この章では、製品のサポート中止情報について説明します。Solaris 8 4/01 INSTALLATION (Multilingual) CD に含まれる Solaris Web Start 3.0 の Kiosk および Solaris 8 4/01 DOCUMENTATION CD (アジア言語版) に含まれている『Solaris 8 4/01ご使用にあたって (SPARC 版)』、および印刷マニュアルの『Solaris 8 4/01 ご使用にあたって (SPARC 版)』の作成後に見つかった、以下のサポート中止情報が追記されています。
HotJavaTM ブラウザのサポートは中止されました。
Java Native Interface バージョン 1.0 (JNI 1.0) のサポートは、 Solaris Java Development Kit バージョン 1.2 (JDK 1.2) で中止されました。
Solaris Java Development Kit (JDK) では、Java Native Interface バージョン 1.0 (JNI 1.0) のサポートは中止されました。JNI 1.0 は、Native Method Interface (NMI) としても知られています。
Solstice AdminSuite 2.3 ソフトウェアのサポートは中止されました。Solstice AutoClientTM またはディスクレスクライアントを構成するために Solstice AdminSuite 2.3 を実行しようとしても失敗します。これに対処するためのパッチは提供されていません。また、今後リリースされる予定もありません。Solaris 8 4/01 には、ディスクレスクライアントを管理するための新しいコマンドが追加されています。詳細については、smosservice(1M) および smdiskless(1M) を参照してください。
Sun のスケーラブルフォント技術である、F3 フォントおよび TypeScaler ラスタライザのサポートは中止されました。Sun は、業界標準のフォント形式である Type1 および TrueType を今後もサポートします。
XGL のサポートは中止されました。
sys/types.h に含まれるデータ型 paddr_t は、64 ビットのコンパイル環境ではサポートされません。このデータ型は、現在 32 ビットのコンパイル環境だけで使用できます。
ユーザーアカウンティングデータにアプリケーションがアクセスするための API には 2 通りあります。ユーザーアカウンティング情報にアクセスして処理を行うための API については、getutxent(3C) のマニュアルページに記載されています。これらの API は、以前の getutent(3C) ルーチンよりも機能が充実し、移植性に優れています。
古いアプリケーションの中には、アカウンティングファイルに直接アクセスしているものがあります。/var/adm/utmp ファイルおよび /var/adm/wtmp ファイルと、これらに対応するシンボリックリンク /etc/utmp および /etc/wtmp は、サポートされなくなりました。これらのファイルに含まれているデータ形式によって、将来の Solaris オペレーティング環境に制限が生じるためです。これらのファイルを使用しているアプリケーションは、文書化されサポートされている API を使用するように更新する必要があります。
小規模なシステム構成上では、すでに getutent(3C) ファミリのルーチンを使用しているアプリケーションに影響はありません。ただし将来のリリースで大規模システム構成上で使用された場合に、エラーを返す可能性があります。このため、古いコードと新しいコードの両方において、getutent(3C) API ではなく getutxent(3C) ルーチンを使用することをお勧めします。
sysidnis(1M) のサポートは中止されました。sysidnis(1M) は、インストール中およびアップグレード中や、sys-unconfig(1M) を使用して構成を解除した後に、ネームサービスを構成するためのシステム認識プログラムです。
sysidnis(1M) の機能は、sysidns(1M) に含まれるようになりました。
次に示す sun4c ベースのアーキテクチャを持つシステム、およびこれらのシステムに基づくサーバーは、サポートが中止されました。
SPARCstationTM SLC
SPARCstation ELC
SPARCstation IPC
SPARCstation IPX
SPARCstation 1
SPARCstation 1+
SPARCstation 2
sun4c アーキテクチャに依存するすべてのハードウェアオプション (SCSI ドライバなど) とそれらによる構成も、サポートが中止されました。
SPARCstationTM VoyagerTM システムのサポートは、中止されました。
SPARCTM Xterminal 1TM システムのサポートは、中止されました。
sdtudc_extract_ps が廃止され、その機能は sdtudc_extract に統合されました。
PPP (非同期ポイントツーポイントプロトコル) は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。
JDK version 1.2.2 および JRE version 1.2.2 は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。その代わりに、ほぼ同等の機能が Java 2 Standard Edition verison 1.3 以降でサポートされています。JDK および JRE の新旧を含むすべてのバージョンは、http://java.sun.com からダウンロードできます。
