SunVTS 4.6 テストリファレンスマニュアル

ffbtestのオプション

ダイアログボックスを表示するには、システムマップにあるテスト名を右クリックし、Test Parameter Options を選択します。システムマップにこのテスト名が表示されない場合は、グループツリーを展開すると表示される場合があります。展開しても表示されない場合は、このテストに合ったデバイスがシステムに含まれていない可能性があります。詳細は、『SunVTS 4.6 ユーザーマニュアル』を参照してください。

図 25-1 ffbtest のテストパラメタオプションダイアログボックス

Graphic

デフォルトでは、Stereo テストを除くすべてのテストが有効です。

表 25-1 ffbtest のオプション

オプション 

説明 

3DRAM 

3DRAM は、512 ビットの読み取りと書き込みを使用して、FFB のビデオメモリーをテストします。3DRAM は、以下の一覧にあるアクセスモードごとに、各ピクセル位置への書き込みと読み取りからなるフルスクリーンパスを生成します。使用されるデータは、ランダムになるか、ユーザーがコマンド行から指定することができます。2 回目のパスは、最初のパスで使用されたデータの 1 の補数で生成されるため、各メモリー位置は 0 と 1 の両方でテストされます。シングルバッファーの FFB では、一部のパスが省略されます。 

 

このサブテストでエラーが発生した場合は、原因は 3DRAM にあります。不良チップは、(X,Y) 位置とデバイス固有の「U」番号によって示されます。 

  • DFB8R、DFB8G、DFB8B、DFB8X-バッファー A

  • DFB24-バッファー A

  • DFB32-バッファー A

  • SFB8R、SFB8G、SFB8B、SFB8X-バッファー A

  • SFB8R、SFB8G、SFB8B、SFB8X-バッファー B (ダブルバッファーのみ)

  • SFB32-バッファー A

  • SFB32-バッファー B (ダブルバッファーのみ)

  • SFB32-バッファー C (ダブルバッファーのみ)

  • SFB64-バッファー A および C (ダブルバッファーのみ)

  • SFB64-バッファー B および C (ダブルバッファーのみ)

3DRAM Logic 

3DRAM ロジックは、FFB に論理機能を提供します。以下のサービスがテストされます。 

  • Compare Controls-Match AB

  • Compare Controls-Magnitude AB

  • Compare Controls-Match C (ダブルバッファーのみ)

  • Compare Controls-Magnitude C (ダブルバッファーのみ)

  • Match Mask-AB

  • Magnitude Mask-AB

  • Match Mask-C (ダブルバッファーのみ)

  • Magnitude Mask-C (ダブルバッファーのみ)

  • Raster Operations-RGB

  • Raster Operations-X

  • Raster Operations-YZ (ダブルバッファーのみ)

  • Plane Mask-RGB

  • Plane Mask-X

  • Plane Mask-Y

  • Plane Mask-Z

  • Group Enable-R, G, B, X

  • Group Enable-Y, Z (ダブルバッファーのみ)

 

各機能は、一連の SFB64 書き込みを使用して個々にテストされます。Y 座標値を 0 から 30 まで 2 ピクセルずつ増分しながら、異なるテストケースごとに合計 16 回の書き込みが行われます。この点線の構成は、すべての画面解像度でページスラッシュとブロックフラッシュを提供します。ケースごとに、考えられるすべての組み合わせがテストされます。たとえば、ROP RGB == では、 < == > の 3 つの値があり、これら 3 つのケースがそれぞれテストされます。

3DRAM Logic (続き) 

各機能の 5 回のパスが生成されます。各パスは、SFB32-A、SFB32-B、SFB32-C、SFB64-AC、SFB64-BC の異なる 5 つの FFB アドレス空間に書き込みます。テストは SFB64 書き込みを使用するため、SFB32 アドレス空間に書き込むパスは、一度に 2 ピクセルを書き込みます。 

 

FFB2+ ボードの場合は、その新しいステンシルおよびパスイン機能に対するテストも行われます (ボードが DBZ の場合)。 

 

すべての 3DRAM チップが必ずテストされるようにしてください。このサブテストでエラーが発生した場合は、原因は 3DRAM にあります。 

RAMDAC 

不良ビットがあるかどうかを判断するために、簡単な読み取りと書き込みのパターンを使用して RAMDAC レジスタをテストします。これにはすべての LUT が含まれます。ffbtest は、データが RAMDAC から実際に読み取られており、ドライバによって供給されていないことを確認します。

次に、RAMDAC シグニチャーレジスタは、画面に出力されるピクセルを取り込みます。このテストは、RAMDAC 内のさまざまなデータパスのすべてが正しく機能しているかどうかを判定します。 

RAMDAC (続き) 

テストされるモードは以下のとおりです。 

  • A からの 24 ビットのトゥルーカラー

  • A からの 24 ビットのトゥルーリニアカラー

  • A からの 24 ビットのダイレクトカラー

  • B からの 24 ビットのトゥルーカラー (ダブルバッファーのみ)

  • B からの 24 ビットのトゥルーリニアカラー

  • B からの 24 ビットのダイレクトカラー (ダブルバッファーのみ)

