Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

nfs:nfs3_max_transfer_size

説明

NFS バージョン 3 の READWRITEREADDIR、または READDIRPLUS 要求のデータ部分の最大サイズを制御します。このパラメータは、サーバーが返す要求の最大サイズとクライアントが生成する要求の最大サイズの両方を制御します。

データ型

整数 (32 ビット)

デフォルト

32, 768 (32K バイト)

範囲

0 から 231 - 1

単位

バイト

動的か

はい

検査

なし。ただし、サーバー側の最大転送サイズに 0 を設定すると、クライアントはおそらく、誤作動するか、単にサーバーに要求を送信しないかのどちらかになる可能性があります。

また、UDP トランスポート経由の NFS を使用する場合にも、転送サイズの最大値に制限があります。UDP は、データグラム当たり 64K バイトの「強い」制限があります。この 64DK バイトには、要求のデータ部分の他に RPC ヘッダーやその他の NFS 情報を含まなければなりません。この制限値が大きすぎると、UDP エラーのためにクライアントとサーバーの通信に問題が発生することがあります。

どのような場合に変更するか

ネットワーク上を転送するデータのサイズをチューニングする場合は、このパラメータを変更します。このパラメータを変更する場合は、通常、これに合わせて nfs3_bsize パラメータを変更する必要があります。たとえば、ネットワーク上のデフォルト転送サイズを 8K バイトに減らす場合は、nfs3_max_transfer_sizenfs3_bsize パラメータの値を両方とも 8192 に変更して、それぞれで 8K バイトの読み取りまたは書き込みが行われ、複数の操作が行われることを防ぐことができます。あるいは、32K バイトを超える値に転送サイズ増やす場合は、これに合わせて nfs3_bsize も変更する必要があります。変更しないと、ネットワーク上の要求サイズは変わりません。

安定性レベル

変更の可能性あり