プロキシエージェントを使用する場合、システム管理者は、ディレクトリに対して認証するときの認証方式も選択する必要があります。現時点で、Solaris 8 によってサポートされている認証方式は、SIMPLE と CRAM-MD5 の 2 つです。
SIMPLE を選択した場合、クライアントは、LDAP サーバーに単純なバインド要求を送信し、そのサーバーに対して認証を行います。この認証方式ではパスワードがネットワーク上を平文で流れるため、パスワードが漏洩しやすくなります。一方、LDAP 標準で定義されている必須の認証方式なので、すべてのディレクトリサーバーでサポートされているという利点があります。
一部のディレクトリサーバーは、SASL (Simple Authentication and Security Layer) を介してチャレンジ-応答認証方式 (CRAM-MD5) もサポートしています。CRAM-MD5 の主な利点は、認証のときパスワードが平文のままネットワーク上を流れないため、SIMPLE よりも安全であるという点です。CRAM-MD5 についての詳細は、RFC 2195 を参照してください。SASL については、RFC 2222 を参照してください。
iPlanet Directory Server version 4.11 は、現時点では CRAM-MD5 をサポートしていません。