この章では、Solaris 8 MU4 のインストールと使用に関連する既知の問題について説明します。
sh(1) と ksh(1) とのやりとりに問題があるため、コマンド行から次のコマンドを実行したり、管理用スクリプトから install_mu を起動したりすると、install_mu は特定のパッチを正常にインストールしません。
# /bin/sh ./install_mu options |
対処方法 : コマンド行または管理用スクリプトから次のように install_mu を実行します。
# ./install_mu options |
次のメッセージが install_mu によって表示されることがあります。
Installation of XXXXXX-YY failed: Attempting to patch a package that is not installed. |
ログファイルには、以下のメッセージが残されます。
One or more patch packages included in XXXXXX-YY are not installed on this system. Patchadd is terminating. |
patchadd は、そのパッチの対象となるパッケージが Solaris 8 システムに入っていなかった場合、パッチを適用しません。このメッセージは、そういった理由で適用しなかったことを示しています。
たとえば、あるアーキテクチャのパッチを別のアーキテクチャのシステムにインストールしようとした場合 (sun4m システムに sun4u パッチをインストールするなど)、patchadd はそれを検知し、このメッセージを表示します。
このメッセージは、1 つまたは複数のパッケージが見つからない場合にも表示されます。管理者がパッケージを削除した可能性や、もともとインストールされていなかった可能性 (全体ディストリビューションより小さいクラスタをインストールした場合など) があります。
対処方法 : このメッセージは無視してください。
シングルユーザーモードでインストールする場合は、終了時に exit コマンドを使用しないでください。代わりに reboot コマンドを使用してください。reboot ではなく exit を使用すると、次のようになります。
システムが init 3 の状態になってしまい、システムが ok プロンプトの状態になりリブートされるまでログインできません。
システムがリブートされるまで、他のユーザーがログインできません。
ユーザーやプロセスがログインしようとすると、pam_projects.so.1 がコアダンプします。次のメッセージが表示されます。
NOTICE: core_log: in.rshd[1479] core dumped: /var/crash/core.in.rshd.1479 |
プロセスが pam_projects.so.1 モジュールにアクセスしようとすると、システムコンソールに「load module」メッセージが表示されます。次のようなメッセージが表示されます。
cron[1433]: load_modules: can not open module /usr/lib/security/pam_projects.so.1 |
これらのメッセージは、マルチユーザーモードで MU4 をインストールした場合にも表示されます。どちらのモードでも、一度システムをリブートするとメッセージは消えます。
対処方法 : シングルユーザーモードで MU をインストールした後、exit コマンドを使用した場合、またはマルチユーザーモードでインストールした後 exit コマンドを実行し、root ユーザーが一人もログインしていなければ、システムをブートする必要があります。
SPARC システムの場合、ok プロンプトの状態にし boot コマンドを実行してください。Intel システムの場合、システムをリセットしてください。