  • A からの (RGB の各平面からの) 8 ビットの擬似カラー

  • B からの (RGB の各平面からの) 8 ビットの擬似カラー (ダブルバッファーのみ)

  • A からの (RGB の各平面からの) 8 ビットの非リニアグレースケール

  • B からの (RGB の各平面からの) 8 ビットの非リニアグレースケール (ダブルバッファーのみ)

  • A からの (XRGB の各平面からの) 8 ビットのリニアグレースケール

  • B からの (XRGB の各平面からの) 8 ビットのリニアグレースケール (ダブルバッファーのみ)

  • (バッファー A、X 平面からの) 8 ビットのオーバーレイ擬似カラーバッファーのみ)

 

シングルバッファー構成では、合計 11 タイプの異なるウィンドウが画面に表示され、ダブルバッファー構成では 22 タイプのウィンドウが表示されます。カーソルも画面に表示されます。 

 

FFB2+ ボードでの RAMDAC は、3 つのモード (SEP8、SEP4、Combined) をサポートします。このテストでは、RAMDAC のタイプを検出し、CLUT の増分、WLUT の増分や追加のオーバーレイといった、元からある機能および追加機能を検証します。 

 

このテストでエラーが発生した場合は、原因は RAMDAC にあります。 

Rendering Pipeline 

描画パイプラインは、FFB のスタンドアロン診断用に開発された描画パイプラインテストを使用します。 

 

さまざまな資源と各種設定で、各基本式が徹底的にテストされます。 

  • ドット

  • 平滑化されたドット

  • 4 つの線分描画基本式すべてを使用した線分

  • 三角形

  • 多角形

  • 矩形

  • フォント

 

このテストでエラーが発生した場合は、原因は FBC にあります。 

Fast Fill/Vertical Scroll 

高速充填・垂直スクロール基本式は、画面タイプに依存するため、描画パイプラインテストとは分かれています。画面タイプごとに 3 つの異なるテストがあります。各テストは、ブロックモードとページモードの両方の fistful を使用します。 

 

このテストでエラーが発生した場合は、原因は FBC にあります。 

Pixel Process 

サブテストであるピクセルプロセッサは、FFB のピクセルプロセッサ制御 (PPC) レジスタに選択されたオプションを実行します。 

  • 補助クリッピング (加色と減色)

  • 深さの待ち行列化

  • アルファブレンド

  • ビューポートクリップ (2D と 3D)

  • 領域パターン (透明と不透明)

 

このテストでエラーが発生した場合は、原因は FBC にあります。 

Picking 

ピッキングは、3DRAM のピック検出ロジックを検査します。ピック検出ウィンドウを定義し、そのウィンドウへの書き込みがピックされ、ウィンドウ外部への書き込みがピックされないことを確認します。3DRAM ごとに 1 回のテストが行われます。 

 

このテストでエラーが発生した場合は、原因は 3DRAM にあります。 

Arbitration 

調停サブテストは、ダイレクトポートを介して読み取りと書き込みを行っている間に、オブジェクトをアクセラレータポートに連続的に描画します。シングルバッファー構成では、別のプロセスが X 平面で DFB 読み取り・書き込みを行っている間に、絵が RGB 平面に描画されます。ダブルバッファー構成では、別のプロセスが A 平面で 32 ビットの DFB 読み取り・書き込みを行っている間に、絵が B バッファーの 32 平面すべてに描画されます。このサブテストは、描画処理とウィンドウ操作が並行して行われる状態をシミュレートします。 

 

このテストでエラーが発生した場合は、原因は FBC にあります。 

Stereo 

立体は、右目と左目の画像が異なる立体モードでオブジェクトを表示します。立体メガネを掛けて画面を見ながら表示される指示に従い、適切に動作しているかどうかを確認します。モニターのタイプが 76 MHz で 1280 × 1024 ではない場合は、エラーメッセージが表示され、テストは実行されません。エラーメッセージが表示されないようにするには、テストオプションメニューの立体テストを無効にします。サンのプレミアムカラーモニターだけが、立体解像度をサポートしています。 

 

このテストは、モニターを一時的に立体モードに切り換え、立体画像を描画し、(RAMDAC シグニチャー取り込みレジスタを使用して) 立体画像のシグニチャー解析を行います。画像を 5 秒間表示した後、モニターを以前の解像度に復元します。 

 

このテストでエラーが発生した場合は、原因は RAMDAC にあります。 

 

注-SunVTS の実行でコンソールに縦の線が現れた場合は、その原因は、ffbtest の立体テストにあると考えられます。画面解像度を標準から立体に変更し、再び標準に戻すとき、FFB ハードウェアにはタイムクリティカルな期間が存在します。このときシステムの負荷が大きかったり、すべての SunVTS テストを実行していたりすると、画面解像度を変更しているときに FFB デバイスドライバの実行が中断されて、FB ASIC と RAMDAC の同期がとれなくなり、FFB 画面が異常な表示になることがあります。この問題は、システムを停止させる原因になることもあります。このような表示上の問題が発生しないように、ffbtest 立体テストは、他の SunVTS テストと同時に行わないでください。

 

このテストは、立体モニターと立体メガネがある場合にのみ行う必要があるテストなので、デフォルトでは無効になっています。