本書『Solaris DHCP の管理』は、『Solaris のシステム管理 (第 3 巻)』に記載されている DHCP 情報を Solaris 8 7/01 リリースに対応するように更新したものです。
このマニュアルには、DHCP プロトコルの概念と Solaris DHCP 実装の仕組みが説明されています。また、DHCP サービスの計画、構成、管理に関する情報が記載されています。
このマニュアルの対象読者は、Solaris 8 リリースが動作するシステムの DHCP サービスの管理者です。このマニュアルを使用するためには、UNIX® システム管理者として 1、2 年の経験が必要です。
このマニュアルの内容は次のとおりです。
第 1 章「DHCP の概要」では、動的ホスト構成プロトコル (DHCP) の紹介をしてから、このプロトコルの基本概念と、ネットワークで DHCP を使用する場合の利点を説明します。
第 2 章「DHCP サービスの使用計画」では、ネットワークに DHCP サービスを設定する前に行う必要がある作業について説明します。
第 3 章「DHCP サービスの構成」では、DHCP サーバーの設定手順と、ネットワークとそれに対応する IP アドレスを DHCP の管理下に置くための手順について説明します。
第 4 章「DHCP の管理」では、Solaris DHCP サービスを管理する上で役立つ作業について説明します。
第 5 章「DHCP の障害追跡」では、DHCP サーバーやクライアントを設定する際の問題や、DHCP を使用する際の問題を解決するための情報を提供します。
第 6 章「DHCP のリファレンス」では、Solaris DHCP ファイルとそれらのファイルを使用するコマンドとの関係についての情報を提供します。
専門書を扱うインターネットの書店 Fatbrain.com から、米国 Sun MicrosystemsTM, Inc. (以降、SunTM とします) のマニュアルをご注文いただけます。
マニュアルのリストと注文方法については、http://www1.fatbrain.com/documentation/sun の Sun Documentation Center をご覧ください。
http://docs.sun.com では、Sun が提供しているオンラインマニュアルを参照することができます。マニュアルのタイトルや特定の主題などをキーワードとして、検索を行うこともできます。
このマニュアルでは、次のような字体や記号を特別な意味を持つものとして使用します。
表 P–1 表記上の規則
字体または記号 |
意味 |
例 |
---|---|---|
AaBbCc123 |
コマンド名、ファイル名、ディレクトリ名、画面上のコンピュータ出力、コード例を示します。 |
.login ファイルを編集します。 ls -a を使用してすべてのファイルを表示します。 system% |
AaBbCc123 |
ユーザーが入力する文字を、画面上のコンピュータ出力と区別して示します。 |
system% su password: |
AaBbCc123 |
変数を示します。実際に使用する特定の名前または値で置き換えます。 |
ファイルを削除するには、rm filename と入力します。 |
『 』 |
参照する書名を示します。 |
『コードマネージャ・ユーザーズガイド』を参照してください。 |
「 」 |
参照する章、節、ボタンやメニュー名、強調する単語を示します。 |
第 5 章「衝突の回避」を参照してください。 この操作ができるのは、「スーパーユーザー」だけです。 |
\ |
枠で囲まれたコード例で、テキストがページ行幅を超える場合に、継続を示します。 |
sun% grep `^#define \ XV_VERSION_STRING' |
ただし AnswerBook2TM では、ユーザーが入力する文字と画面上のコンピュータ出力は区別して表示されません。
コード例は次のように表示されます。
[ ] は省略可能な項目を示します。上記の例は、filename は省略してもよいことを示しています。
| は区切り文字 (セパレータ) です。この文字で分割されている引数のうち 1 つだけを指定します。
キーボードのキー名は英文で、頭文字を大文字で示します (例: Shift キーを押します)。ただし、キーボードによっては Enter キーが Return キーの動作をします。
ダッシュ (-) は 2 つのキーを同時に押すことを示します。たとえば、Ctrl-D は Control キーを押したまま D キーを押すことを意味します。
このマニュアルでは、英語環境での画面イメージを使っています。このため、実際に日本語環境で表示される画面イメージとこのマニュアルで使っている画面イメージが異なる場合があります。本文中で画面イメージを説明する場合には、日本語のメニュー、ボタン名などの項目名と英語の項目名が、適宜併記されています。
このマニュアルでは、「IA」という用語は、Intel 32 ビットのプロセッサアーキテクチャを意味します。これには、Pentium、Pentium Pro、Pentium II、Pentium II Xeon、Celeron、Pentium III、Pentium III Xeon の各プロセッサ、および AMD、Cyrix が提供する互換マイクロプロセッサチップが含まれます。