名前 | 形式 | 機能説明 | 使用例 | ファイル | 関連項目
/platform/SUNW,UltraSPARC-IIi-Netract/lib/envmond.conf
envmond.conf ファイルは、システム環境モニターデーモン envmond 用の構成ファイルです。このデーモンはシステム環境上に存在する装置をモニターし、対応が必要となる条件をチェックします。envmond デーモンは syslogd(1M) によって、システムログファイルにメッセージを記録します。
構成ファイルの各エントリは共有オブジェクトライブラリに関する情報をデーモンに与えます。情報は装置をモニターする際のポリシーとして参照されます。ポリシーの各エントリには同じ形式で、envmondデーモンとポリシー間のインターフェースを記述します。ポリシーはモニターされる装置だけを認識し、envmond.conf ファイルのポリシーのエントリには、policy-args フィールドに構成可能な変数を含めることができます。
すべてのポリシーエントリは同じ形式になります。
poll-interval policy-name policy-args |
3つのフィールドはそれぞれ空白文字によって区切られます。policy-args を次の行に続けて記述する場合は、行末にバックスラッシュ (¥) を使用します。
envmond.conf ファイルの各フィールドの説明を以下に示します。
ポリシーの check 関数を起動する間隔を十進数の秒数で指定します。poll-interval が 0 の場合は、ポリシーの check 関数は呼ばれません。
ファイル名。ポリシーを実行するファイルのパス名を記述します。デフォルトのポリシーファイルは以下のディレクトリに置かれます。
/usr/platform/SUNW,UltraSPARC-IIi-Netract/lib/envmond/sparcv9 |
初期化時にポリシーに渡される空白文字で区切られた引数のリスト。引数の形式や数はポリシーに依存します。
以下では envmond に実装されているポリシーについて説明します。
fancpu ポリシーは I2C スレーブデバイスを poll-interval 秒ごとに監視し、現在の CPU の温度とファントレイの状態を取得します。CPU の温度が警告温度に達した場合は、警告メッセージがシステムコンソールに表示され、syslog.conf(4) で指定されるシステムログファイルに記録されます。CPU の温度が停止温度に達した場合は、停止メッセージが syslogd(1M) によってシステムコンソールに表示され、システムは shutdown(1M) コマンドにより停止します。ファンの状態はシステム状態ボードの LED に反映され、ログメッセージがシステムログデーモン syslogd に送られます。
powersupply ポリシーは電源装置の状態に従って、システム状態ボードの LED を点灯させます。このポリシーは電源装置の故障時の割り込みイベントにも対応します。
システムコントローラーおよび状態ボード (scsb) ポリシーは第一に cPCI スロットの状態 LED を制御する scsb ドライバーを構成します。scsb_led_ctrlのデフォルト設定は false で、scsb ドライバーが cPCI スロットの LED を制御することを示します。scsb_led_ctrl が true に設定された場合は、スロット LED の更新はアプリケーションが行ないます。
最初の例では powersupply 共有ライブラリを 60 秒ごとに起動します。次の例では scsb ポリシーが cPCI スロットの状態 LED を制御するように指定します。
60 powersupply.so 60 scsb.so scsb_led_ctrl=false |
インストールディレクトリ
以下の関連パスはすべて上記のディレクトリ下にあります。
環境デーモンの実行形式
CPU 温度とファンの回転速度制御ポリシー
電源装置モニターポリシー
syslogd(1M), syslogd.conf(4)