SunVTS 4.4 テストリファレンスマニュアル

第 6 章 双方向パラレルポートプリンタテスト (bpptest)

bpptest テストは、双方向パラレルポートの機能を検査します。SBus プリンタカードには、パラレルポートプリンタ用のプリンタポートと、SPARCprinterTM 用のプリンタポートがあります。

bpptest テストは、SBus プリンタカードからプリンタにデータパターンを転送することによって、SBus カードとパラレルポートが正しく機能しているかどうかを検査します。

SBus カードとプリンタが正しく機能している場合は、まず bpptest が正常に完了したことが SunVTS 状態ウィンドウに表示され、次に、プリンタに送信されたパターンが正しく印刷されます。

bpptest テストが正常に完了したということは、SBus の DMA 回路、プリンタ、デバイスドライバが正しく機能していることを示します。


注 -

大きな PostScriptTM ファイルやラスタファイルを印刷する場合は、プリンタに 2 MB 以上のメモリーが必要になることがあります。充分なメモリーがない場合は、1 ページ分の出力が 2 枚の用紙に印刷されることがあります。


bpptest の ハードウェア条件とソフトウェア条件

bpptest を実行するには、SBus プリンタカードとデバイスドライバがインストールされている必要があります。プリンタは、双方向パラレルポートまたは SPARCprinter ポートに接続され、電源が投入されている必要があります。SBus カードにパラレルプリンタと SPARCprinter の両方が接続されている場合は、両方のデバイスを同時にテストすることができます。


注 -

SPARCstation 10 システム、SPARCstation LX システム、SPARCclassicTM システムでは、プリンタをオンボードパラレルポートに直接接続して、bpptest を実行することができます。


SPARCprinter ポートをテストする場合は、SPARCprinter の用紙トレーのマグネットを正しい用紙サイズに設定してください。詳細は、『SPARCprinter インストレーション & ユーザーズガイド』と用紙トレー横のラベルを参照してください。

bpptest のオプション

ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.4 ユーザーマニュアル』を参照してください。

図 6-1 bpptest のテストパラメタオプションダイアログボックス

Graphic

表 6-1 bpptest のオプション

オプション 

説明 

Access 

データの転送方向を決定しますが、このフィールドは情報フィールドです。現在使用できるオプションは、writeonly だけです。データは、SBus プリンタカードからプリンタに転送されます。 

Mode 

印刷の時間間隔を設定します。このオプションを使用することによって、テストイメージを印刷する間隔を選択することができます。設定は fast です。オンラインと機能テストモードでは、medium に設定されます。機能テストモードでは、以下の設定を選択することができます。 

  • Fast-10 秒ごとに 1 つのイメージを印刷します。

  • Medium-12 分ごとに 1 つのイメージを印刷します。

  • Extended-30 分ごとに 1 つのイメージを印刷します。

bpptest のテストモード

bpptest は、接続テスト (Connection Test) と機能テスト (Functional Test) の両方のモードをサポートしています。

表 6-2 bpptest のテストモード

テストモード 

サポート 

説明 

接続テスト 

○ 

システムに双方向パラレルポートが設定されているかどうかを検査します。このモードで bpptest を実行した場合は、システムに双方向パラレルポートハードウェアが装備され、同時にこのハードウェア用のソフトウェアドライバがインストールされていて初めて、テストに通ったと判断されます。 

機能テスト 

(オフライン) 

○ 

このモードで行われるテストでは、ポートがビジーの場合にエラーと記録されます。これは、機能テストモードで SunVTS のテストをする場合はすべての資源が使用可能であることが前提となっており、デバイスが使用できないということは障害が発生しているとみなされるためです。 

bpptest のコマンド行構文

/opt/SUNWvts/bin/bpptest -o 標準引数 dev=デバイス名, access=writeonly|readonly,mode=モード

表 6-3 bpptest のコマンド行構文

引数 

説明 

dev=デバイス名

デバイス名を /dev/bpp# の書式で指定します。

# は、デバイスのマイナー番号です。 

access=writeonly|readonly

テストモードとして、 writeonly または readonly を指定します。

注 - このフラグは必須です。 

mode=モード

テストイメージの印刷速度を設定します。テストイメージは、ASCII 文字セットの連続印刷出力です。指定することができる設定は以下のとおりです。 

  • Fast-10 秒間隔でテストイメージを印刷します。

  • Medium-12 分間隔でテストイメージを印刷します。

  • Extended-30 分間隔でテストイメージを印刷します。


注 -

64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合は、そのテストは、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。