間がかかるため、時間切れによって表示できない場合があります。この場合、引数 -timeout を 180 に設定して pageview を実行し直すか、イメージツールを使用してください。
mp(1) ではユーザー定義文字、JIS X 0212、IBM 選定ユーザー定義文字、JIS X 0208 13 区の NEC 特殊文字などの印刷はサポートされていません。これらの文字を印刷する場合は jpostprint(1) を使用してください。
EUC コードセット 3 (JIS X 0212) には、以下のような制限事項があります。
書体は平成明朝体 W3 のみです。
日本語 OpenWindows DeskSetTM、あるいは jtops(1)、 mp(1) を使用して、EUC コードセット 3 の文字を印刷できません。
EUC コードセット 3 の文字をメールツールで送信できません。
XView で書かれたアプリケーションに -font オプションで minm12 または minm14 フォントを指定した場合、パネル上のラベルなどで使用されるボールドフォントが正しく表示されません。また、k14 フォントを指定した場合には、それらのラベルは表示されなくなります。
回避方法: minm12 の代わりに gotm12 を、k14 フォントと minm14 フォントの代わりに gotm14 フォントをそれぞれ使用してください。
日本語 OpenWindows で提供される日本語ビットマップフォントのうち、通常使用する大きさ (14 ポイント、12 ポイント) 以外のフォントは、ディスク容量の節約のために圧縮されています。圧縮されたフォントを使用すると、パフォーマンスが 20 % から 30 % 低下します。ディスクに余裕がある場合は、uncompress(1) を使用してフォントを元の状態に復元してください。次の手順で、圧縮されているフォントを復元できます。
% su Password:<パスワード> # cd /usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/75dpi # /usr/bin/uncompress *.Z # /usr/openwin/bin/mkfontdir # exit % /usr/openwin/bin/xset fp rehash |
プリエディットスタイルが overTheSpot に設定されている場合、XView ツールキットのパネルサブウィンドウと tty サブウィンドウから、プリエディットテキストの自動確定を使用できません。
XView ツールキットでは、かな入力が可能な状態で、Meta-C、Meta-V、Meta-X などの Meta キーを使用する操作や、Copy(L6)、Paste(L8)、Cut(L10) などの左側ファンクションキーを利用した操作はできません。
回避方法: 「ローマ字/かな」キーを押して、「ローマ字入力モード」にしてください。
OLIT ツールキットは、フォントセット定義ファイル OpenWindows.fs (/usr/openwin/lib/locale/ja/OW_FONT_SETS/OpenWindows.fs) をサポートしません。
プリエディットスタイルが overTheSpot または rootWindow に設定されている場合、プリエディットテキストの自動確定が使用できません。
OLIT ツールキットでは、かな漢字変換機能が動作中で、かな入力が可能な状態では、Meta-C、Meta-V、Meta-X などの Meta キーを使用する操作はできません。
回避方法:「ローマ字/かな」キーを押して、「ローマ字入力モード」にしてください。
「フォント」カテゴリで「標準」を選択していると、フォントタイプとして「Gothic Medium Bbb-Sans (Morisawa)」だけが表示されます。複数のフォントタイプを表示するには「ユーザー選択」を使用してください。
フォントタイプを変更した場合、日本語ロケールでは OLIT アプリケーションに適用されません。
ファイルマネージャのコメントウィンドウは、日本国内では使用できません。このウィンドウを使用してメールを発信した場合のネットワーク上の弊害については保証しません。
メールツールは、ISO 2022 (7 単位) の変換だけを行います。.mailrc ファイル内に encoding 変数を設定しても、メールツールの動作には影響しません。ISO 2022 (7 単位) 以外の符号化形式を使用してメールを送信する場合は、 /usr/SUNWale/bin/mailx を使用してください。
添付ファイルつきの日本語を含むメールを送信する場合、メールツールはそのメールの日本語 EUC を ISO-2022-JP に変換しません。
dtmail から通常の形式 (Internet MIME 形式) で送られたメールに日本語文字列を含むアタッチメントが添付されている場合、そのアタッチメントをメールツール上で表示できません。
回避方法: 次のいずれかの手順を行なってください。
送信者に Sun Mail Tool 形式で再度メールを送信してもらってください。
アタッチメントをファイルに保存し、jistoeuc(1) または iconv(1) コマンドを使用してコード変換を行なってください。
jistoeuc(1) コマンドを使用する場合 :
% /usr/bin/jistoeuc <保存したファイル名> |
iconv(1) コマンドを使用する場合:
% /usr/bin/iconv -f ISO-2022-JP -t eucJP <保存したファイル名> |
メールツールは MIME 形式の日本語メールを受信し、表示できますが、表示する際に日本語 EUC に変換しているため、表示以外の操作ではこの EUC 変換は行われません。メールツールからの印刷、ヘッダーウィンドウからのコピー、ペーストなどを行うと、日本語が正しく処理されません。
回避方法: メールツールのヘッダーウィンドウから印刷ツールにドラッグ&ドロップを行うか、メールツールのプロパティで「メッセージウィンドウ」を選択し、印刷スクリプトの項目に次のように記述してください。
jistoeuc | lp -s
MIME で送られたメッセージを表示ウィンドウ上で編集した後、「変更内容を保存」を行うと、メッセージが文字化けしてしまいます。
回避方法: メッセージウィンドウでは MIME 形式のメッセージを編集しないでください。編集してしまった場合には、確認ウィンドウで「変更内容を保存」を選択せずに「変更内容を破棄」を選択してください。
Solaris システムのシステム管理作業を実行時に発生するバグの情報および注意事項について説明します。
使用可能なメモリー容量が十分にない時に、次のエラーメッセージが表示されます。
CIM_ERR_LOW_ON_MEMORY |
回避方法: 次のようにして CIM Object Manager のリポジトリをリセットしてください。
スーパーユーザーになります。
CIM Object Manager を停止します。
# /etc/init.d/init.wbem stop |
JavaSpaces ログディレクトリを削除します。
# /bin/rm -rf /var/sadm/wbem/log |
CIM Object Manager を再起動します。
# /etc/init.d/init.wbem start |
CIM Object Manager のリポジトリをリセットすると、データストアに格納されている独自の定義は失われます。次に示す例のようにして、定義が含まれている MOF ファイルを mofcomp コマンドを使用して再コンパイルする必要があります。
# /usr/sadm/bin/mofcomp -u root -p root_password your_mof_file |
/usr/sadm/bin/mofcomp または /usr/sadm/bin/wbemadmin を実行している時に、次のエラーメッセージが表示されることがあります。
NO_SUCH_QUALIFIER1: Qualifier association not found. |
回避方法: 次のようにして CIM Object Manager のリポジトリをリセットしてください。
スーパーユーザーになります。
CIM Object Manager を停止します。
# /etc/init.d/init.wbem stop |
JavaSpaces ログディレクトリの名前を変更します。
# mv /var/sadm/wbem/log /var/sadm/wbem/logprepatch |
CIM Object Manager を再起動します。
# /etc/init.d/init.wbem start |
CIM Object Manager のリポジトリをリセットすると、データストアに格納されている独自の定義は失われます。次に示す例のようにして、定義が含まれている MOF ファイルを mofcomp コマンドを使用して再コンパイルする必要があります。
# /usr/sadm/bin/mofcomp -u root -p root_password your_mof_file |
CIM WorkShop または WBEM API を使用して Solaris_FileSystem クラスのインスタンスを列挙すると、CIMOM が動作しなくなり、次のようなエラーメッセージが表示されます。
Attempted to complete RMI action enumInstances and received exception java.rmi.UnmarshalException: Error unmarshaling return header; nested exception is: java.io.EOFException |
回避方法: スーパーユーザーになって次のコマンドを実行して、CIMOM を再起動してください。
# /etc/init.d/init.wbem stop # /etc/init.d/init.wbem start |
admintool のソフトウェア機能で、媒体に「CD (ボリューム管理あり)」を選択して「了解」ボタンを押しても、CD パスが正しくないためにソフトウェア情報を認識できません。
回避方法: 「CD のパス」のテキストフィールドで /cdrom/cdrom0/s0 を /cdrom/cdrom0/s2 に変更して、再び「了解」ボタンを押してください。
admintool 上では、日本語のホームディレクトリ名を登録できません。
回避方法: useradd(1M) コマンドを使用してください。
admintool を使って Solaris ソフトウェアパッケージを追加する場合、「ソース媒体の設定」の「ハードディスク」には、Solaris イメージのトップディレクトリ (Solaris_8/ があるディレクトリ) を指定してください。それ以外のディレクトリを指定すると admintool がコアダンプすることがあります。
admintool を使ってソフトウェアパッケージの追加・削除を行う場合、入力を促すメッセージおよびログを表示するためのコマンドツールが起動されますが、 ja_JP.PCK および ja_JP.UTF-8 ロケールでは日本語のメッセージが表示されません。
回避方法: この状態でもパッケージの追加・削除は可能ですが、表示されるメッセージを見るためには、ja ロケールまたは C ロケールで Solaris CDE 環境にログインし直して、admintool を起動してください。
admintool を使ってソフトウェアパッケージの削除を行なった場合、削除が成功したにもかかわらず、admintool 上のソフトウェアパッケージのリストが直ちに更新されません。
回避方法: admintool を起動し直してください。
admintool を使って Solaris ソフトウェアパッケージを追加する場合、「ソース媒体の設定」の「CD (ボリューム管理あり)」または「CD (ボリューム管理なし)」を使用すると CD の読み込み中に admintool がコアダンプすることがあります。
