env4test では、Sun Ct800 システム上の I2C バスをテストして、妥当性検査を行います。
env4test は 19 のサブテストで構成され、それぞれが以下に示す状態のテストと通知を行います。
運転表示 LED フラッシュテスト
スロット LED フラッシュテスト
ディスク LED フラッシュテスト
電源 LED フラッシュテスト
ファン LED フラッシュテスト
システム制御ボード LED フラッシュテスト
前面切り替えモジュール LED フラッシュテスト
緑 LED の点滅レジスタ
レジスタ読み取り・書き込みテスト、3N マーチ
レジスタ読み取り・書き込みテスト、5N マーチ
レジスタ読み取り・書き込みテスト、クロストーク
FRU 存在テスト
入出力スロット健全性テスト
入出力スロットリセットテスト
電源遠隔オン・オフテスト
ファン速度切替テスト
CPU 温度状態表示テスト
電源状態表示テスト
ファン状態表示テスト
env4test はスケーラブルテストではありません。
ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、用意されたグループを展開する必要があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.2 ユーザーマニュアル』を参照してください。
オプション |
説明 |
---|---|
LEDS ON Continuity test |
PDU (Protocol Data Unit) LED を除く、システム表示パネル内のすべての LED をアサートします。このテストは、自動的に内部のアドレスポインタを進めながら、システム制御ボード (SCB) がシーケンシャル書き込みを実行する機能を検査します。 |
Slot LEDS test |
すべての入出力スロット LED を繰返し点滅させます。 |
Disk LEDS test |
すべてのディスク LED を繰返し点滅させます。 |
Power Supply LEDS test |
すべての電源 LED を繰返し点滅させます。 |
Fan LEDS test |
すべてのファン LED を繰返し点滅させます。 |
SCB LEDS test |
すべてのシステム制御ボード LED を繰返し点滅させます。 |
FTM LEDS test |
すべての前面切り替えモジュール LED を繰返し点滅させます。 |
Green LED Blink test |
緑 LED を点滅させるハードウェア機能をテストします。 |
Register R/W test |
割込みレジスタおよび LED レジスタ (読み取り・ 書き込み) を stuck-at-1、stuck-at-0、クロストーク障害の各カテゴリに切り分けるため、パターンによる書き込みテストを実行します。テスト実行時間は、短いものから順に 3N マーチ、5N マーチ、クロストークとなります。 |
FRU Presence test |
FRU 存在信号を読み取り、表示します。 |
Health test |
入出力スロット健全性信号を読み取り、表示します。 |
Reset test |
入出力スロットを順次リセットします。 |
Power Supply test |
冗長電源付きシステムの遠隔電源オン・オフ信号をテストします。このテストは 2 台の電源装置が単一ドロアに装着されている場合のみ有効です。 |
Fan test |
ファン速度の切替機能をテストします。 |
Poll interval |
poll_interval 秒ごとに、すべてのシステム環境統計を表示します。 |
Temperature Status test |
現在の CPU 温度とシステムの環境温度を識別し、それらの温度が正常な動作パラメタ値の範囲内であることを検証します。このテストは、すべてのモードで有効です。 |
Power Supply Status test |
SCBの存在信号 (Presence signal) のアサートを検出し、I2C バスを介して電源状態レジスタを読み取ります。コンソールに符号化されたビット状態が表示されます。 |
Fan Status test |
SCB の存在信号のアサートを検出し、I2C バスを介してファン状態レジスタを読み取ります。コンソールに符号化されたビット状態が表示されます。 |
All Tests |
すべてのテストを順次実行します。 |
env4test は、接続テスト (Connection test) と機能テスト (Function test) の両方のモードをサポートしています。
表 21-2 env4test のテストモード
テストモード |
サポート |
説明 |
---|---|---|
接続テスト |
○ |
システム内部の電源、温度センサーの状態を通知し、通常の動作パラメタ値を検証します。 |
機能テスト (オフライン) |
○ |
ディスクの背面パネル、正面パネル LED、ファン制御回路をテストします。また、オンラインおよび接続テストモードと同じテストも実行します。 |
機能テスト (オンライン) |
○ |
接続テストモードと同じ内容のテストを実行します (上記の説明を参照してください)。 |
/opt/SUNWvts/bin/env4test [標準引数] -o dev=デバイス名, ContinuityTest=E(nable)|D(isable),SlotLedsTest=E|D,DiskLedsTest=E|D, PsupplyLedsTest=E|D,FanLedsTest=E|D,ScbLedsTest=E|D, FtmLedsTest=E|D,GreenLedsBlinkTest=E|D,RegTest=3N|5N|Cross_Talk, FRUPresenceTest=E|D,HealthTest=E|D,ResetTest=E|D, PowerSupplyTest=E|D,FanTest=E|D,env_mon=ポーリング間隔, TempStatus=E|D, PsupplyStatus=E|D,FanStatus=E|D, AllTests=E|D
表 21-3 env4test のコマンド行構文
引数 |
説明 |
---|---|
dev=raw_デバイス名 |
テストする raw デバイス名を指定します。 |
ContinuityTest=Enable|Disable |
PDU 以外のすべての LED をオンに設定します。 |
SlotLedsTest=Enable|Disable |
スロット LED のフラッシュテストを有効または無効にします。 |
DiskLedsTest=Enable|Disable |
ディスク LED のフラッシュテストを有効または無効にします。 |
PsupplyLedsTest= Enable|Disable |
電源 LED のフラッシュテストを有効または無効にします。 |
FanLedsTest=Enable|Disable |
ファン LED のフラッシュテストを有効または無効にします。 |
ScbLedsTest=Enable|Disable |
scb LED のフラッシュテストを有効または無効にします。 |
FtmLedsTest=Enable|Disable |
ftm LED のフラッシュテストを有効または無効にします。 |
GreenLedsBlinkTest= Enable|Disable |
緑 LED のハードウェア点滅テストを有効または無効にします。 |
RegTest=3N|5N|Cross_Talk |
3N、5N、またはクロストークレジスタテストを有効または無効にします。 |
FRUPresenceTest= Enable|Disable |
FRU 存在テストを有効または無効にします。 |
HealthTest= Enable|Disable |
健全性テストを有効または無効にします。 |
ResetTest= Enable|Disable |
リセットテストを有効または無効にします。 |
PowerSupplyTest= Enable|Disable |
電源装置遠隔オン / オフテストを有効または無効にします。 |
FanTest=Enable|Disable |
ファン速度切替テストを有効または無効にします。 |
env_mon=ポーリング間隔 |
poll_interval 秒ごとに、すべてのシステム環境統計を表示します (表示のみ。テストは行わない)。 |
TempStatus=Enable|Disable |
CPU 温度の表示を有効または無効にします。 |
PsupplyStatus=Enable|Disable |
電源状態の表示を有効または無効にします。 |
FanStatus=Enable|Disable |
ファン状態の表示を有効または無効にします。 |
AllTests=Enable|Disable |
すべてのテストを順次実行します。 |
64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/ テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合は、そのテストは、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。