Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

maxphys

説明

物理入出力要求の最大サイズ。要求がこのサイズより大きいと、ドライバはこの要求を maxphys サイズの断片に分割します。個々のファイルシステムは独立して制限値を持つことが可能で、実際に独立した制限値を持ちます。

データ型

符号付き整数

デフォルト

126,976 (sun4m および sun4d)、131,072 (sun4u)、57,344 (Intel)。ワイド転送をサポートする sd ドライバは 1,048,576 を使用します。ssd ドライバはデフォルトで 1,048,576 を使用します。

範囲

マシン固有のページサイズから MAXINT

単位

バイト

動的か

はい。しかし、多くのファイルシステムでは、ファイルシステムがマウントされるときに、この値がマウントポイントごとのデータ構造体に設定されます。ドライバによっては、デバイスがドライバ固有のデータ構造体に設定されるときに、この値が設定されます。

検査

なし

どのような場合に変更するか

raw デバイスに対する入出力を大きな断片で行う場合。ただし、OLTP 操作を伴う DBMS では小さいサイズの入出力が頻繁に行われるため、maxphys を変更しても性能の向上は望めません。

UFS ファイルシステムに対して、64K バイトを超える大量のデータの読み取りや書き込みを一度に行う入出力を行う場合。ファイルシステムは、連続性が増すように最適化すべきです。たとえば、シリンダグループのサイズを大きくし、シリンダグループ当たりの i ノードの数を減らす、などです。UFS では、転送する最大の入出力サイズは 1M バイトに制限されます。

コミットレベル

変更の可能性あり