回避方法: pkdadd コマンドを使用してパッケージを追加してください。または、CD に Solaris Web Start 2.x が含まれている場合は、Solaris Web Start 2.x (installer) を使用してパッケージをインストールしてください。
Solaris オペレーティングシステム、ネットワーク、ファイルシステムに関するバグの情報および注意事項について説明します。
Solaris 以外のオペレーティングシステムとの互換性の向上を図るため、Solaris 8 より、ISO のロケール命名規則に準拠したコードセット名を含んだ ja_JP.eucJP が、日本語 EUC ロケールとして新しく追加されました。Solaris 8 では、ja_JP.eucJP ロケールは ja ロケールと同等のロケールとして定義されていますが、将来のリリースで定義内容が変更される可能性があります。日本語 EUC ロケールとしては、従来からサポートされている ja ロケールを使用することをお勧めします。
ja_JP.eucJP ロケールでは、次の機能のサポートが提供されません。
libjapanese.a
libjapanese.a は将来のリリースでもサポートの予定はありません。
SUNWale パッケージの mailx、talk などで使用するアジア各国対象のコマンド
PCFS での PC 漢字コード (以降 PCK と記述します) ファイル名
ja_JP.PCK ロケールと ja_JP.UTF-8 ロケールでは、次の機能がサポートされていません。
libjapanese.a
libjapanese.a は将来のリリースでもサポートの予定はありません。
SUNWale パッケージの mailx、talk などで使用するアジア各国対象のコマンド
PCFS での PC 漢字コード (以降 PCK とする) ファイル名
PCFS での PCK ファイル名は ja ロケールでもサポートされていません。
C コンパイラ、cpp、UIL コンパイラなどで使用する文字、文字列、リテラル
また、次の機能が ja_JP.UTF-8 ロケールでサポートされていません。
kanji コマンド
/usr/xpg4/bin と /usr/bin の両方に存在するコマンドは、ja_JP.PCK ロケールおよび ja_JP.UTF-8 ロケールでは /usr/bin のコマンドがサポートされません。したがって、/usr/bin よりも前に /usr/xpg4/bin のパスを加えてください。
ja_JP.PCK ロケールでは PCK を直接扱うことができますが、DOS のテキストファイルと UNIX のテキストファイルの違いは残ります。たとえば、DOS からテキストファイルを PCFS でマウントして持ってくる場合は dos2unix -ascii、DOS へ持っていく場合は unix2dos -ascii がそれぞれ必要になります。詳細は、 pcfs(7)、dos2unix(1)、unix2dos(1) の各マニュアルページを参照してください。
日本語環境を正しく動作させるためには、環境変数 LANG が ja (日本語 EUC)、 ja_JP.PCK (PC 漢字コード、シフト JIS コード)、または ja_JP.UTF-8 (UTF-8) に設定されている必要があります。また、端末ドライバに日本語文字を正しく透過させ、日本語文字幅に応じた処理が正しく行われるようにするためには、端末が認識する文字コードに従って setterm で設定する必要があります。
これらの設定を C シェルのコマンド行で行う場合は、次のように入力してください。
ja ロケールで使用する場合
% setenv LANG ja % setterm -x JapanEUC |
ja_JP.PCK ロケールで使用する場合
% setenv LANG ja_JP.PCK % setterm -x PCK |
ja_JP.UTF-8 ロケールで使用する場合
% setenv LANG ja_JP.UTF-8 % setterm -x UTF-8 |
システムインストール時にシステムのデフォルトロケールを日本語に指定したシステムでは、デフォルトで LANG が ja、ja_JP.PCK、または ja_JP.UTF-8 に設定されています。このため、環境変数 LANG の設定は不要になります。
デフォルトロケールを変更したい場合は、/usr/default/init ファイル中の LANG 環境変数を変更して、システムを再起動してください。詳細は『JFP ユーザーズガイド』を参照してください。
日本語 UTF-8 ロケールは、日本語の文字情報は「UI-OSF 日本語環境実装規約 Version 1.1」を、日本語以外の文字情報は Unicode Consortium の UNICODE 3.0 CHARACTER DATABASE をもとに作成されています。日本語の文字情報は、UI-OSF の実装規約をもとにしているため、他の UNIX ベンダーとの互換性はありますが、Solaris の ja ロケールおよび ja_JP.PCK ロケールとはいくつかの点で異なります。以下に、日本語文字処理に影響する相違点を説明します。
LC_CTYPE
ascii | paren | jisx0201 |
gaiji | jhankana | jspace |
jalpha | jspecial | jgreek |
jrussian | junit | jsci |
jgen | jpunct |
ja ロケールおよび ja_JP.PCK ロケールでも使用するアプリケーションでは、これらの文字クラスは使用しないようにしてください。
LC_COLLATE
JIS X 0208 の方が JIS X 0212 より先になります。日本語以外の文字は日本語の後にコード順で並びます。
LC_TIME
以下の日付および時刻の表示形式が変わります。( ) 内は strftime(3C) および date(1) で有効な書式です。
abday (%a)
日 と ( ) が入らない。
mon (%B)
1月 と 1 の前に <space> が入らない。
d_t_fmt (%c)
%Y年%m月%d日 %H時%M分%S秒 と abday (%a) が入らない。
era_d_t_fmt (%Ec)
%EY%m月%d日 %H時%M分%S秒 と abday (%a) が入らない。
alt_digit (%Od などのロケール固有の代替数値記号を使うもの)
代替数値記号は使用しない。
libjapanese とそれに関連したヘッダーファイルは、Solaris 7 から、「全体ディストリビューション」ソフトウェアグループでのみインストールされる SUNWjlibj というパッケージに移動しました。この中には、libjapanese ソース互換パッケージも含まれていますので、既存の libjapanese ユーザーはこれを用いて移行を進めてください。将来のリリースでは libjapanese.a およびこれに関連したヘッダーファイルは削除される予定です。libjapanese ソース互換パッケージの使用法については、/usr/share/src/libjapanese/README を参照してください。
jisconv インタフェースには、次の制限事項があります。
jisconv(3X) で提供される 1 文字変換用のプログラミングインタフェース (関数名が c で始まるもの) は範囲チェックを行いません。
日本語 EUC との変換を行うプログラミングインタフェースでは、JIS X 0212-1990 (補助漢字) をサポートしていません。
PCK との変換を行うプログラミングインタフェースでは、『TOG 日本ベンダ協議会推奨 日本語 EUC・シフト JIS 間コード変換仕様』に基づく変換をサポートしていません。
7 ビット JIS との変換を行うプログラミングインタフェースは、更新番号を含むエスケープシーケンスに対応していません。
これらの機能を利用する場合は、iconv(3) プログラミングインタフェースを使用してください。
ワイド文字の内部表現に依存した処理を行うことは避けてください。ja ロケールでは、従来の内部表現が維持されています。
ネットワークを通して日本語 EUC、PCK または UTF-8 間の文字変換を行う機能はありません (メールを除く)。そのため、明示的にユーザー側で変換できない限り、日本語 EUC、PCK、UTF-8 テキストの混在環境では、クライアント・サーバー型のアプリケーションなどは正しく動作しません。
ファイル名が日本語の場合、lp の引数のファイル名としては、プリンタサーバーのデフォルトロケールのコードセットのみ使用可能です。たとえば、プリンタサーバーの /etc/default/init の LANG の設定値が、LANG=ja となっている場合は、日本語 EUC のファイル名は正しく印刷できますが、それ以外は印刷できません。この場合は、
% cat <日本語.txt> | lp -y PCK |
などを実行し (ファイルの中身も PCK の場合)、lp に直接日本語ファイル名を渡さないようにすることによって回避してください。なお、ファイルの中身のコードセットに関しては、-y オプションを指定してプリンタサーバーのサポートするコードセットに変換することが可能です。
デフォルトでは、ASCII フォントである Courier が使用されます。JIS X 0201 ローマ文字用図形キャラクタ集合に切り替えたいときは、以下のように -f オプションで指定してください。
Ryumin-Light:
% jpostprint -f Ryumin-Light.Hankaku |
GothicBBB-Medium:
% jpostprint -f GothicBBB-Medium.Hankaku+GothicBBB-Medium |
マニュアルページや、nroff、troff などで清書された日本語ファイルを /usr/xpg4/bin/more で表示させると、一部の文字が欠けるなど、きれいに表示されないことがあります。
回避方法: ja (japanese) ロケールの場合は /usr/bin/more を、ja_JP.PCK ロケールおよび ja_JP.UTF-8 ロケールの場合は /usr/bin/pg を環境変数 PAGER として明示的に指定して、表示させてください。
Solaris 外字ツール (sdtudctool) の実行時に発生するバグの情報および注意事項について説明します。
ユーザー定義文字を利用した文章などを電子メールで送信する場合、受信側にも同様なユーザー定義文字環境がないと、表示されなかったり、文字化けを起こしたり、別の文字として表示されたりする問題が発生します。送信の際には、このことを考慮して送信する必要があります。外部の宛先に電子メールを送信する場合は、ユーザー定義文字の使用を避けてください。
ユーザー定義文字の編集では、複数のフォントファイルが変更されます。このため、作成したユーザー定義文字フォントファイルを直接読み込んで編集すると、各フォント間の整合性が取れなくなります。
四角形・多角形・円は、内部を塗りつぶして作成されます。白抜きの文字を作成する場合は、以下の例を参考にしてください。
例: 白丸を作成する
アウトラインモードの場合
1. 大きな円を描画します。
2. 内部に少し小さな円を描画します。
3. 範囲指定モードになり、内部の円を指定します。
4. 編集メニューから反転を選択します。
ビットマップモードの場合
1. 大きな円を描画します。
2. 消しゴムを使用して白抜きにしたい部分を消します。あるいは、範囲指定モードで白抜きにしたい部分を指定し、編集メニューから削除を選択します。
ユーザー定義文字を Type1 形式で保存するフォントファイルにはヒント情報が登録されません。このため解像度の低いデバイス (ディスプレイなど) 上での表示や、印刷時のサイズによって、以下の問題が発生します。これは、アウトラインをビットマップにマップする時に発生する丸めの影響です。
