spiftest は、cd-180 や ppc2 チップなどのカード部品にアクセスし、シリアルパラレルコントローラのデバイスドライバを介して、シリアルポートとパラレルポートにアクセスします。
SunVTS システムエクササイザを実行する前に、テストするカードとデバイスドライバがインストールされていることを確認してください。また、boot -r コマンドを使用してシステムを再起動して、システムを再構成し、SunVTS カーネルが新しいドライバを認識できるようにする必要があります。
spiftst は、intervention モードで実行する必要があります。
内部テスト (Internal Test) を正常に実行するには、少なくとも以下のハードウェア構成が必要です。
SBus スロットがある SBus ベースの SPARC デスクトップシステム
シリアルパラレルコントローラカード (SBus スロットの 1 つに装着)
他の SunVTS シリアルパラレルコントローラテストを実行する場合は、以下のハードウェアも必要です。
シリアルパラレルコントローラパッチパネル (パーツ番号: 540-2007)
96 ピンループバックプラグ (パーツ番号: 370-1366)
25 ピンシリアルループバックプラグ (パーツ番号: 540-1558)
RS-232 シリアルケーブル (パーツ番号: 530-1685)
TTY 端末
ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.2 ユーザーマニュアル』を参照してください。
オプションダイアログボックスの Configuration セクションには、SPC/S ボードに使用可能なシリアルポートが示されます。以下の表に使用可能なポートを示します。
表 49-1 spiftest SPC/S ボードに使用可能なシリアルポート
ボード番号 |
ボードデバイス |
シリアルポート |
パラレルポート |
---|---|---|---|
0 |
stc0 |
term/0-7 |
printers/0 |
1 |
stc1 |
term/8-15 |
printers/1 |
2 |
stc2 |
term/16-23 |
printers/2 |
3 |
stc3 |
term/24-31 |
printers/3 |
4 |
stc4 |
term/32-39 |
printers/4 |
5 |
stc5 |
term/40-47 |
printers/5 |
6 |
stc6 |
term/48-55 |
printers/6 |
7 |
stc7 |
term/56-63 |
printers/7 |
spiftest のテストオプションを以下の表に示します。
表 49-2 spiftest のオプション
オプション |
説明 |
---|---|
96 ピンループバック (96-pin Loopback) |
データ送信、フルモデムループバック、パラレルポートループバックのテストを行います。このテストを実行する前に、テストするカードに 96 ピンループバックコネクタ (パーツ番号 370-1366) を接続する必要があります(付録 A の「96 ピンメス特殊ループバックコネクタ」を参照)。 |
内部テスト (Internal Test) |
SBus スロットに装着されたシリアルパラレルコントローラカードの高速内部検査を行います。カードには何も接続する必要はありません。 |
25 ピンループバック (25-pin Loopback) |
メニューの Serial Port 部から選択されたシリアルポートの全二重送信と、フルモデムループバックのテストを行います。テストするシリアルパラレルコントローラパッチパネルのシリアルポートに、25 ピンループバックプラグを接続する必要があります (付録 A を参照)。Echo-TTY オプションを有効にしている場合は、このテストを実行することはできません。 |
Echo-TTY |
TTY 端末のキーボードで入力した文字を TTY 端末の画面にエコーさせ、このメニューの Serial Port 部から選択されたシリアルポートの動作を検査します。正しく動作している場合は、TTY 端末のキーボードから任意の文字を入力すると、その文字が TTY 端末の画面に表示されます。
注 - spiftest シリアルポートへの TTY 接続には、対応する文字サイズの設定が必要です。たとえば、TTY 端末が 8 ビット文字サイズに設定されている場合は、spiftest のテストオプションの Char Size も 8 に設定する必要があります。 2 分間何も入力しないと、このテストは時間切れのためエラーになります。Echo-TTY テストを終了するには、Control-C を押します。多少の遅延の後、Status ウィンドウの Pass Count が更新されます。
このテストは、25 ピンループバックサブテストと並行して実行することはできません。 |
Printer |
ASCII 文字セットすべてをパラレルプリンタに送ります。シリアルパラレルコントローラパッチパネルのパラレルポートに、パラレルプリンタを接続しておく必要があります。プリンタの出力を観察してテストを検証します。 |
Baud Rate |
ボーレートを指定します。110、300、600、1200、2400、4800、9600、19200、38400 のうちの 1 つを選択します。 注 - 38400 のボーレートは、内部テストが無効の場合にのみ使用することができます。また、このボーレートで複数のポートを一度にテストすることはできません。 |
Char Size |
文字サイズを指定します。5、6、7、8 のうちの 1 つを選択します。 |
Stop Bit |
ストップビットの数を指定します。1 または 2 ビットを選択します。 |
Parity |
パリティーを指定します。none、odd、even のうちの 1 つを選択します。 |
Flow Control |
フロー制御を指定します。Xonoff、rtscts、both のうちの 1 つを選択します。 |
Data Type |
データタイプパターンを指定します。0x55555555 (0x55)、0xaaaaaaaa (0xaa)、random のうちの 1 つを選択します。 |
Serial Port |
テストするシリアルポートを指定します。使用できるポートは、spiftest オプションダイアログボックスにある Configuration: に表示されます。 |
/opt/SUNWvts/bin/.customtest ファイルを変更して、テストオプションを変更することもできます。詳細は、『SunVTS 4.2 ユーザーマニュアル』を参照してください。
テストモード |
サポート |
説明 |
---|---|---|
接続テスト |
× |
サポートされていません。 |
機能テスト (オフライン) |
○ |
すべてのテストを実行できます。 |
機能テスト (オンライン) |
× |
サポートされていません。 |
/opt/SUNWvts/bin/spiftest 標準引数 -o dev=デバイス名, M=テストモード,Ptr=enable/disable,B=ボーレート,Size=文字サイズ, S=ストップビット数, Parity=パリティー,F=フロー制御,Data=テストパターン, sp=シリアルポート
表 49-4 spiftest のコマンド行構文
64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合は、そのテストは、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。