SunVTS 4.6 テストリファレンスマニュアル

第 21 章 環境テスト (env3test)

env3test は Sun BladeTM 1000 および Sun Blade 100 システムのための環境制御テストです。このテストでは、温度とファンの回転速度、ならびにそれらの制限値を測定することによって、システムを監視します。このテストによって、温度とファンの回転速度が、システム環境条件の範囲内であるかどうかが通知されます。

MAX1617 温度センサーには、システム内で許容されている最大温度と最低温度に対応する、強い制限値の設定が保持されています。温度が上限、下限のいずれかを超えると、システムはシャットダウンを実行してハードウェア部品を保護します。さらに、env3test は、環境モニターデーモンについても調べます。これは独自の制限値が設けられています。

env3test では、これらの温度測定値を読み取ることで、ファンと温度センサー間のシステム環境フィードバックループの故障の可能性が通知されます。


注 -

env3test で温度測定値の登録が正常に行われなかった場合、システム温度インジケータに故障の可能性があります。



注 -

env3test は、Solaris 8 10/00 以前のオペレーティング環境では動作しません。


env3test のオプション

ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、用意されたグループを展開する必要があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.6 ユーザーマニュアル』を参照してください。

図 21-1 env3test のテストパラメタオプションダイアログボックス

Graphic

Log File オプションが True に設定されると、テストの結果、システムから読み取られた 2 行分の情報が /var/opt/SUNWvts/logs/env3test.log ログファイルに記録されます。以下に示すように、1 行目にはタイムスタンプが、2 行目には名前と測定値の一覧が表示されます。

Wed May 24 13:55:57 2000

system-fan , 19, cpu-fan , 49, power-supply-fan , 100, cpu , 81, cpu-ambient ,24

ファンの設定値は、それぞれのファンが動作しているときの性能比を参照します。たとえば、システムファンは 19 % の能力で動作しています。温度は摂氏で表示されます。上の例では、CPU が81℃で動作していることを示しています。

env3test のテストモード

表 21-1 env3test のテストモード

テストモード 

サポート 

説明 

接続テスト 

○ 

デバイスとの接続を試みます。 

機能テスト 

(オフライン) 

○ 

受信した情報を冗長モードで GUI ロギングウィンドウに通知します。 

env3test のコマンド行構文

/opt/SUNWvts/bin/env3test [標準引数] -o dev=ドライバ名, logging=true|false

表 21-2 env3test のコマンド行構文

引数 

説明 

dev=ドライバ名

このテストに使用するドライバ名を指定します。Sun Blade 1000 に対するドライバの場合は、max1617 です。

logging=true|false

ログファイルに記録する機能を有効または無効にします。 


注 -

64 ビットのテストは、sparcv9 サブディレクトリに格納されています (/opt/SUNWvts/bin/sparcv9/テスト名)。このディレクトリにテストが存在しない場合は、32 ビットのテストとしてだけ実行することができます。詳細は、「32 ビットテストと 64 ビットテスト」を参照してください。