離れている点が同じ点として表示・印刷されることがあります。
一部が表示・印刷されないことがあります。
回避方法: アウトラインモードで描画位置を離して描画するか、ビットマップモードで編集してください。
ビットマップモードで編集すると、アウトラインはビットマップから取り出します。このためアウトラインの幅が太くなります。
ビットマップモードで編集する場合のサイズ変更は、一覧表の表示メニューから指定できます。また、生成するアウトラインは、編集したビットマップを元にアウトラインを生成します。
ビットマップモードで移動またはコピーを行うと、指定した領域の前景 (黒い部分) だけでなく、背景 (白い部分) も移動またはコピーします。
リソース utUDCBDFSize でビットマップフォントのサイズを指定する場合は、デフォルト値であるサイズ 14 を必ず含めるようにしてください。
例: *utUDCBDFSize: 12,14,20
リソース utUDCBDFSize の設定内容により、オプションダイアログ上の「アウトラインから生成されるビットマップサイズ」のチェックボックスの数が決まります。たとえば、*utUDCBDFSize を
*utUDCBDFSize: 12,14,16,18,20,24
のように指定した場合、オプションダイアログ上では 12、14、16、18、20、24 と 6 個のチェックボックスが表示され、初期状態ではすべてのチェックボックスがオンになっています。
一般の Type1 フォントの編集はサポートしていません。
BDF/PCF フォントを読み込んだ場合、一覧表の印刷はサポートしていません。
キャンバス上の次ボタンや前ボタンでは、ページを越えることはできません。
回避方法: 一覧表上でページをめくり、登録したいコードポイントをカーソルで指定してください。
ユーザー定義文字を登録する場合のアウトラインモードでの編集で、キャンバスの有効範囲を越えて文字を描画できてしまいますが、キャンバスの有効範囲内に描画するようにしてください。
フォントファイルを読み込んだ場合、UTF-8 でのコードポイントの表示はサポートしていません。
回避方法: 一覧表の表示サイズを変更可能な場合は、最大のサイズを利用してください。
回避方法: 参照表上で、コピーしたいグリフを選択し、マウス・ボタン 3 (2 ボタンマウスの場合は、マウス・ボタン 2) を使って、グリフを編集キャンバス上にドラッグ&ドロップしてください。
先に Netscape Communicator を起動している状態で、sdtudctool を起動しようとすると、 次のようなエラーメッセージが表示されて、起動に失敗することがあります。
ボタンを初期化できません。 X Error of failed request: BadDrawable (invalid Pixmap or Window parameter) Major opcode of failed request: 14 (X_GetGeometry) Resource id in failed request: 0x0 Serial number of failed request: 510 Current serial number in output stream: 510 |
回避方法: いったん Netscape Communicator を終了した後に、sdtudctool を起動してください。
次に示す手順を実行すると、「ファイル」メニューの「保存」がグレー表示 (選択不可の状態) になっているため、描画したグリフをファイルに保存できません。
任意のコードポイントで描画する。
「保存」をクリックせずに、一覧表で他のコードポイントを選択する。
「このコードポイントは編集中です。変更する前に保存しますか?」というダイアログが表示されます。
「はい」を選択する。
回避方法:手順 3 では「いいえ」を選択し、次に、キャンバスの下の「保存」をクリックしてから、一覧表上で他のコードポイントを選択してください。
ja_JP.eucJP ロケールで、ユーザー定義文字を辞書に登録できません。
回避方法:リソースファイル Sdtudc_register を、次のように変更してください。
[変更前] *utRegistTextsLocale: ja,japanese,ja_JP.PCK,ja_JP.UTF-8 *utRegistTextsEncode: eucJP,eucJP,PCK,UTF-8
[変更後] *utRegistTextsLocale: ja,japanese,ja_JP.PCK,ja_JP.UTF-8,ja_JP.eucJP *utRegistTextsEncode: eucJP,eucJP,PCK,UTF-8,eucJP
この現象は、ユーザー定義文字を登録している領域に空き領域 (未登録領域) がある場合に発生します。この場合、空き領域が空き領域に続くユーザー定義文字で埋められてしまいます。
回避方法: Windows の外字ツールで、空き領域の最後に空白を登録してください。
フォント管理 (sdtfontadm) を使用して CID/Type1 フォントをインストールする際には、次の点に注意してください。
システムに SUNWxwcsl パッケージがインストールされていることを確認してください。次のようにして確認できます。
% pkginfo SUNWxwcsl |
インストールされていない場合は pkgadd コマンドまたは admintool を使用して、Solaris SOFTWARE CD からインストールしてください。
フォント管理 (sdtfontadm) のオプションメニューから「フォントパスの変更...」を選択して /usr/openwin/lib/X11/fonts/CSL を追加してください。変更した後、ウィンドウシステムを再起動してください。
フォント管理 (sdtfontadm) で CID フォントをインストールした場合、XLFD フォント名のレジストリフィールドが正しく登録されません。日本語フォントをインストールした場合には、インストールディレクトリの fonts.dir ファイルを編集して、jisx0201.1976-0、jisx0208.1983-0、jisx0212.1990-0 (補助漢字を含む場合) のそれぞれのレジストリを含むようにしてください。
編集例:
HeiseiKakuGo-W5.cid -unknown-HeiseiKakuGo W5---normal--0-0- ¥ 0-0-p-0-jisx0201.1976-0 HeiseiKakuGo-W5.cid -unknown-HeiseiKakuGo W5---normal--0-0-0-0- ¥ p-0-jisx0209.1983-0 HeiseiKakuGo-W5.cid -unknown-HeiseiKakuGo W5---normal--0-0-0-0-p ¥ -0-jisx0212.1990-0
フォント管理 (sdtfontadm) を使用して TrueType フォントをインストールした場合、UPR ファイルが作成されないため DPS でフォントを表示できません。DPS でフォントをインストールする場合には /usr/openwin/lib/locale/ja/X11/fonts/TT/fonts.upr を参照して、以下のリストのように UPR ファイルを作成してください。なお、<FONTNAME> には TrueType フォント名を入力してください。
PS-Resources-1.0 FontOutline . //<font install directory> FontOutline <FONTNAME>-78-EUC-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-78-EUC-V=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-78-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-78-RKSJ-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-78-RKSJ-V=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-78-V=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-78ms-RKSJ-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-78ms-RKSJ-V=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-83pv-RKSJ-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-90ms-RKSJ-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-90ms-RKSJ-V=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-90pv-RKSJ-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-90pv-RKSJ-V=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-Add-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-Add-RKSJ-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-Add-RKSJ-V=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-Add-V=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-Adobe-Japan1-0=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-Adobe-Japan1-1=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-Adobe-Japan1-2=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-EUC-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-EUC-V=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-Ext-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-Ext-RKSJ-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-Ext-RKSJ-V=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-Ext-V=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-NWP-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-NWP-V=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-RKSJ-H=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-RKSJ-V=<FONTNAME>.ttf <FONTNAME>-V=<FONTNAME>.ttf .