JDK version 1.1.8 および JRE version 1.1.8 は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。その代わりに、ほぼ同等の機能が Java 2 Standard Edition verison 1.3 以降でサポートされています。JDK および JRE の新旧を含むすべてのバージョンは、http://java.sun.com からダウンロードできます。
/usr/share/lib/zoneinfo/GMT[+-]* タイムゾーンは、将来のリリースでサポートが中止される予定です。これらのタイムゾーンのファイルは、 /usr/share/lib/zoneinfo ディレクトリから削除されます。削除されたファイルの代わりに、対応する Etc/GMT[-+]* ファイルを使用してください。詳細については、zoneinfo(4) および environ(5) を参照してください。
s5fs ファイルシステムは、将来のリリースでサポートが中止される予定です。s5fs ファイルシステムは、Interactive UNIX アプリケーションのインストールをサポートするためのものでした。しかし Solaris オペレーティング環境は、Interactive UNIX アプリケーションをサポートしていません。
sendmail ユーティリティの一部は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。サポートが中止される機能は、標準機能に対して Sun が独自に修正を加えた部分です。たとえば、V1/Sun 構成ファイル用の特殊な構文や意味解釈、リモートモード機能、Sun 固有の 3 つの逆別名機能などがこれに当たります。
これらの機能および移行方法の詳細については、http://www.sendmail.org/vendor/sun/solaris9.html を参照してください。
AnswerBook2TM サーバーは、将来のリリースでサポートが中止される予定です。Solaris のマニュアルは、引き続き Solaris DOCUMENTATION CD からオンライン形式でご利用いただけます。また、http://docs.sun.com では、常にすべての Solaris のマニュアルを参照できます。
Solstice AdminTools (admintool) は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。このツールは、ユーザー、プリンタ、ソフトウェアパッケージ、シリアルポート、グループ、ホストの管理を行います。
印刷管理の機能は、Solaris 8 オペレーティング環境で提供されます。 printmgr(1M) のマニュアルページを参照してください。
Solstice Enterprise AgentsTM は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。
XIL は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。XIL を使用するアプリケーションを使用すると、次のような警告メッセージが表示されます。
WARNING: XIL OBSOLESCENCE This application uses the Solaris XIL interface which has been declared obsolete and may not be present in version of Solaris beyond Solaris 8. Please notify your application supplier. The message can be suppressed by setting the environment variable "_XIL_SUPPRESS_OBSOLETE_MSG. |
LDAP (軽量ディレクトリアクセスプロトコル、Lightweight Directory Access Protocol) クライアントライブラリ libldap.so.3 は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。このライブラリの新しいバージョンである libldap.so.4 は、IETF (Internet Engineering Task Force) の ldap-c-api ドラフトの draft-ietf-ldapext-ldap-c-api-04.txt 版に準拠しています。
JDK 1.1.x および JRE 1.1.x は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。ほぼ同等の機能が、Java 2 Standard Edition, versions 1.2 に継承されます。
Solaris SOFTWARE CD に含まれており、/usr/share/release_info にインストールされる SUNWrdm パッケージ (日本語版は SUNWjrdm、 SUNWjprdm、 SUNWjurdm) には、Solaris オペレーティング環境ソフトウェアをインストールする前に必要な情報やリリース直前に明らかになった問題点が記載されていましたが、このパッケージは将来のリリースでは提供されなくなる予定です。
SUNWrdm に記載されていた情報は、Solaris DOCUMENTATION CD に含まれている『ご使用にあたって』、印刷マニュアルの『ご使用にあたって』(インストールに関する情報のみ)、http://docs.sun.com に掲載されている『ご使用にあたって』に記載されていますので、これらを参照してください。
