Solaris 8 のインストール (上級編)

flarcreate

flarcreate コマンドは、マスターシステムからフラッシュアーカイブを作成するために使用します。このコマンドは、マスターシステムがマルチユーザーモードまたはシングルユーザーモードで稼働している時に使用できます。また、flarcreate は、マスターシステムが Solaris 8 SOFTWARE 1 of 2 CD からブートしている時、または Solaris 8 SOFTWARE CD および Solaris 8 LANGUAGES CD のネットイメージからブートしている時にも使用できます。フラッシュアーカイブを作成する時は、マスターシステムはできるだけ静的な状態にしておく必要があります。このコマンドの構文は以下のとおりです。

flarcreate -n name [-R root] [-S] [-H] [-c] [-x exclude] [-t [-p posn][-b blocksize]] [-i date] [-m [-u section [-d dir]] [-f file_list] [-F] [-U key=val] master] [-a author] [-e descr:-E descr_file] [-T type] path/filename

このコマンド行で、path は、アーカイブファイルを保存するディレクトリです。filename は、アーカイブファイルの名前です。パスを指定しない場合、flarcreate はアーカイブファイルを現在のディレクトリに保存します。

表 16-3 flarcreate のコマンド行オプション

オプション 

説明 

必須オプション 

-n name

このオプションの値は、アーカイブの名前です。指定する name は、content_name キーワードの値になります。

圧縮用のオプション 

-c

compress(1) を使用してアーカイブを圧縮します。

ディレクトリとサイズを指定するオプション 

-R root

root のファイルシステムツリーからアーカイブを作成します。このオプションを指定しない場合、flarcreate/ ファイルシステムからアーカイブを作成します。

-S

アーカイブにサイズ情報を含めません。 

-x exclude

ディレクトリ exclude をアーカイブの対象外にします。ファイルシステムとして -R root を指定すると、ディレクトリ exclude へのパスは root からの相対パスとみなされます。

-H

ハッシュ識別子を生成しません。 

ユーザー定義のセクションで使用されるオプション 

-u section

ユーザー定義のセクションを含めます。ユーザー定義のセクションを複数含めるには、セクション名を空白で区切ったリストにします。 

-d dir

dir から、-u で指定したセクションを取り出します。

テープアーカイブで使用されるオプション 

-t

テープデバイス上にアーカイブを作成します。 

-p posn

-t オプションとの併用でのみ使用できます。flarcreate がアーカイブを格納するための、テープデバイス上の位置を指定します。このオプションを指定しない場合、flarcreate はテープの現在の位置にアーカイブを配置します。

-b blocksize

flarcreate がアーカイブの作成時に使用するブロックサイズを指定します。ブロックサイズを指定しない場合、flarcreate はデフォルトのブロックサイズ 64k を使用します。

ファイルを指定するためのオプション 

-f file_list

file_list に示されるファイルをアーカイブに追加します。

file_list ファイルでは、1 ファイルを 1 行で表す必要があります。各ファイルへのパスは、代替ルートディレクトリからの相対パスまたは絶対パスです。

file_list の値として「-」を指定すると、ファイルのリストとして stdin の出力が使用されます。「-」を指定すると、アーカイブのサイズは計算されません。

-F

file_list に示されるファイルだけを使ってアーカイブを作成します。

アーカイブ識別のためのオプション 

-U key=val

identification セクションに、ユーザー定義のキーワードと値を含めます。 

-i date

date は、creation_date キーワードの値として使用されます。date を指定しない場合、flarcreate は現在のシステム日時を使用します。

-m master

master は、creation_master キーワードのアーカイブを作成したマスターシステムの名前として使用されます。master を指定しない場合、flarcreateuname -n が出力するシステム名を使用します。

-e descr

descr は、content_description キーワードの値として使用されます。-E オプションを使用する場合はこのオプションを使用できません。

-E descr_file

ファイル descr_file から content_description キーワードの値を取得します。-e オプションを使用する場合はこのオプションを使用できません。

-a author

author は、identification セクション内の content_author キーワードの値として使用されます。作成者を指定しない場合、flarcreate は identification セクションの content_author キーワードを含めません。

-T type

type は、content_type キーワードの値として使用されます。タイプを指定しない場合、flarcreatecontent_type キーワードを含めません。