qlctest は、Qlogic 2202 FC/AL Crystal の機能をテストするいくつかのサブテストから構成されています。従来のシングルポート Q2100 ボードとは異なり、Q2202 ボードには 2 ポートが実装されており、より優れた診断機能をサポートします。
qlctest はスケーラブルテストではありません。
qlctest の実行中に、カスタマデータを実行しないでください。このテストはカスタマデータ要求に優先してしまうため、qlctest の実行中はカスタマデータにアクセスすることができません。
qlctest の実行中に、その他のテストを実行しないでください。qlctest によってその他のテストが正常に終了しない可能性があります。
qlctest は Intervention モードテストです。Intervention モードが選択されない限り、サブテストの選択はできません。
Intervention モードと機能モードで実行可能なサブテストには、以下の 9 つがあります。
Fcode バージョンチェック
ファームウェアバージョンチェック
ボードバージョンチェック
検査合計ファームウェアサブテスト
自己診断テスト
メールボックスループバックサブテスト
内部 10 ビットループバックサブテスト
内部 1 ビットループバックサブテスト
外部ループバックサブテスト
外部ループバックテストは、Intervention テストになります。ファイバループをテストするには、QLC ポートを記憶装置に接続した状態にします。Test Parameters Options ダイアログボックスで、Test if Connected to Storage オプションを Yes に設定します。Qlogic 2202 ボードを単独でテストするには、ループバックケーブルを QLC ポートに接続します。このケーブルは、通常のケーブルを分割することで作ることができます。さらに、ポートの送信側を受信側にループさせます。
サブテストについての詳細は、表 44-1 を参照してください。
ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、用意されたグループを展開する必要があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.5 ユーザーマニュアル』を参照してください。
テストモード |
サポート |
説明 |
---|---|---|
接続テスト |
○ |
QLC ポートを開閉します。 |
機能テスト (オフライン) |
○ |
すべてのテストを実行できます。 |
/opt/SUNWvts/bin/qlctest 標準引数 -v -o dev=デバイス名,run_connect=Yes|No,selftest=Enable|Disable, mbox=Enable|Disable,checksum=Enable|Disable,ilb_10=Enable|Disable, ilb=Enable|Disable,elb=Enable|Disable,xcnt=0xtransfer_count, icnt=繰返し回数, lbfpattern=0xpattern
表 44-3 qlctest のコマンド行構文
引数 |
説明 |
---|---|
dev |
テストするデバイス名を指定します。 |
run_connect=Yes|No |
run_connect が YES に設定されている場合、qlctest はテスト対象のポートが記憶装置に接続されると実行されます。ポートが記憶装置に接続されていないと、このオプションは無効です。デフォルト値は No です。 |
selftest= Enable|Disable |
自己診断コマンドを有効または無効にします。ISP ハードウェアの機能が評価されます。 |
mbox=Enable|Disable |
メールボックスのループバックコマンドを有効または無効にします。データパターンをメールボックスに書き込んだ後、それらをもう一度出力メールボックスから読み取り、データが正しいことを検証します。デフォルトは有効です。 |
checksum= Enable|Disable |
検査合計コマンドを有効または無効にします。実装されているファームウェア上で内部検査合計テストを実行します。このテストでは、カード上の RISC RAM が完全に機能していることと、実装されたファームウェアがもとの状態のままであることを確認します。RISC RAM の簡易 RAM 検証も行います。デフォルトは有効です。 |
ilb_10=Enable|Disable |
内部 10 ビットテストを有効または無効にします。ホストアダプタ ISP ハードウェアの内部ループバックテストを 10 ビットインタフェースで実行します。デフォルトは有効です。 |
ilb=Enable|Disable |
内部 1 ビットテストを有効または無効にします。ホストアダプタ ISP ハードウェアの内部ループバックテストを 1 ビットインタフェースで実行します。デフォルトは有効です。 |
elb=Enable|Disable |
外部ループバックテストを有効または無効にします。テストパラメタメニューを使用して、データパターン、転送データ長、繰返しの回数が選択できます。この Intervention テストにはケーブルが必要です。デフォルトは無効です。 |
xcnt=0xtransfer_count |
転送するパケットサイズを制御します (例 0x10000)。デフォルト値は0x10000 です。 |
icnt=繰返しの回数 |
ループバックテストを実行する回数を制御します (例 100)。 |
lbfpattern=0xpattern |
ループさせるデータパターンを指定します (例 0x7E7E7E7E)。デフォルト値は 0x7E7E7E7E です。 |
64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/ テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合は、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」 を参照してください。