Solaris 8 のインストール (上級編)

identification セクションのキーワード

この節では、identification セクションで使用されるキーワードと、これらに定義できる値について説明します。

次の表は、アーカイブについて記述するキーワードを説明しています。

表 16-2 identification セクションのキーワード

キーワード 

値の定義 

content_name (必須)

フラッシュアーカイブの展開ユーティリティは、content_name キーワードの値を使用してアーカイブを識別します。この値は、256 文字以内で指定する必要があります。

content_name キーワードの値は、アーカイブの選択と抽出プロセスの間ユーザーに提示されることがあるため、この値にアーカイブの機能と目的を記述すると便利です。

creation_date

creation_date キーワードの値は、アーカイブが作成された日時を示す、テキスト形式のタイムスタンプです。値は、YYYYMMDDhhmmss 形式にしてください。たとえば、20000131221409 は、2000 年 1 月 31 日、22 時 14 分 09 秒 を示します。作成日を指定しない場合、デフォルトの日付がグリニッジ標準時 (GMT) で設定されます。

creation_master

creation_master キーワードの値は、アーカイブの作成に使用したマスターシステムの名前です。creation_master に値を指定しない場合、flarcreate には uname -n が出力するシステム名が設定されます。

content_type

content_type キーワードの値は、アーカイブのカテゴリを指定するために定義します。フラッシュアーカイブの展開ユーティリティは、展開中に content_type キーワードの値を表示します。

content_description

content_description キーワードの値は、アーカイブの内容を記述するために定義します。このキーワードの値の長さに制限はありません。

content_author

content_author キーワードの値は、アーカイブの作成者を示すために定義します。作成者のフルネームと電子メールアドレスを含めることをお勧めします。

content_architectures

content_architectures キーワードの値は、アーカイブがサポートするカーネルアーキテクチャをコンマで区切って指定したリストです。フラッシュアーカイブを作成する際、アーカイブは content_architectures キーワードの値を生成します。

アーカイブにこのキーワードが含まれる場合、フラッシュアーカイブ展開ユーティリティは、アーカイブがサポートするアーキテクチャのリストに照らしてクローンシステムのカーネルアーキテクチャの検証を行います。アーカイブがクローンシステムのカーネルアーキテクチャをサポートしていない場合、展開は失敗します。このキーワードが存在しない場合、展開ユーティリティはクローンシステムのアーキテクチャの検証を行いません。 

フラッシュアーカイブで定義されるキーワードに加えて、ユーザー自身でもキーワードを定義できます。フラッシュアーカイブはユーザー定義のキーワードを無視しますが、identification セクションを処理しユーザー定義のキーワードを使用するスクリプトまたはプログラムを提供できます。ユーザー定義のキーワードの名前は「X」で始まる必要がありますが、改行、等号、空文字以外の任意の文字を含むことができます。たとえば、X-department はユーザー定義のキーワードとして有効です。