Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

付録 B このマニュアルの改訂履歴

この付録では、このマニュアルの改訂履歴について説明しています。

現行バージョン - Solaris 8 7/01 リリース

このマニュアルの現行バージョンは、Solaris 8 7/01 リリースに適用されます。

新しいパラメータ

この節では、新規のパラメータを記載します。

logevent_max_q_sz

このパラメータは、Solaris 8 1/01 リリースで新規に追加されたものです。詳細は、logevent_max_q_szを参照してください。

旧リリース (Solaris 8 1/01) に対する既存のパラメータの変更

次のパラメータが変更されました。

maxusers

次の箇所が変更されました。

範囲

1 から 2048

変更後:

範囲

/etc/system ファイルに設定されていない場合は、物理メモリーに基いて、1 から 2048。

/etc/system ファイルに設定されている場合は、1 から 4096。

segspt_minfree

次の箇所が変更されました。

範囲

0 から 32,767

変更後:

範囲

物理メモリーの 0 から 50%

shmsys:shminfo_shmseg

次の箇所が変更されました。

説明

1 つのプロセスで作成できる共有メモリーセグメントの制限数

変更後:

説明

1 つのプロセスで接続できる共有メモリーセグメントの制限数。

tmpfs:tmpfs_maxkmem

次の箇所が変更されました。

デフォルト

変更後:

デフォルト

1 ページまたは物理メモリーの 4% (どちらか大きい方)。

tmpfs:tmpfs_minfree

次の箇所が変更されました。

単位

バイト

変更後:

単位

ページ

tcp_conn_req_max_q0

次の箇所が変更されました。

どのような場合に変更するか

極めて多くの接続要求を受信することがある Web サーバーのようなアプリケーションでは、着信頻度に応じてこのデフォルト値を増やすことができます。

tcp_conn_req_max_q0 と、各ソケットについて保留状態にある接続の最大数との関係は、次のとおりです。

接続要求を受信すると、TCP はまず、受け付けられるのを待っている保留状態の TCP 接続 (3 段階ハンドシェークが終わっている) の数 (N) が、そのリスナーに対する最大数を超えていないかをチェックします。接続数が超えていると、その要求は拒否されます。超えていなければ、TCP は、不完全な保留状態の TCP 接続の数が、Ntcp_conn_req_max_q0 の合計を超えていないかをチェックします。超えていなければ、その要求は受け付けられます。超えていると、最も古い不完全な保留状態の TCP 要求がドロップされます。

変更後:

どのような場合に変更するか

極めて多くの接続要求を受信することがある Web サーバーのようなアプリケーションでは、着信頻度に応じてこのデフォルト値を増やすことができます。

tcp_conn_req_max_q0 と、各ソケットについて保留状態にある接続の最大数との関係は、次のとおりです。

接続要求を受信すると、TCP はまず、受け付けられるのを待っている保留状態の TCP 接続 (3 段階ハンドシェークが終わっている) の数が、そのリスナーに対する最大数 (N) を超えていないかをチェックします。接続数が超えていると、その要求は拒否されます。超えていなければ、TCP は、不完全な保留状態の TCP 接続の数が、Ntcp_conn_req_max_q0 の合計を超えていないかをチェックします。超えていなければ、その要求は受け付けられます。超えていると、最も古い不完全な保留状態の TCP 要求がドロップされます。

tcp_rexmit_interval_max

次の箇所が変更されました。

範囲

1 ミリ秒から 20 秒

変更後:

範囲

1 ミリ秒から 2 時間

tcp_slow_start_initial

このパラメータは変更されました。

詳細は、tcp_slow_start_initialを参照してください。

旧リリース (Solaris 8) に対する既存のパラメータの変更

shmsys:shminfo_shmmin

次の箇所が変更されました。

どのような場合に変更するか

現在、変更する理由は見当たりません。

変更後:

どのような場合に変更するか

できるだけ変更しないでください。この値が大きすぎると、powerd などのシステムプログラムが異常終了することがあります。shminfo_shmmin より小さいセグメントを作成するプログラムには、そのセグメントを作成しようとした時に EINVAL エラーが返され、通常、そのプログラムは終了します。

詳細は、shmsys:shminfo_shmminを参照してください。

semsys:seminfo_semmnu

このパラメータが追加されました (このパラメータは、以前に誤って省略されていたため)。

詳細は、semsys:seminfo_semmnuを参照してください。