CID フォントを Solaris にインストールして X のフォントとして利用した場合、グリフの大きさが正しくない場合があります。期待した大きさよりも小さく表示されます。
MS-Windows 3.1 用などの TrueType フォントのうち PCK で内部エンコードされたフォント (SpecificID が 2) を Solaris にインストールした場合に、以下の問題が発生します。
X のアウトラインフォントで JIS X 0212 を表示しようとした場合、X サーバーがコアダンプすることがある。
Solaris のリコー HG ゴシック体 B、HG 明朝体 L などの Unicode でエンコーディングされた (SpecificID が 1) TrueType フォントと同時に使用すると、コードポイントが正しく表示されない場合がある。
日本語入力システム全般に関する、注意事項とバグ情報について説明します。
ja_JP.PCK ロケールまたは ja_JP.UTF-8 ロケールで日本語入力システムを使用する場合、次の点に注意してください。なお、japanese ロケールで日本語入力システムを使用する場合については、ja ロケールの扱いと同じです。
日本語入力システムは、ユーザーがログインしたロケールに関わらず、ja ロケールで動作します。ja 以外のロケールでは、日本語入力システムや以下に示す関連コマンドは動作しません。これらを手動で起動する場合は、その動作ロケールを ja に設定する必要があります。
日本語入力システム ATOK12
atok12migd(1)、atok12migs(1)、atok12mngtool(1M)
日本語入力システム ATOK8
atok8dicm(1)、atok8migd(1)
日本語入力システム cs00
cs00(1M)、mdicm(1)、udicm(1)、cs00toatok8(1)、kkcvtocs00(1)
その他
mle(1)、xci(7)、cm(3X)
起動方法についての詳細は、後述の説明を参照してください。
なお、Solaris CDE 版 cs00 ユーザー辞書ツール (sdtudicm(1)) は、どの日本語ロケールで起動しても、自動的に ja ロケールで動作します。htt(1) は、リソース *language: に値 ja が設定されていれば、どの日本語ロケールで起動しても、ja ロケールで動作します。また、 wnn6setup(1)、 atok8setup(1)、 cs00setup(1) は、どの日本語のロケールでも利用できます。
ja_JP.UTF-8 ロケールにおいて、日本語入力システムを介して入力できる文字は、日本語 EUC の文字集合のみです。このため、日本語以外の文字や記号などは、日本語入力システムを使用して入力することはできません。また辞書登録することもできません。日本語文字コードに関する詳細は、『JFP ユーザーズガイド』を参照してください。
テキスト設定ファイルとデータは、日本語 EUC を使用してください。
ATOK12 スタイルファイル、ATOK12 辞書ユーティリティ用テキスト形式の単語ファイル (atok12wordlist(4))、Wnn6 テキスト形式辞書、ATOK8 環境設定ファイル (atok8.ucf(4))、ATOK8 辞書メンテナンス用テキスト形式の単語ファイル (atok8wordlist(4))、cs00 ローマ字変換テーブル、cs00 辞書登録用テキストファイルなど、日本語を含むファイルには日本語 EUC を使用してください。
ATOK12、Wnn6、cs00 で補助漢字を入力した場合、ja_JP.PCK ロケールでは、確定後の文字は不定です。
ATOK12、Wnn6、cs00 には補助漢字の入力機能があり、ATOK12、Wnn6 および cs00 自体が ja ロケールで動作しているため、ja_JP.PCK ロケールにおいても補助漢字の表示と選択ができます。ただし、選択した候補の文字列が ja_JP.PCK ロケールで動作しているアプリケーションに渡った場合は、ja_JP.PCK ロケールには対応する漢字がないため、文字が不定になります。これは、ja ロケールで動作しているテキストエディタの補助漢字をコピーし、ja_JP.PCK ロケールで動作しているテキストエディタにペーストした場合も同様です。
ja_JP.PCK ロケールまたは、ja_JP.UTF-8 ロケールでの起動方法
atok12migd(1)、 atok12migs(1)、 atok12mngtool(1M)、 mdicm(1)、 udicm(1)、 cs00toatok8(1)、 kkcvtocs00(1)、 atok8dicm(1)、 atok8migd(1)
ja_JP.PCK ロケールまたは ja_JP.UTF-8 ロケールで上記のコマンドを起動する場合、次の udicm コマンドの例を参考にしてください。
udicm コマンドの起動例 :
手順 1. ja ロケールで端末エミュレータを起動します。
% env LANG=ja dtterm & |
手順 2. 起動された端末エミュレータ上で udicm コマンドを起動します。
% udicm mshow csoo_m.dic -s あい -e あう |
ステータス文字列が、8 カラムで切られる場合があります。アプリケーションのステータス形式が XIMStatusNothing (ルートウィンドウ形式) か XIMStatusArea (通常、フッター形式) のどちらかの場合、htt はステータス文字列の幅として、 status.root.maxWidth リソースの値を使用するため、XIMStatusArea の場合でも十分な大きさの値を、status.root.maxWidth に設定してください。
XView の X リソース imStatusStyle に imDisplaysInClient を使用する場合、XView で書かれたアプリケーションでは、ステータスの色が正しく表示されなかったり、ステータス文字列が 2 つ表示されたりすることがあります。 imStatusStyle のデフォルト値は clientDisplays なので、ユーザー設定を変えなければ問題は発生しません。
XIMP_FE_TYPE1 が設定されている場合、Sun のキーボードで「Ctrl+Space」キーまたは「日本語 On-Off」キーを押して、かな漢字変換モードをオンに設定した直後に文字列を入力すると、キーボードから変換サーバーに文字が到達しないため、入力した文字が失われることがあります。
回避方法: ステータス文字列が使用したい言語モードに変わるまで待つか、イベントタイプに XIMP_SYNC_BE_TYPE2 を設定してください。イベントタイプは、次のようにして、シェルの環境変数 XIMP_TYPE を XIMP_SYNC_BE_TYPE2 に設定することによって設定できます。
% setenv XIMP_TYPE XIMP_SYNC_BE_TYPE2 |
また、X リソースデータベースに次のエントリを追加することによっても、イベントタイプを設定できます。
*immode: XIMP_SYNC_BE_TYPE2
Solaris の XIM (X Input Method) は、Ximp 4.0 プロトコルに基づいており、2 つの異なるイベントタイプをサポートしています。デフォルトは、XIMP_FE_TYPE1 (フロントエンドタイプ 1) です。デフォルトの設定では入力サーバー (htt) は、変換モードがオンに設定されている場合、キー入力イベントを先取りします。 XIMP_SYNC_BE_TYPE2 (バックエンド同期タイプ 2) は、XIMP_FE_TYPE1 の代替となるものです。この設定ではキー入力イベントは、常にクライアントに先に送られてから htt に転送され、クライアントに返送されます。
デフォルトの OpenWindows のセッションの場合に、ステータス表示が正確に行われません (デフォルトのセッションでは、.openwin-init が存在せず、openwin を起動した後、コンソールとファイルマネージャだけが起動されます)。
ファイルマネージャに入力フォーカスがない場合、ステータスが表示されません。コマンドツールに入力フォーカスがない場合は、ステータスがはっきりと表示されます。つまり入力フォーカスを失っても、失っていないように見えます。
入力サーバー (htt) の属性を、htt プロパティマネージャーを用いて変更した場合、その変更内容が、X のリソースフォーマットで $HOME/.Xlocale/$LANG/app-defaults/Htt ファイルに保存されます。これ以降 htt を起動すると、Htt ファイルの設定が最優先されます。
cm インタフェースを使って htt を起動することはできません。デフォルトの xci を使用してください。
$HOME/.dtprofile に、日本語入力サーバーを起動する独自の行 (atok12setup、 wnn6setup、 atok8setup、 cs00setup を使用しないで設定した行) がある場合、ワークスペースメニューの「日本語入力システム切替」から希望する日本語入力システムを選択して再びログインしても、選択した日本語入力システムが利用できない場合があります。
