Solaris カーネルのチューンアップ・リファレンスマニュアル

nfs:nfs3_max_threads

説明

NFS バージョン 3 クライアントの非同期入出力を行うカーネルスレッドの数を制御します。NFS は RPC に基づくものであり、RPC はもともと同期して動作する機能であるため、呼び出し側のスレッドと非同期に NFS 操作を行うには、個別の実行コンテキストが必要です。

非同期に実行できる操作には、先読み read、先読み readdir の readdir、putpage 要求と pageio 要求の書き込み、およびコミットがあります。

データ型

整数 (16 ビット)

デフォルト

8

範囲

0 から 215 - 1

単位

スレッド

動的か

はい。ただし、このパラメータは、ファイルシステムごとにマウント時に設定されます。特定のファイルシステムに影響を与えるには、このパラメータを変更してからそのファイルシステムをアンマウントし、再びマウントします。

検査

なし

どのような場合に変更するか

ある時点で存在する同時入出力操作の数を増やしたり、減らしたりする場合には、このパラメータを変更します。たとえば、帯域幅が非常に狭いネットワークでは、NFS クライアントによるネットワークの過負荷を防止するためにこの値を減らすことがあります。あるいは、ネットワークの帯域幅が非常に広く、クライアントとサーバーが両方とも十分なリソースを備えている場合は、ネットワークの帯域幅やクライアントとサーバーのリソースをより有効に使用するためにこの値を増やすことができます。

安定性レベル

変更の可能性あり