Sun Enterprise 10000 IDN 構成マニュアル

第 1 章 ドメインの構成の概要

この章では『Sun Enterprise 10000 IDN 構成マニュアル』の概要について説明します。InterDomain Networks (IDN) の設定方法と使用方法については Sun Enterprise 10000 SSP 3.4 Collection - Japanese の『Sun Enterprise 10000 InterDomain Networks ユーザーマニュアル』を参照してください。

メモリーエラーの処理

プロセッサは、対応するドメイン内で検出した SMR(Shared Memory Region: 共有メモリー領域) 内のメモリーエラーをレポートします。スレーブドメインが SMR 内のメモリーエラーを検出した場合は、そのエラーはマスタードメインにレポートされません。したがって、マスタードメインが、エラーが発生しているメモリーをそのエラーを認識することなくエクスポートできるという状況が生じ得ます。

システムコマンド

この節では、IDN による影響を受けるシステムコマンドとそれらのコマンドがどのように影響を受けるかを説明します。

snoop(1M) コマンド

snoop(1M) コマンドは、ごく限られた数のネットワーク MTU (Maximum Transfer Unit: 最大転送単位) サイズをサポートするだけであり、それらはすべて、IDN がサポートするサイズよりもはるかに小さなものです。IDN ドライバは、標準の Ethernet デバイスとしてシステムに認識されます。このため、snoop(1M) コマンドを使用して IDN データ転送を収集する場合は、-s オプションを付けて、1500 バイト以下に指定する必要があります。以下に例を示します。


# snoop -d idn0 -s 1500

IDN のポイントツーポイントという性質のため、ローカルドメインへ、またはローカルドメインから伝送されるトラフィックだけを snoop(1M) コマンドによって収集することができます。