ja_JP.PCK ロケールまたは ja_JP.UTF-8 ロケールで日本語入力システムを使用する場合、次の点に注意してください。なお、japanese ロケールで日本語入力システムを使用する場合については、ja ロケールの扱いと同じです。
日本語入力システムは、ユーザーがログインしたロケールに関わらず、ja ロケールで動作します。ja 以外のロケールでは、日本語入力システムや以下に示す関連コマンドは動作しません。これらを手動で起動する場合は、その動作ロケールを ja に設定する必要があります。
日本語入力システム ATOK12
atok12migd(1)、atok12migs(1)、atok12mngtool(1M)
日本語入力システム ATOK8
atok8dicm(1)、atok8migd(1)
日本語入力システム cs00
cs00(1M)、mdicm(1)、udicm(1)、cs00toatok8(1)、kkcvtocs00(1)
その他
mle(1)、xci(7)、cm(3X)
起動方法についての詳細は、後述の説明を参照してください。
なお、Solaris CDE 版 cs00 ユーザー辞書ツール (sdtudicm(1)) は、どの日本語ロケールで起動しても、自動的に ja ロケールで動作します。htt(1) は、リソース *language: に値 ja が設定されていれば、どの日本語ロケールで起動しても、ja ロケールで動作します。また、 wnn6setup(1)、 atok8setup(1)、 cs00setup(1) は、どの日本語のロケールでも利用できます。
ja_JP.UTF-8 ロケールにおいて、日本語入力システムを介して入力できる文字は、日本語 EUC の文字集合のみです。このため、日本語以外の文字や記号などは、日本語入力システムを使用して入力することはできません。また辞書登録することもできません。日本語文字コードに関する詳細は、『JFP ユーザーズガイド』を参照してください。
テキスト設定ファイルとデータは、日本語 EUC を使用してください。
ATOK12 スタイルファイル、ATOK12 辞書ユーティリティ用テキスト形式の単語ファイル (atok12wordlist(4))、Wnn6 テキスト形式辞書、ATOK8 環境設定ファイル (atok8.ucf(4))、ATOK8 辞書メンテナンス用テキスト形式の単語ファイル (atok8wordlist(4))、cs00 ローマ字変換テーブル、cs00 辞書登録用テキストファイルなど、日本語を含むファイルには日本語 EUC を使用してください。
ATOK12、Wnn6、cs00 で補助漢字を入力した場合、ja_JP.PCK ロケールでは、確定後の文字は不定です。
ATOK12、Wnn6、cs00 には補助漢字の入力機能があり、ATOK12、Wnn6 および cs00 自体が ja ロケールで動作しているため、ja_JP.PCK ロケールにおいても補助漢字の表示と選択ができます。ただし、選択した候補の文字列が ja_JP.PCK ロケールで動作しているアプリケーションに渡った場合は、ja_JP.PCK ロケールには対応する漢字がないため、文字が不定になります。これは、ja ロケールで動作しているテキストエディタの補助漢字をコピーし、ja_JP.PCK ロケールで動作しているテキストエディタにペーストした場合も同様です。
ja_JP.PCK ロケールまたは、ja_JP.UTF-8 ロケールでの起動方法
atok12migd(1)、 atok12migs(1)、 atok12mngtool(1M)、 mdicm(1)、 udicm(1)、 cs00toatok8(1)、 kkcvtocs00(1)、 atok8dicm(1)、 atok8migd(1)
ja_JP.PCK ロケールまたは ja_JP.UTF-8 ロケールで上記のコマンドを起動する場合、次の udicm コマンドの例を参考にしてください。
udicm コマンドの起動例 :
手順 1. ja ロケールで端末エミュレータを起動します。
% env LANG=ja dtterm & |
手順 2. 起動された端末エミュレータ上で udicm コマンドを起動します。
% udicm mshow csoo_m.dic -s あい -e あう |