crash(1M) ユーティリティは、将来の Solaris リリースでサポートが中止される予定です。システムがクラッシュしたときのダンプファイルを調べる crash ユーティリティの機能は、mdb(1) ユーティリティで提供されます。crash コマンドのインタフェースは、Solaris オペレーティング環境の実装に関係のない細部の実装 (スロットなど) の周辺に構成されてきました。
crash から mdb への移行については、『Solaris モジューラデバッガ』の「crash からの移行」で説明されています。
Kerberos バージョン 4 クライアントは、将来のリリースで削除される予定です。これに伴い、以下において Kerberos バージョン 4 はサポートされなくなります。
kinit(1)、 kdestroy(1)、 klist(1)、 ksrvtgt(1)、 mount_nfs(1M)、 share(1M)、 kerbd(1M) コマンド
kerberos(3N) ライブラリ
ONC RPC プログラミング API (kerberos_rpc(3KRB))
adb(1) ユーティリティは、Solaris 8 オペレーティング環境の将来のバージョンにおいて、新しい mdb(1) ユーティリティへのリンクとして実装される予定です。
mdb(1) のマニュアルページでは、adb(1) との互換モードなど、新しいデバッガ機能について説明されています。この互換モードにおいても、adb(1) と mdb(1) の間には、次のような違いがあります。
mdb(1) では、一部のサブコマンドのテキスト出力形式が異なります。マクロファイルの形式は adb(1) と同じ規則に従っていますが、その他のサブコマンドの出力に依存するスクリプトは、変更しなければならない場合があります。
ウォッチポイントの長さを指定する構文が、mdb(1) と adb(1) とで異なります。adb(1) のウォッチポイントコマンド :w、:a、:p では、整数の長さをバイト単位で指定してコロンとコマンド文字の間に挿入することができます。mdb(1) では、繰り返し回数として、数値を初期アドレスで指定する必要があります。
adb(1) コマンドの場合
123:456w
mdb(1) コマンドの場合
123,456:w
mdb(1) では、/m、 /*m、 ?m、 ?*m 書式指示子はサポートされていないため認識されません。
OpenWindows XView と OLIT ツールキットは、将来のリリースでサポートを中止する予定です。必要に応じて、Motif ツールキットに移行できます。警告メッセージが表示されないようにするには、 #define OWTOOLKIT_WARNING_DISABLED または -D を使用してください。
OpenWindows 環境は、将来のリリースでサポートを中止する予定です。必要に応じて、CDE (共通デスクトップ環境) に移行できます。
X/Open XFN 標準に基づく FNS は、将来のリリースでサポートを中止する予定です。
システムクラッシュ時のダンプに、コマンド行で -C オプションと -N オプションを指定して ipcs(1) コマンドを適用する機能は、将来のリリースでサポートが中止される予定です。これと同等の機能は、mdb(1) ::ipcs デバッガコマンドで提供されます。
sendmail(1m) の -AutoRebuildAliases オプションは、将来のリリースでサポートが中止される予定なので、使用しないことをお薦めします。
次の sun4d ベースのアーキテクチャを持つサーバーは、将来のリリースでサポートが中止される予定です。
SPARCserverTM 1000
SPARCcenterTM 2000
sun4d ベースのアーキテクチャに依存するハードウェアオプションも、将来のリリースでサポートが中止される予定です。
Solaris 1.x リリースからの移行のために ja (EUC) ロケールの別名として提供されてきた japanese ロケールは、将来のリリースでは提供されません。ただし、BCP アプリケーションは引き続きサポートされます。ログイン環境として japanese ロケールを使用している場合は、ja ロケールに切り替えて使用することをお勧めします。
日本語専用ライブラリ libjapanese.a およびそれに関連する次のヘッダーファイルは、将来のリリースでは提供されません。
/usr/include/jcode.h
/usr/include/ibmjcode.h
/usr/include/jctype.h
/usr/include/ja/xctype.h
/usr/include/wstring.h
libjapanese.a を使用しているアプリケーションプログラムは、XPG4.2 などの標準関数を使用して書き換えることをお勧めします。標準関数の使用例は『JFP 開発ガイド』を参照してください。
Solaris 7 および Solaris 8 では、libjapanese.a を使用しているアプリケーションプログラムのソース互換性を保つための代替関数およびマクロを、ソースファイルにて提供します。詳細は、/usr/share/src/libjapanese/README を参照してください。
日本語入力システム ATOK8 は、将来のリリースでは提供されなくなる予定です。ATOK8 の機能は日本語入力システム ATOK12 が提供します。
日本語入力システム cs00 は、将来のリリースでは提供されなくなる予定です。これに伴い、xci インタフェース、JFP の libmle API、mle コマンドなども提供されなくなる予定です。