Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

一般的な入出力

rlim_fd_cur (Solaris 7 リリースおよびそれより前のリリース)

説明

1 つのプロセスがオープンできるファイル記述子の「弱い」限度。プロセスは、自身のファイル記述子限度数を、rlim_fd_max で定義される「強い」限度の範囲内で調整できます。それには、setrlimit() 呼び出しを使用するか、プロセスを実行するシェルで limit コマンドを実行します。「強い」限度の範囲内で値を調整する場合には、スーパーユーザー特権は必要ありません。

データ型

符号付き整数

デフォルト

64

範囲

1 から MAXINT

単位

ファイル記述子

動的か

いいえ。rlimits 構造体にロードされます。

検査

rlim_fd_max と比較され、rlim_fd_cur の方が大きい場合は、rlim_fd_currlim_fd_max にリセットされます。

どのような場合に変更するか

1 プロセス当たりのデフォルトのオープンファイル数が十分でない場合。この値を増やす意味は、プログラムで setrlimit(2) を使用して自身で利用できる最大ファイル記述子数を増やす必要がなくなるという点にあります。

コミットレベル

変更の可能性あり

segkpsize (Solaris 7 リリースおよびそれより前のリリース)

説明

利用できるページング可能なカーネルのメモリー量を指定します。このメモリーは主にカーネルスレッドのスタックに使用されます。この数を増やすと、スレッドの数を増やさないのであれば個々のスレッドでより大きなスタックが使用でき、あるいはより多くのスレッドを使用できるようになります。このパラメータは 64 ビットカーネルでのみ設定できます。64 ビットカーネルは、デフォルトでスタックサイズに 24K バイトを使用します。

このパラメータは、パッチ 106541-04 が適用された Solaris 7 リリースか、Solaris 7 5/99 リリース、および Solaris 8 リリースで使用できます。

データ型

符号なし long

デフォルト

64 ビットカーネルでは 2G バイト、32 ビットカーネルでは 512M バイト

範囲

64 ビットカーネルでは 512M バイトから 24G バイト、32 ビットカーネルでは 512M バイト

単位

M バイト

動的か

いいえ

検査

なし

どのような場合に変更するか

スレッドを増やしたい場合

コミットレベル

変更の可能性あり