Solaris DHCP の管理

DHCP サービスによる BOOTP クライアントのサポート

DHCP サーバー上で BOOTP クライアントをサポートするには、DHCP サーバーを BOOTP 互換に設定する必要があります。 BOOTP 互換の設定内容に応じて、BOOTP クライアントを DHCP サーバーのデータベースに登録したり、BOOTP クライアントの割り当てに関するいくつかの IP アドレスを予約したりすることができます。

次のいずれかの方法を使用して、BOOTP クライアントのサポートを設定することができます。


注 –

BOOTP アドレスは常時割り当てされます。それらのアドレスを常時リースに明示的に割り当てたかどうかは関係ありません。


次の作業マップに、BOOTP クライアントをサポートするために実行する必要がある作業とその手順を示します。

表 4–4 BOOTP サポート (作業マップ)

作業 

説明 

参照先 

自動 BOOTP サポートの設定 

DHCP に管理されたネットワークや、リレーエージェントによって DHCP に管理されたネットワークに接続されたネットワークにあるすべての BOOTP クライアントに IP アドレスを提供する 

すべての BOOTP クライアントのサポートを設定する方法 (DHCP マネージャ)

手動 BOOTP サポートの設定 

DHCP サービスを使用して手動で登録された BOOTP クライアントだけに IP アドレスを提供する 

登録された BOOTP クライアントのサポートを設定する方法 (DHCP マネージャ)

すべての BOOTP クライアントのサポートを設定する方法 (DHCP マネージャ)

  1. 「サービス (Service)」メニューから「変更 (Modify)」を選択します。

    「サービスオプションの変更 (Modify Service Options)」ダイアログボックスが開きます。

  2. このダイアログボックスの「BOOTP 互換 (BOOTP Compatibility)」セクションで、「自動 (Automatic)」を選択します。

  3. 「サーバーの再起動 (Restart Server)」が選択されていない場合は、選択します。

  4. 「了解 (OK)」をクリックします。

  5. DHCP マネージャの「アドレス (Addresses)」タブを選択します。

  6. BOOTP クライアント用に予約したいアドレスを選択します。

    最初のアドレスをクリックし、Shift キーを押しながら最後のアドレスをクリックして、一定範囲のアドレスを選択します。

    Control キーを押しながら各アドレスをクリックして、重複していない複数のアドレスを選択します。

  7. 「編集 (Edit)」メニューから「属性 (Properties)」を選択します。

    「複数アドレスの変更 (Modify Multiple Addresses)」ダイアログボックスが開きます。

  8. 「BootP」セクションで、「BootP クライアントだけにすべてのアドレスを割り当てる (Assign All Addresses Only to BOOTP Clients)」を選択します。

    残りのオプションは「現在の設定を維持 (Keep Current Settings)」に設定しておきます。

  9. 「了解 (OK)」をクリックします。

    これで、すべての BOOTP クライアントがこの DHCP サーバーからアドレスを取得できるようになりました。

登録された BOOTP クライアントのサポートを設定する方法 (DHCP マネージャ)

  1. 「サービス (Service)」メニューから「変更 (Modify)」を選択します。

    「サービスオプションの変更 (Modify Service Options)」ダイアログボックスが開きます。

  2. このダイアログボックスの「BOOTP 互換 (BOOTP Compatibility)」セクションで、「手動 (Manual)」を選択します。

  3. 「サーバーの再起動 (Restart Server)」が選択されていない場合は、選択します。

  4. 「了解 (OK)」をクリックします。

  5. DHCP マネージャの「アドレス (Addresses)」タブを選択します。

  6. 特定の BOOTP クライアントに割り当てるアドレスを選択します。

  7. 「編集 (Edit)」メニューから「属性」を選択します。

    「アドレスの属性 (Address Properties」ダイアログボックスが開きます。

  8. 「リース (Lease)」タブを選択します。

  9. 「クライアント ID (Client ID)」フィールドでクライアントの ID を入力します。

    Ethernet ネットワーク上で Solaris オペレーティング環境を実行している BOOTP クライアントの ID は、Ethernet のアドレス解決プロトコル (ARP) タイプ (01) にそのクライアントの 16 進 Ethernet アドレスから取り出された文字列が付いたものです。たとえば、Ethernet アドレス 8:0:20:94:12:1e を持つ BOOTP クライアントは、0108002094121E というクライアント ID を使用します。


    ヒント –

    Solaris クライアントシステム上のスーパーユーザーとして次のコマンドを入力すると、そのインタフェースに関する Ethernet アドレスを取得できます。

    ifconfig -a


  10. 「予約 (Reserved)」を選択して、このクライアント用に IP アドレスを予約します。

  11. 「BOOTP クライアントのみに割り当てる (Assign Only to BOOTP Clients)」を選択します。

  12. 「了解 (OK)」をクリックします。

    「アドレス (Addresses)」タブでは、BOOTP は「状態 (Status)」フィールドに表示され、入力したクライアント ID は「クライアント ID (Client ID)」フィールドに表示されます。