SunVTS 4.4 テストリファレンスマニュアル

第 11 章 CPU Power Management テスト (cpupmtest)

cpupmtest は、Power ManagementTM の状態を使用して CPU を繰り返しテストします。 CPU は、最高速度、中速度、最低速度、また戻って中速度、最高速度の順に各種レベルで、ユーザーが定義した時間だけ繰り返し実行されます。cpupmtest テストでは、各速度状態で CPU の速度が正しく変化することを検証します。

このテストと同時にデバイステストも実行し、CPU の速度変化がデバイスのパフォーマンスに影響を与えているかどうかを監視することもできます。 cpupmtest を使用して、それぞれの Power Management モードですべてのデバイスが正しく機能していることを確認します。


注 -

テストに使用可能な速度レベルの数は、テストする CPU のタイプに依存します。speed1speed2、..speedn のように、使用している CPU に合った適切な引数の数を入力してください。ここで、speed1 は CPU の最低速度であり、speedn は CPU の最高速度です。


cpupmtest は、現在 Sun BladeTM 100 システムおよび Sun Blade 1000 システムでサポートされています。

cpupmtest 用の特殊設定

cpupmtest を正しく実行するには、次の手順を実行する必要があります。

Power Management を cpupmtest 向けに設定する
  1. /etc/power.conf ファイルに次の行が含まれていることを確認することによって、Power Management autopm モードを無効にします。


    autoshutdown    30   9:00   9:00   noshutdown
    
    autopm          disable

    set us:us_direct_pm = 0x


    注 -

    /etc/power.conf ファイルを変更した後は、システムをリブートする必要があります。


cpupmtest のオプション

ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。 システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。 詳細は、『SunVTS 4.4 ユーザーマニュアル』を参照してください。

図 11-1 cpupmtest テストパラメタオプションダイアログボックス

Graphic


注 -

使用可能な速度レベルの数はテストする CPU のタイプに依存するので、ダイアログボックスに上の図とは異なる数のレベルが表示されることがあります。


表 11-1 cpupmtest のオプション

オプション 

説明 

Level1 

システムを最低速度でテストする時間を分単位で設定します。 

Level2 

システムを最低速度より高いレベルでテストする時間を分単位で設定します。 

Level3 

システムを Level2 速度より高いレベルでテストする時間を分単位で設定します。 

Level<n-1> 

システムを通常の速度より低いレベルでテストする時間を分単位で設定します。 

Level<n> 

システムを通常の速度でテストする時間を分単位で設定します。 

Log Power States 

すべての CPU 能力レベルの変化を時刻とともに VTS ログファイル (/var/opt/SUNWvts/logs/sunvts.info) に記録します。

cpupmtest のテストモード

表 11-2 cpupmtest のテストモード

テストモード 

サポート 

説明 

接続テスト 

× 

サポートされていません。 

機能テスト 

(オフライン) 

○ 

すべてのテストを実行できます。

cpupmtest のコマンド行構文

/opt/SUNWvts/bin/cpupmtest 標準引数 -o dev=cpupm,speed1=mm,speed2=mm,speedn=mm

表 11-3 cpupmtest のコマンド行構文

引数 

説明 

dev=cpupm

デバイス名を指定します。 

speed1=mm

システムを最低速度でテストする時間を分単位で設定します。 

speed2=mm

システムを次のレベルの速度でテストする時間を分単位で設定します。 

speedn=mm

システムを最高速度でテストする時間を分単位で設定します。