ifptest は、PCI FC-AL カードの機能を検査します。このテストは、ファイバループにデバイスが接続されていないときに行われます。ドライバは、ファイバループにデバイスが接続されているかどうかを調べ、接続されているデバイスを検出した場合は、診断コマンドの実行を阻止します。
ファイバループにデバイスを接続した状態で、ifptest を実行しないでください。この場合は、そのデバイスに対して disktest を実行してください。ifptest は、FC-AL コントローラを含むサブシステム全体をテストします。
ifptest は、カードの「メールボックス」インタフェースを使用します。このインタフェースを使用することにより、アプリケーション層からは、通常、利用することができないファームウェア操作をいくつか行うことができます。
ifptest には、4 つのサブテストがあり、オンラインモードおよび機能テストモードで実行することができます。
Mailbox Loopback test (メールボックスループバックテスト)
カードの入力メールボックスに一連のレジスタの内容を書き込み、出力メールボックスを読み取って、結果を比較します。カードのシステム側が正しく動作しているかどうか、また内部データパスに問題がないかどうかを確認するテストです。
Firmware revision check (ファームウェアのバージョンの確認)
ファームウェアからファームウェアのバージョン情報を読み取り、ドライバによって読み込まれたバージョン情報と比較します。
Checksum firmware test (ファームウェア検査合計テスト)
実装されているファームウェアに対して内部検査合計テストを実行します。実装されているファームウェアが正常かどうか、また RISC RAM の短時間の RAM チェックに問題なく使用できるどうかを確認するテストです。
Dump revision levels (ダンプバージョンレベル)
カード上のサブモジュールのハードウェアおよびファームウェアバージョンのレベルを読み取ります。
ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.2 ユーザーマニュアル』を参照してください。
オプション |
説明 |
---|---|
Mailbox Loopback test |
メールボックスループバックコマンドを有効または無効にします。このテストは、入力メールボックスにパターンを書き込み、出力メールボックスを読み取って、データに誤りがないか検査します。 |
Firmware revision check |
ファームウェアバージョン検査コマンドを有効または無効にします。このテストは、RISC ファームウェアコードからファームウェアバージョン情報を読み取り、予想される値と比較します。 |
Firmware checksum test |
ファームウェア検査合計コマンドを有効または無効にします。有効な場合、インタフェースの RISC プロセッサは現在のマイクロコードの検査合計を算出し、マイクロコードとともに読み込まれていた検査合計値と比較します。 |
Check Module Revisions |
ファームウェアモジュール検査コマンドを有効にします。有効な場合は、インタフェースカード上のいくつかのサブモジュールのバージョンレベルが返されます。この情報は、VERBOSE (詳細) モードのときにのみ表示されます。 |
テストモード |
サポート |
説明 |
---|---|---|
接続テストモード |
○ |
デバイスのオープン/クローズのみ行います。 |
機能テストモード (オフライン) |
○ |
すべてのメールボックステストを実行します。 |
機能テストモード (オンライン) |
○ |
すべてのメールボックステストを実行します。 |
接続テストモードでは、コントローラのオープンのみを行って、パスが正常であるかどうかを確認します。
/opt/SUNWvts/bin/ifptest 標準引数 -o dev=デバイス名,mbox=Enable|Disable,fwrevcheck=Enable|Disable, checksum=Enable|Disable,modrevcheck=Enable|Disable
表 30-3 ifptest のコマンド行構文
引数 |
説明 |
---|---|
dev= |
テストするデバイス名を指定します。 |
mbox=Enable|Disable |
メールボックスループバックコマンドを有効または無効にします。このテストは、入力メールボックスにパターンを書き込み、出力メールボックスを読み取って、データに誤りがないか検査します。 |
fwrevcheck= Enable|Disable |
ファームウェアバージョン検査コマンドを有効または無効にします。このテストは、RISC ファームウェアコードからファームウェアバージョン情報を読み取り、予想される値と比較します。 |
checksum= Enable|Disable |
ファームウェア検査合計コマンドを有効または無効にします。有効な場合、インタフェースの RISC プロセッサは現在のマイクロコードの検査合計を算出し、マイクロコードとともに読み込まれていた検査合計値と比較します。 |
modrevcheck= Enable|Disable |
ファームウェア検査合計コマンドを有効にします。 有効な場合は、インタフェースカード上のいくつかのサブモジュールのバージョンレベルが返されます。この情報は、VERBOSE (詳細) モードのときにのみ表示されます。 |
64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクト に格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合は、そのテストは、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。