回避方法: 独自に記述した $HOME/.dtprofile の日本語入力サーバーの起動に関する行を削除して、再びログインしてください。
今回のリリースで提供される Wnn6 は、最大 3 つまでのクライアント (htt や uum など、Wnn6 のかな漢字変換サーバーである jserver に直接接続するプログラム) の同時接続をサポートします。
追加のクライアントライセンスは、別途購入することができます。詳細は、本製品のご購入先にお問い合わせください。
Wnn6 で、同じカタカナが変換候補として 2 回表示されることがあります。
回避方法: どちらか一方の候補で確定してください。
Wnn6 設定ユーティリティの「入力スタイル」で「変換 ON/OFF」のキーの割り当てを変更しても、変換 ON に関してはその変更が有効になりません。
回避方法 1: 次の手順で、htt のプロパティマネージャを使用して設定してください。
Wnn6/Htt を終了します。
htt を端末エミュレータなどから起動します。
% htt -nosm & |
他のオプションは指定しないでください。
htt のアイコンを開き、「一般」を選択します。
「入力マネージャ: 一般」ウィンドウで設定を行います。
設定が終了したら、ログインし直します。
回避方法 2: htt のリソース conversionOnKeys にキーシーケンスを指定してください。
wnn6setup(1) を実行した場合は、ホームディレクトリに .Xlocale/ja/app-defaults/Htt という設定ファイルが作成されるので、ここで指定することができます。
Wnn6 設定ユーティリティの「学習/変換/表示モード」の設定画面で「次候補一覧の位置」に「カーソル」または「中央」を設定した場合、候補一覧ウィンドウはマウスポインタの位置に表示されます。
Wnn6 設定ユーティリティの「学習/変換/表示モード」の設定画面で、「次候補一覧のレイアウト」に複数行を設定した場合、候補一覧ウィンドウは横一列で表示されます。
壊れた辞書または頻度ファイルなどをクライアントが使用しようとすると、jserver がコアダンプすることがあります。
回避方法: 壊れた辞書または頻度ファイルは、使用しないでください。
Solaris CDE 上で ATOK8 を使用中に、アプリケーションがカラーマップを使い果たすと、プリエディット/ステータスの色が変わり、プリエディット/ステータスが読めなくなることがあります。
Solaris 2.6 よりも前のリリース (Solaris 2.5.1 以前のリリース) において atok8setup コマンドで ATOK8 を設定した場合、ja_JP.PCK ロケールまたは ja_JP.UTF-8 ロケールでログインすると、ATOK8 が利用できません。
回避方法: 最新の日本語版の Solaris で atok8setup コマンドを直接実行するか、ワークスペースメニューから「ATOK8 に設定」を選択して、ウィンドウシステムを再起動してください。
Solaris CDE 環境では、<Shift> + <Esc>、<Alt> + <Space> は共にウィンドウメニューのアクセラレータキーに割り当てられているため、ATOK8 の部首入力およびモード一覧表示状態で、前メニュー移動の機能をこれらのキーで利用できません。部首入力を利用する場合は、<Shift> + <F6> を使用してください。また、モード一覧表示状態で前のメニューに戻るには、<Esc> キーでいったんメニューを閉じて、再度 <Shift> + <F10> キーを押すか、環境設定ツールを使用してキーの割り当てを変更してください。キーの割り当ての変更については、『ATOK8 ユーザーズガイド』を参照してください。
ATOK8 を Solaris CDE 環境で使用する際に、独立したカーソルキー (->/<-/↑/↓) を使用するとカーソルキー入力の一部が脱落し、ATOK8 の変換操作に反映されないことがあります。
回避方法 1: 数値入力キー上のカーソルキーを使用してください。
回避方法 2: dtwmrc ファイルを編集してキーバインディングを変更します。 $HOME/.dt/<locale> ディレクトリの下に dtwmrc ファイルが存在しない場合は、/usr/dt/config/<locale> ディレクトリの下にある sys.dtwmrc ファイルを、 $HOME/.dt/<locale> ディレクトリの下に dtwmrc というファイル名でコピーしてください。その後、テキストエディタなどで、dtwmrc ファイルの 213 行目以下に記述されている Key Bindings Description の Root のカーソルキーに関するエントリを次のように " # " でコメントアウトして、ワークスペースマネージャ (dtwm) を再起動するかまたはログインし直してください。
# <Key>Down root f.circle_down # <Key>Up root f.circle_up # <Key>Right root f.next_workspace # <Key>Left root f.prev_workspace
この設定をした場合、独立したカーソルキーで、上記の dtwm の機能は利用できなくなります。
日本語をオンの状態で 'aba' と入力します。
「あば」と表示されます。
Ctrl-N を押します。
「あば」の表示は変わりません。
Ctrl-N を押します。
「暴」と表示されます。
Ctrl-N を押します。
「あば」と表示されます。
Ctrl-N を押します。
「アバ」と表示されます。
つまり、変換候補は次のように変化します。「あば」->「暴」->「あば」->「アバ」->「暴」->「あば」->「アバ」->「暴」
回避方法: Ctrl-W によって候補一覧表示をした場合は、このような現象は発生しません。
Solaris CDE のログアウト時に起動されているアプリケーションは、通常、次のログイン時に自動的に起動されますが、cs00 ユーザー辞書ツールに関してはこの機能が働きません。
XView ウィンドウ上で Meta-A (Again キー)、Meta-Z (Undo キー) が動作しません。
変換インタフェースモジュールとして CM を選択して、区点入力モードを選択した場合、空白でコードを区切って区点入力をすると、アプリケーションへの入力が停止することがあります。
回避方法: 区点入力を使用する際に、空白で区切って複数選択することは避け、1 文字単位で入力してください。
udicm コマンドを、次のように -s または -e オプションの後に単語の読みを指定しないで使用すると、コアダンプします。
% udicm mshow cs00_m.dic -s |
または
% udicm mshow cs00_m.dic -e |
回避方法: udicm コマンドで mshow コマンドを利用する場合は、-s または -e オプションパラメータの後に、単語の読みを必ず指定してください。
mdicm コマンドを次のように使用して、空のメイン辞書を生成しようとすると、コアダンプします。
% mdicm mshow cs00_m.dic cs00_u.dic > cs00_m.list % mdicm ldel cs00_m.dic cs00_u.dic cs00_m.list -m mdic.dic -u udic.dic |
cs00 で次のような操作をすると、漢字候補一覧ではなく部首の一覧が表示されてしまいます。
部首の一覧が表示されます。
部首の一覧は消えます。
"き" が反転表示されます。
"き" に対する漢字の候補一覧ではなく、部首の一覧が表示されます。
回避方法: 部首入力を取り消した後、いったん日本語入力をオフにしてください。
日本語入力システム Wnn6 を OpenWindows で使用し、「次候補一覧の位置」に「カーソル」または「中央」を指定している場合、候補一覧ウィンドウの表示中にマウスポインタが動くと、キー入力が効かなくなる (次ページ表示操作や選択ができなくなる) ことがあります。
日本語入力システム cs00 を OpenWindows で使用する場合、htt の設定「プリエディット/ステータス」ウィンドウに「カーソルの位置」を指定すると、候補一覧ウィンドウ (LUC) を表示している時にキー入力が効かなくなる (次ページ表示操作や選択ができなくなる) ことがあります。
回避方法: OpenWindows を利用する場合にはこの設定を使用しないか、キー入力が効かなくなった時にはマウスポインタを少しずらしてみてください。
CDE ワークスペースメニューから「日本語入力システム切り替え」->「日本語入力のみに設定」->「ATOK12(htt) に設定...」を選択し、ログインし直しても、デフォルトの複数言語入力になります。コマンド行から atok12setup(1) コマンドを使用した場合も同じです。
回避方法:
ユーザー単位で対処する場合は、設定後に、ホームディレクトリにあるファイル .dtprofile の内容の一部を以下のように変更してください。
