Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

max_nprocs (Solaris 8 より前のリリース)

説明

システム上に作成できるプロセスの最大数。これには、システムプロセスとユーザープロセスが含まれます。Solaris 8 より前のリリースでは、この値は計算によって算出され、maxuprc の設定に使用されていました。

さらに、この値は、他のシステムデータ構造体のサイズを決める際にも使用されます。Solaris 8 より前のリリースでは、/etc/system に値が指定されていると、計算された値の代わりにこの値が使用されます。この変数が使用される他のデータ構造体は次のとおりです。

  • ディレクトリ名ルックアップキャッシュのサイズを決めるとき (ncsize が指定されていない場合)

  • UFS のディスク割り当て構造体を割り当てるとき (ndquot が指定されていない場合)

  • 構成された system V セマフォによって使用されるメモリーの総量がシステム限度をこえていないか確認するとき

  • sun4d、sun4m、Intel プラットフォーム向けのハードウェアアドレス変換のリソースを構成するとき

データ型

符号付き整数

デフォルト

10 + (16 * maxusers)

範囲

266 から pidmax の値

動的か

いいえ。初期のパラメータ計算の後に、max_nprocsv 構造体の v_proc 要素に代入されます。動作しているシステムの v.v_proc を変更すると、ほぼ確実に、システムがクラッシュするか、エラー表示のないままデータが損傷を受けます。

検査

maxpid と比較し、それより大きい場合は、maxpid に設定されます。sun4d と Intel プラットフォームでは、さらにプラットフォーム固有の値と比較されます。max_nprocs は、max_nprocsmaxpid、プラットフォーム値のうち最も小さい値に設定されます。両プラットフォームとも、プラットフォーム値として 65,534 を使用します。

どのような場合に変更するか

Solaris 8 リリースから、この値を変更することで 1 つのシステムで 30,000 を超えるプロセスをサポートできるようになりました。このパラメータの変更は、一つのシステムで 30,000 を越えるプロセスを可能にするために必要となる手順の一部です。

コミットレベル

変更の可能性あり