Solaris 8 1/01 ご使用にあたって (Intel 版)

マルチホームサーバー上に、smdiskless を使用してディスクレスクライアントを作成できない (バグ ID: 4390236)

マルチホームサーバー上でディスクレスクライアントを設定する場合は、そのディスクレスクライアントと同じサブネット上にあるネットワークインタフェースを使用して設定してください。デフォルトでは、ディスクレスクライアントのファイルシステムは、OS サーバーの一次ネットワークインタフェースを使用してマウントされます。

マルチホームサーバー上の各ネットワークインタフェースは、ホスト名と IP (インターネットプロトコル) アドレスを持っています。ローカルホストインタフェースのホスト名を特定するには、そのサーバー上で uname -n と入力します。

smdiskless コマンドで管理ドメインを指定するには、-D type:/host_name/domain_name オプションを使用します。各記号の意味は、以下を参照してください。

-D オプションを指定しない場合、SMC はローカルサーバー上のファイルドメインを想定します。

ネームサービスサーバーと OS サーバーが同じマシンでない場合は、-o host_name オプションを使用して OS サーバーの名前を指定してください。この指定がない場合、smdiskless は、OS サーバーは -D オプションで指定されたマシンと同じであるとみなします。

詳細については、smdiskless(1M) のマニュアルページを参照してください。

ネームサーバーの有効範囲

ネームサービスサーバーとマルチホーム OS サーバーが同じマシンである場合は、そのサーバー上で実行した uname -n コマンドの戻り値を host_name に指定してください。-o オプションには、ディスクレスクライアントと同じサブネット上にあるネットワークインタフェースのホスト名を指定してください。

ネームサービスサーバーとマルチホーム OS サーバーが別々のマシンである場合は、ネームサービスサーバー上で実行した uname -n コマンドの戻り値を host_name に指定してください。-o オプションには、ディスクレスクライアントと同じサブネット上にある OS サーバーのネットワークインタフェースのホスト名を指定してください。

ファイルの有効範囲

マルチホーム OS サーバーの「一次ネットワーク」インタフェースがディスクレスクライアントと同じサブネット上にあり、-D オプションを指定しない場合 (ファイルの有効範囲が想定される場合) は、smdiskless は正常に機能します。

マルチホーム OS サーバーがディスクレスクライアントと同じサブネット上にない場合は、OS サーバーとディスクレスクライアントのデータベースファイルを、以下のように編集してください。


注 -

以下の設定内容はすべて同じ行に指定してください。


  1. サーバーの /etc/bootparams ファイルを変更します。

    編集前:


    diskless_client root=server:/export/root/diskless_client ¥
                      swap=server:/export/swap/diskless_client swapsize=:32 ¥
                      dump=server:/export/dump/diskless_client dumpsize=:32 ¥
                         boottype=:di

    server は OS サーバーのホスト名、net_interface はディスクレスクライアントのサブネット上のネットワークインタフェースのホスト名、diskless_client はディスクレスクライアントのホスト名を示します。


    注 -

    「dump」および「dumpsize」の項目は、「-x dump」オプションまたは「-x dumpsize」オプションを指定した場合にのみ含まれます。


    編集後:


    diskless_client root=net_interface:/export/root/diskless_client ¥
               swap=net_interface:/export/swap/diskless_client swapsize=:32 ¥
               dump=net_interface:/export/dump/diskless_client dumpsize=:32 ¥
                 boottype=:di


    注 -

    net_interface (ホスト名 ) とその IP アドレスは /etc/hosts ファイルに記載されている必要があります。


  2. サーバー上で in.rarpd および rpc.bootparamd を再起動します。in.rarpd -a と入力するか、ディスクレスクライアントが使用するネットワークインタフェース上の rparpd デーモンを起動してください。

  3. クライアントの /export/root/diskless_client/etc/vfstab ファイルを編集します。

    編集前:


    server :/export/root/diskless_client - / nfs - - rw
         server :/export/swap/diskless_client - /dev/swap nfs - - -
         server :/export/exec/Solaris_8_sparc.all/usr - /usr nfs - -ro

    編集後:


    net_interface:/export/root/diskless_client - / nfs - - rw
         net_interface:/export/swap/diskless_client - /dev/swap nfs - - -
         net_interface:/export/exec/Solaris_8_sparc.all/usr - /usr nfs - -ro