_file=/usr/openwin/lib/locale/$LANG/imsscript/S548atok12
_file=/usr/openwin/lib/locale/$LANG/imsscript/S507atok12
システム単位で対処する場合は、スーパーユーザーとしてシェルスクリプト /usr/openwin/bin/atok12setup を以下のように変更してください。
cde_launch="S548atok12"
cde_launch="S507atok12"
この修正前に日本語入力システムの切り替えを行なっている場合は、修正後に再度切り替えを行なってください。
標準の設定では、UTF-8 ロケールで起動されたアプリケーションで複数言語入力が可能です。ユーザーは、複数言語入力を無効にして、特定 の日本語入力システムの使用を指定することができます。また、一度指定した日本語入力システムを解除し、複数言語入力を有効にすることもできます。
複数言語入力が有効な場合、cs00 がインストールされていて ATOK12 がインストールされていなければ、日本語の入力には cs00 が使用されます。ATOK12 がインストールされている場合は、ATOK12 が優先して使用されます。
通常、cs00 および ATOK12 は両方ともインストールされますが、明示的に片方、または両方をインストールしないことも可能です。また、LANGUAGES CD を使用しないでインストールすると、日本語ロケールは部分ロケールとしてインストールされ、cs00 だけがインストールされます。
複数言語入力が有効な場合、cs00 は cm インタフェースと共に使用されます。この cm インタフェースは、複数言語入力が可能でない環境で cs00 と共に使用される xci インタフェースとは異なる機能を持っています。cm インタフェースと xci インタフェースに関しては、『日本語入力システムの概要とセットアップ』の「かな漢字変換サーバー・インタフェースモジュール」を参照してください。
複数言語入力環境で cs00 を使用する場合、以下のバグおよび制限事項があります。
日本語キーボード固有キーが正しく動作しない (バグ ID: 4307908)
【日本語 On-Off】【変換】【確定】【かな】キーが正しく動作しません。
回避方法:【Ctrl+スペース】【Ctrl+N】【Ctrl+K】を使用してください。【かな】キーについては回避方法がないので、かな入力を行うには他の日本語ロケールを使用してください。
ja_JP.UTF-8 部分ロケールで CDE にログインした後、env LANG=ja を指定してアプリケーションを起動すると、そのアプリケーションでは日本語入力を使用できない (バグ ID: 4305876)
ja の代わりに他の日本語ロケールを指定した場合も同様に、日本語入力を使用できません。
回避方法:そのアプリケーションを動作させたいロケールでログインし直してください。
Solaris 8 で新しく提供される日本語入力システム ATOK12 に関する、注意事項とバグ情報について説明します。
ATOK12 は、CDE (共通デスクトップ環境) での使用のみがサポートされています。OpenWindows 環境での使用はサポートされていません。OpenWindows 環境では、Wnn6、ATOK8、または cs00 を使用してください。
「Caps Lock」、「Num Lock」、「かな」のような修飾キーをロックしている場合、ATOK パレット上でメニューを表示することができません。
回避方法: 修飾キーのロックを解除してからメニューを表示してください。環境設定など ATOK パレット上にボタンのある機能については、ボタンを使用することによって、修飾キーをロックしたままでも起動できます。
ATOK12 の一部として提供される以下の 2 つのコマンド行ユーティリティのマニュアルページが提供されていません。
atok12migs(1)
atok12mngtool(1M)
回避方法:
atok12migs(1) について
『日本語入力システムの概要とセットアップ』の「ユーザー登録単語および環境ファイルの移行」の中の「ATOK12 への移行」を参照してください。ただし、補足として以下の点に注意してください。
出力先の ATOK12 スタイルファイルがすでに存在する場合でも、その内容は参照されず、変換結果により上書きされます。
オプション -k または -r を指定した場合、変換対象とならない方の環境 (-k の場合はローマ字、-r の場合は機能のキー割り当て) については ATOK12 のデフォルトの内容になります。
atok12mngtool(1M) について
以下の記述を参照してください。
atok12mngtool(1M) は、ATOK12 のユーザー情報を参照・変更する場合に使用します。このユーティリティは同時に 1 つしか起動できません。
起動方法 :スーパーユーザーになり、以下のコマンド行を使って起動します。
# /usr/sbin/atok12mngtool |
機能 :atok12mngtool(1M) が起動されると、プロンプト文字列が出力されます。ここで内部コマンドを指定することができます。内部コマンドには 4 種類あります。
ユーザー名を指定して登録します。ATOK12 のデフォルトの設定 (今回のリリースでは、この設定だけがサポートされます) では、登録されていないユーザーが ATOK12 を使おうとした時点で自動的に登録が行われるので、この機能を使用して事前にユーザーを追加する必要はありません。
ユーザーを登録から削除します。
ATOK12 を使用するために登録されているユーザーの名前を出力します。全ユーザーの情報を処理してからユーザー名の出力を開始しますが、ユーザー名の出力が始まるまでの間、処理した数 100 ユーザーごとに文字「+」を出力します。
この管理ツールを終了します。
辞書ユーティリティへの入力に使用する単語ファイルは、日本語 EUC (eucJP) または Unicode (UCS-2) で記述してください。辞書ユーティリティから出力される単語ファイルのコードセットは、「Unicode で出力する」を選択した場合は Unicode (UCS-2)、「Unicode で出力する」を選択しなかった場合は日本語 EUC (eucJP) となります。
単語ファイルの内容を表示したり編集したりする場合は、ロケールに応じて iconv コマンドでコードセットを変換してください。
辞書ユーティリティの単語一括処理機能を使用した単語登録で、ユーザー定義文字を正しく登録できません。Solaris 外字ツール (sdtudctool) から出力された単語ファイルを使用した場合も、この問題が発生します。上記の操作を行なった場合、登録操作は成功しますが、実際に登録される内容は 1 個または複数個のげた記号 (〓) になります。
回避方法:iconv コマンドを使って、単語ファイルのコードセットを日本語 EUC から Unicode (UCS-2) に変換して使用してください。
例:日本語 EUC で作成された単語ファイル名が atok12udc.txt の場合
% iconv -f eucJP -t UTF-8 atok12udc.txt | iconv -f UTF-8 -t UCS-2 > atok12udc.ucs2.txt |
変換後のファイルの名前 atok12udc.ucs2.txt を、辞書ユーティリティ上で単語ファイル名として指定します。この回避方法を使用した場合でも辞書ユーティリティ上では単語はげた記号 (〓) として表示されますが、辞書への登録は正しく行われます。変換操作時の未確定文字列としての表示や候補表示では正しい文字が表示され、確定も正しく行われます。
コード入力と記号入力でコード体系として「区点」を選択し、日本語 EUC での領域割り当てに基づいた区点を指定しても、正しい文字が入力されません。たとえば、ユーザー定義文字領域の先頭の文字は日本語 EUC では JIS X 0208 の 85 区 1 点に相当するコード位置に割り当てられますが、85 区 1 点を指定してもその文字が入力されません。
回避方法: 区点を指定する際に、次の表の右端の値を区として指定してください。
入力したい文字が属する区 | 日本語 EUC での割り当て | 指定する区 |
---|---|---|
ユーザー定義文字 1 区 | JIS X 0208 85 区 | 95 区 |
ユーザー定義文字 2 区 | JIS X 0208 86 区 | 96 区 |
: | ||
ユーザー定義文字 10 区 | JIS X 0208 94 区 | 104 区 |
ユーザー定義文字 11 区 | JIS X 0212 85 区 | 105 区 |
ユーザー定義文字 12 区 | JIS X 0212 86 区 | 106 区 |
: | ||
ユーザー定義文字 20 区 | JIS X 0212 94 区 | 114 区 |
Java2 アプリケーションを起動した場合、デフォルトでは「システム入力方式」(プラットフォームの入力システム) を使用します。
