Solaris 8 のシステム管理 (追補)

UFS スナップショットの作成

fssnap コマンドを使用してファイルシステムのスナップショットを作成する際は、バッキングストアファイルがどれだけのディスクスペースを消費するかを監視してください。バッキングストアファイルは初めはスペースを全く使用せず、その後特によく使用されているシステムにおいて、急速に拡大します。バッキングストアファイルが拡大するのに充分なスペースを必ず確保しておくか、または -o maxsize=n [k,m,g] オプション (n [k,m,g] はバッキングストアファイルの最大限のサイズ) でそのサイズを制限してください。


注意 - 注意 -

バッキングストアファイルにスペースが不足する場合、スナップショットが削除されてしまうことがあり、バックアップが失敗します。スナップショットのエラーの可能性を調べるため、/var/adm/messages ファイルをチェックしてください。


UFS スナップショットを作成するには

  1. スーパーユーザーになります。

  2. バッキングストアファイルに充分なディスクスペースがあることを確認します。


    # df -k
    
  3. 同じロケーションに同じ名前の既存のバッキングストアファイルが存在していないことを確認します。


    # ls /file-system/backing-store-file
    
  4. ファイルシステムのスナップショットを作成します。


    # fssnap -F ufs -o bs=/file-system/backing-store-file /file-system
    

例 - UFS スナップショットの作成

次の例では、/usr ファイルシステムのスナップショットを作成します。バッキングストアファイルは /scratch/usr.back.file、仮想デバイスは /dev/fssnap/1 です。


# fssnap -F ufs -o bs=/scratch/usr.back.file /usr
/dev/fssnap/1

次の例では、バッキングストアファイルを 500M バイトに制限します。


# fssnap -F ufs -o maxsize=500m,bs=/scratch/usr.back.file /export/home
/dev/fssnap/1

UFS スナップショットの情報を表示するには

fssnap -i オプションの使用により、システムの現在のスナップショットを表示することができます。1 つのファイルシステムを指定する場合、そのスナップショットについての詳細な情報が表示されます。特定のファイルシステムを指定しない場合は、現在のすべてのファイルシステムのスナップショットとそれらに対応する仮想デバイスの情報が表示されます。

  1. スーパーユーザーになります。

  2. 現在のスナップショットをリスト表示します。


    # fssnap -i
       0    /
       1    /usr

    特定の 1 つのスナップショットについての詳細な情報を表示する場合は、次のように実行します。


    # fssnap -i /usr
    Snapshot number               : 1
    Block Device                  : /dev/fssnap/1
    Raw Device                    : /dev/rfssnap/1
    Mount point                   : /usr
    Device state                  : idle
    Backing store path            : /scratch/usr.back.file
    Backing store size            : 480 KB
    Maximum backing store size    : Unlimited
    Snapshot create time          : Tue Aug 08 09:57:07 2000
    Copy-on-write granularity     : 32 KB