まず、初期インストールを行うのかアップグレードを行うのかを選択する必要があります。アップグレードを選択する場合は、Solaris オペレーティング環境がすでにシステム上で動作している必要があります。
初期インストールでは、システムのディスクが Solaris オペレーティング環境の新しいバージョンで上書きされます。システム上で Solaris オペレーティング環境がまだ動作していない場合は、初期インストールを行う必要があります。
システム上で Solaris オペレーティング環境がすでに動作している場合でも、初期インストールを行うことができます。ローカルに行なった変更を維持したい場合は、インストールを行う前にローカル変更のバックアップをとり、インストールが終わった後でローカル変更を復元する必要があります。
初期インストールは、Solaris のどのインストール方法を使っても実行できます。Solaris のインストール方法については、第 3 章「Solaris インストール方法の選択」を参照してください。
アップグレードでは、システムのディスクにある既存のファイルと Solaris オペレーティング環境の新しいバージョンがマージされます。アップグレードでは、既存の Solaris オペレーティング環境に対して行なった変更はできるだけ保存されます。
アップグレードできるシステムは、Solaris 2.5.1、Solaris 2.6、または Solaris 7 ソフトウェアが動作しているものです。Solaris 8 が動作しているシステムは、Solaris 8 Update リリースにアップグレードできます。システムで動作している Solaris のバージョンを確認するには、次のコマンドを入力します。
$ uname -a |
Solaris オペレーティング環境のアップグレードでは、次のインストール方法を使用できます。
ディスクレスクライアントをアップグレードする場合は、smosservice patch コマンドを使用する必要があります。詳細は、『Solaris 8 のシステム管理 (追補)』または smosservice(1M) のマニュアルページを参照してください。
現在の Solaris オペレーティング環境 |
Solaris のアップグレード方法 |
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Solaris 2.5.1、Solaris 2.6、Solaris 7、Solaris 8 |
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表 2–3 x86: Solaris のアップグレード方法
システムのソフトウェアグループを、アップグレード時に別のソフトウェアグループに変更することはできません。たとえば、システムに エンドユーザーシステムサポートソフトウェアグループがインストールされている場合には、開発者システムサポートソフトウェアグループにアップグレードするオプションはありません。ただし、アップグレード中に、インストール済みのソフトウェアグループに属していないソフトウェアをシステムに追加することはできます。
すでに Solaris 8 オペレーティング環境を実行していて、システムに個別のパッチがインストールされている場合、Solaris 8 Update リリースへのアップグレードを行うと、パッチは次のようになります。
Solaris 8 Update リリースの一部として組み込まれているパッチは自動的に再適用されます。これらのパッチをバックアウトすることはできません。
システムにすでにインストールされているパッチのうち、Solaris 8 Update リリースに組み込まれていないパッチは削除されます。
パッチアナライザを使用すれば、Solaris 8 Update リリースにアップグレードしたときに、これらのパッチのうちどれが削除されるかを確認することができます。パッチアナライザの詳しい使い方については、Solaris 8 Update リリースへのアップグレードを参照してください。