今回の Solaris 8 リリース上で実行している場合は、実行環境によって、CDE または OpenWindows 上の X アプリケーションが使用するのと同様の方法で、日本語入力システムと接続します。したがって、ATOK12 (CDE の場合のみ)、Wnn6、ATOK8、cs00 のいずれかの、設定されている入力システムと接続します。
プラットフォームに依存せずに、直接 Java 2 実行環境が入力システムと接続する方式を「ネットワーク入力方式」といいます。今回の Solaris 8リリース に付属する Java2 実行環境を使用する場合に限り、今回の Solaris 8 リリースでは ATOK12 はネットワーク方式としても利用できます。この方式で使用するには、必要な設定や制限事項があります。以降の記述を参照してください。
この設定ファイルを用意してから Java2 アプリケーションを起動すると、ウィンドウのフレームから起動できるメニューで入力方式を選択できます。「ネットワーク入力方式」から「日本語」を選択すると、ATOK12 に接続します。
ファイル名 | .iiimp |
ファイルを置くディレクトリ | アプリケーションを使用するユーザーのホームディレクトリ |
内容 | 次の 2 行 : |
iiimp.server=iiimp://localhost | |
iiimf.object.download=true |
Java2 アプリケーションから「ネットワーク入力方式」として ATOK12 を使用する場合、X アプリケーションから使用する場合のバグ・制限に加えて、以下の表示に関するバグ・制限があります。
候補一覧
ATOK パレット
記号入力、コード入力、エラーメッセージ
辞書ユーティリティなど ATOK パレットから起動できるユーティリティ
バグ・制限の内容は次のとおりです。
CDE の入力システムとして ATOK12 を使用している場合は表示されない
デスクトップ (X サーバー) 上で最初に起動した Java2 アプリケーションだけに対して表示される
辞書ユーティリティを起動できない
ATOK12 文字パレットの和文コード表で体系として JIS を選択すると文字化けする
ハードウェア構成に関するバグ情報について説明します。
複数の USB デバイスが接続されているシステムにメモリーが十分にない場合、ディスク、CD、またはネットワークからシステムをブートすると、パニックが発生することがあります。このとき、次のいずれかのメッセージが表示されます。
panic[cpu0]/thread=1040800: main: unable to fork init |
panic[cpu0]/thread=2a1000fdd40: BAD TRAP: type=31 rp=2a1000fd0a0 addr=c0 mmu_fsr=0 occurred in module "genunix" due to a NULL pointer dereference |
回避方法: システムに 5 つ以上の USB デバイスが接続されている場合は、USB キーボードとマウスだけを接続してシステムをブートしてください。システムのブート後に Solaris ログインプロンプトが表示されたら、残りの USB デバイスを接続してください。
Java に関する注意事項とバグ情報について説明します。
Java Plug-in 1.2 は、Java 2 アプレットを実行するデフォルトのプラグインです。Java Plug-in 1.2 では、Java 1.1 アプレットを実行できないことがあります。Java Plug-in 1.1 は、http://www.sun.com/solaris/netscape からダウンロードすることができます。
同じシステム上に Java Plug-in 1.1 と Java Plug-in 1.2 の両方を置く場合は、以下のマニュアルに記述されている手順で、Java Plug-in 1.1 をインストールし、環境設定を行なってください。
http://www.sun.com/solaris/netscape/jpis/usersguide_java_plugin.html で「Java Plug-in for Solaris > Users Guide」の「Installing Java Plug-in」を参照してください。
UTF-8 ロケールで Java2 アプリケーションを起動する時、フォントに関する次のような警告メッセージが表示されます。
Font specified in font.properties not found [-b&h-LucidaBrightLat4-Normal-r-normal--*-%d-*-*-p-*-iso8859-4] |
回避方法: 問題は発生しないので、警告メッセージは無視してください。
Solaris ユーザー登録などのテキストフィールドを使ったアプレット上で、Tab キーを使ってテキストフィールドの入力項目を移動した場合、日本語入力の第 1 文字目が変換されない場合があります。
回避方法: 変換に失敗した箇所は、もう一度入力し直してください。
パフォーマンス全般に関する注意事項について説明します。
デフォルトでは、Solaris ata デバイスドライバは、ATA/ATAPI デバイスに対して Direct Memory Access (DMA) 機能を無効にします。
ATA/ATAPI ドライブに対する DMA が適切にサポートされていないシステム上で問題が発生するのを避けるために、この機能は無効にされています。発生するほとんどの問題は、旧式のシステム BIOS に関連しています。
Solaris 8 オペレーティング環境のインストール後に、ataドライバの DMA 機能を有効または無効にするには、次の手順を実行してください。
ブートフロッピーディスクまたは INSTALLATION (Multilingual) CD (システムが CD-ROM ブートをサポートしている場合) から、Intel 版 Solaris の Device Configuration Assistant (デバイス構成補助) を実行します。
Device Configuration Assistant フロッピーディスクを使用してブートする時に、新しい ata-dma-enabled 属性値がフロッピーディスク上に保存されます。したがって、属性値を変更した場合は、Device Configuration Assistant フロッピーディスクを再度使用した時に、変更後の値が有効になります。
F2 キーを押して、デバイスを走査します。
F2 キーを押して、ブートデバイスのリストを表示します。
F4 キーを押して、View/Edit Property Settings を選択し、F2 キーを押します。
ata-dma-enabled 属性の値を 1 に変更して、DMA を有効にします (値を 0 にすると DMA を無効にします)。
ata-dma-enabled 属性をリストから選択し、F3 キーを押します。
1 を入力し、F2 キーを押して、有効にします (0 を入力して F2 キーを押すと無効になります)。
F2 キーを押し、次に F3 キーを押して、Boot Solaris メニューに戻ります。
どのデバイス (ネットワークアダプタまたは CD-ROM) からインストールを実行するかを選択し、F2 キーを押します。
DMA を有効にした後に問題が発生した場合は、DMA を無効にし (上記の手順で ata-dma-enabled 属性を 0 にし)、最新の BIOS でシステムを更新し、再度 DMA を有効にしてください。最新の BIOS については、ハードウェアのご購入先にお問い合わせください。
AnswerBook2 に関する注意事項およびバグ情報について説明します。
ab2admin が失敗すると、エラーメッセージには "Command failed" に加えて情報が示されます。たとえば、"path not found" または "invalid ID" などと示されます。
回避方法: command failed というメッセージが表示された場合は、処理が失敗しているかどうかを確認してください。たとえば、AnswerBook2 のデータベースからコレクションを削除するためのコマンドを実行した場合は、次のコマンドを実行してデータベース中のコレクションを表示して確認してください。
# ab2admin -o list |
AnswerBook2 サーバーの起動中に、ab2cd スクリプトが次のようなエラーメッセージを出力します。
sort: can't read /tmp/ab1_sort.XXX: No such file or directory |
これは、ab2cd スクリプトが DOCUMENTATION CD 上に AnswerBook1 Collections を見つけることができないことを示すエラーメッセージです。
回避方法: エラーメッセージは無視してください。
UTF-8 ロケールで ab2cd を起動すると、次のようなエラーメッセージが表示され、ヘルプライブラリだけしか表示されません。
sort: insufficient memory: use -S option to increase allocation |
