Sun WBEM SDK 開発ガイド

プロバイダ API パッケージ

プロバイダ API パッケージ (com.sun.wbem.providercom.sun.wbem.provider20) には、CIM Object Manager とオブジェクトプロバイダが相互に通信するときに使用するインタフェースが含まれています。プロバイダは、これらのインタフェースを使って CIM Object Manager の動的データを提供することができます。

クライアントアプリケーションが CIM Object Manager に動的なデータを要求する場合、CIM Object Manager はこれらのインタフェースを使用して要求をプロバイダに渡します。プロバイダは、CIM Object Manager の要求に応答して次に示す機能を実行するクラスです。

次の表で、Provider パッケージ内のインタフェースについて説明します。

表 3–6 com.sun.wbem.provider インタフェース

インタフェース 

説明 

CIMProvider

すべてのプロバイダによって実装される基底インタフェース。 

InstanceProvider

インスタンスプロバイダによって実装されるインタフェース。インスタンスプロバイダは、クラスの動的インスタンスを提供する。このインタフェースは非推奨。代わりに com.sun.wbem.provider20InstanceProvider インタフェースを使用してください。

MethodProvider

メソッドプロバイダによって実装されるインタフェース。メソッドプロバイダは、CIM クラスの全メソッドの実装を提供する。 

PropertyProvider

プロパティプロバイダによって実装されるインタフェース。プロパティプロバイダは、動的プロパティの検出と更新に使用される。動的データは、CIM Object Manager Repository には格納されない。 

次の表で、com.sun.wbem.provider20 パッケージに含まれているインタフェースについて説明します。

表 3–7 com.sun.wbem.provider20 のインタフェース

インタフェース 

説明 

AssociatorProvider

動的関連のプロバイダによって実装されるインタフェース。 

Authorizable

CIM Object Manager にユーザー認証を依頼するのではなく、認証検査を独自に行うプロバイダによって実装されるインタフェース。 

InstanceProvider

インスタンスプロバイダによって実装されるインタフェース。インスタンスプロバイダはクラスの動的インスタンスを提供する。