回避方法: UTF-8 以外のロケールで ab2cd を起動してください。
Netscape Communicator 4.7 (日本語版) に関する注意事項とバグ情報について説明します。
Netscape Communicator 4.7 を ja_JP.PCK ロケールまたは ja_JP.UTF-8 ロケールで使用する場合、ページ情報ダイアログ内の日本語の一部が文字化けしたり、ダイアログのタイトルが表示されないことがあります。ja ロケールで使用している場合は、この問題は起こりません。
キーボードの Copy キー、Paste キー、編集メニューの「コピー」、「ペースト」を使用して、端末エミュレータやテキストエディタなどの CDE アプリケーションから Netscape Communicator に日本語文字列をコピー&ペーストできません。
回避方法: マウスの左ボタンでコピーしたい文字をハイライト表示し、マウスの中ボタン (2 ボタンマウスの場合は右ボタン) を使って、Netscape Communicator 上にペーストしてください。
マウスボタンのマッピングを左利き用に設定している場合は、左ボタンと右ボタンの機能が逆になります。
日本語版の「ご使用にあたって」の内容が Netscape Communicator 4.7 に対応していません。
回避方法:以下の場所にある英語版の「Release Notes」を参照してください。
/usr/dt/appconfig/netscape/lib/locale/C/app-defaults/Release_Notes_Communicator.html
Netscape Communicator 4.7 を最初に起動した際に、使用許諾契約書を表示するダイアログが表示されますが、契約書の内容が途中で切れています。
回避方法:以下の場所にある license ファイルを直接参照してください。
/usr/dt/appconfig/netscape/lib/locale/<locale>/netscape/license
英語以外のロケールに関する注意事項およびバグ情報について説明します。
フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、スウェーデン語のロケールでは、フロントパネルから「Help」->「Information」を選択すると、古いファイルのリストが表示されます。正しい情報が記載されているファイルの名前は S8FCSreleasenotes です。
LucidaSansLat4 フォント別名が利用できないため、UTF-8 ロケールで Java アプリケーションを起動する時に、関連するエラーメッセージが表示されることがあります。
回避方法: その言語の ISO8859-1 ロケールでログインして、Java アプリケーションを起動してください。
ISO8859-1 ロケール以外のロケールで、フォントダウンローダを使用して印刷をするには、次の手順を実行してください。
共通デスクトップ環境 (CDE) にログインします。
コマンド行で fdl と入力して、フォントダウンローダを起動します。
[プリンタ] メニューから [追加] を選択して、プリンタを指定します。
[ダウンロード] メニューから [Font Bundle] を選択します。
印刷に必要なコードセットに応じて、指定したプリンタにフォントバンドルがダウンロードされます。
sdtwinlst (ウィンドウリスト) および sdtgwm (グラフィカル・ワークスペース・マネージャ) が、ヨーロッパ言語の UTF-8 ロケールに対応していません。
回避方法: ISO8859-1 ロケールでログインして、sdtwinlst および sdtgwm を実行してください。
CDE 上で正しく動作しないデッドキー (現在位置の前進動作を伴わない文字) 組み合わせがあります。また、ギリシア語ロケールにおいて、カレンダ・マネージャで月の名前が正しく表示されません。
部分ロケールでカレンダ・マネージャを使用している時、拡張文字が正しく印刷されません。
en_US.UTF-8 のアラビア語入力モードで実行しているアプリケーションまたはウィンドウと、ar_EY.ISO8859-1 のアラビア語入力モードで実行しているアプリケーションまたはウィンドウとの間で、アラビア語テキストをカット&ペーストできません。
ヨーロッパ言語ロケールの CDE アプリケーションでマウスの右ボタンをクリックしても、Extras ドロップダウンメニューのメニューオプションが表示されません。
タイ語、アラビア語、ヘブライ語を入力するための CTL (Complex Text Layout) サポートが、en_US.UTF-8 およびヨーロッパ言語の UTF-8 ロケールに実装されました。ただし、ja_JP.UTF-8、 ko.UTF-8 (ko_KR.UTF-8)、 zh.UTF-8 (zh_CH.UTF-8)、 zh_TW.UTF-8 ロケールでは実装されていません。
回避方法: CTL を使用するタイ語、アラビア語、ヘブライ語を入力する必要がある場合は、en_US.UTF-8 ロケールを使用してください。
スマートカード、AnswerBook2、Solaris PDA Sync、Printer Administrator、リムーバブルメディア・マネージャ、グラフィカル・ワークスペース・マネージャ、ホットキー・エディタの各アプリケーションは、一部のユーザーインタフェースやメッセージが英語で表示されます。
ギリシア語ロケールでは、AdiminToolTM のユーザーの追加、削除、変更を行う画面が空白で表示されます。
回避方法: スーパーユーザーになって、以下のようにファイルをコピーしてください。
% cp /usr/openwin/lib/locale/C/app-defaults/Admin /usr/openwin/lib/locale/el_GR.ISO8859-7/app-defaults/Admin |
フォントダウンローダをイタリア語ロケールで使用している場合、「Add Printer」 ダイアログ中の「Add」ボタンと「Cancel」ボタンに相当するボタンが「A ...」と表示されます。
正しくは、左側のボタンが「Aggiungi」(Add) ボタンで、右側のボタンが「Annulla」(Cancel) ボタンです。
次の表に、Sun の Solaris アラビア語キーボードと、Microsoft のアラビア語キーボードの相違を示します。
表 4-1 Sun キーボードと Microsoft キーボードの相違点
キー |
Sun キーボードの配列 |
Microsoft キーボードの配列 |
---|---|---|
T |
T |
下にハムザ記号が付いているアラビア文字 Lam_alef |
U |
U |
' (右単一引用符) |
I |
I |
アラビア文字の乗算記号 |
O |
O |
アラビア文字の除算記号 |
A |
; |
アラビア文字 Kasra |
S |
S |
アラビア文字 Kasratan |
Z |
Z |
‾ (チルド記号) |
X |
X |
アラビア文字 Sukun |
C |
アラビア文字 Kasratan |
{ (左大括弧) |
V |
アラビア文字 Kasra |
} (右大括弧) |
M |
Sukun |
単一下方引用符 |
< |
< |
アラビア文字のカンマ |
インストール時に Kerberos 設定が選択された場合のみ、SEAM は Solaris 8 オペレーティング環境のいくつかのリソースファイルを使用します。
UTF-8 ロケールで AltGr+E キーを押しても、 ユーロ通貨記号が生成されません。
回避方法: UTF-8 ロケールでユーロ通貨記号を入力するには、次の手順を実行してください。
[UTF-8 Input Mode Selection] ウィンドウで [Lookup] を選択します。
[Currency Symbols] を選択します。
ユーロ通貨記号を選択します。
ギリシア語ロケールでは、コンソールのプロンプトで dumpcs と入力し、次にユーロ通貨記号をコピー&ペーストしてください。
ヨーロッパ言語の UTF-8 ロケールで、ソートが正しく機能しません。
回避方法: フランス語、イタリア語、ドイツ語、スペイン語、スウェーデン語の UTF-8 ロケールでソートを行う前に、LC_COLLATE 変数をその言語の IS08859-1 ロケールに設定してください。
# echo $LC_COLLATE > es_ES.UTF-8 # setenv LC_COLLATE es_ES.IS08859-1 |
上記のように LC_COLLATE 変数を設定後、ソートを行なってください。
以下のフリーウェアのソフトウェアが Solaris Software CD にバンドルされていますが、これらは国際化および各国語対応されていません。
Apache | Perl | bash-2.03 | bzip2-0.9.0c |
gzip-1.2.4 | less-340 | mkisofs-1.12b5 | patch-2.4.5 |
rpm2cpio.pl | tcsh-6.09 | zlib-1.1.3 | zip-2.2 |
zsh-3.0.6 |