netscape(1) (SunOS リファレンスマニュアル (1) : ユーザーコマンド)

SunOS リファレンスマニュアル (1) : ユーザーコマンド

netscape(1)

名前 | 形式 | 機能説明 | オプション | 引数 | 終了ステータス | 使用例 | 属性 | 関連項目

名前

netscape– Solaris 版 Netscape Communicator の起動

形式

/usr/dt/bin/netscape

機能説明

Solaris 版 Netscape Communicator は、ブラウズ、電子メール、Web ベースのワープロ、チャット、グループスケジュール管理などの機能が統合されているコンポーネントで構成されています。これらを使用して、ユーザー同士がコミュニケーションをとったり、情報へアクセスしたり、情報を共有することができます。

オプション

オプション以外の引数は、ファイルまたは URL として解釈されます。

-component-bar: コンポーネントバーだけを表示します。
-composer: コマンド行で指定したすべての URL を Netscape Composer で開きます。
-discussions: Netscape メッセージセンターを表示します。
-display dpy: ディスプレイとして使用する X サーバーを指定します。
-dont-force-window-stacking: JavaScript の window.open() 属性の alwaysraised、alwayslowered、z-lock を無視します。
-dont-save-geometry-prefs: 現在のセッションにおけるウィンドウのジオメトリ (位置とサイズ) 設定を保存しません。
-edit: 「-composer」の説明を参照してください。
-geometry =WxH+X+Y: Netscape ウィンドウの位置とサイズを指定します。
-help: Netscape のコマンド行オプションを表示します。
-iconic: 起動後に Netscape をアイコン化します。
-id window-id: -remote で指定したリモートコマンドを受け取る X ウィンドウを指定します。X ウィンドウを指定していない場合は、最初に見つかったウィンドウが使用されます。
-ignore-geometry-prefs: 保存されているウィンドウジオメトリの設定を、現在のセッションで無視します。
-install: 独自のカラーマップをインストールします。
-irix-session-management: IRIX セッションマネージャを有効にします。SGI システム上では、デフォルトで IRIX セッションマネージャが有効になっています。IRIX セッションマネージャは、他のプラットフォーム上でも使用することができ、IRIX システム以外のセッションマネージャと共に動作させることが可能です。詳細は、-no-irix-session-management を参照してください。
-mail: -messenger と同じです。
-messenger: Messenger Mailbox (Inbox) を表示します。
-mono: イメージを白黒で表示します。
-ncols N: -install を使用していない場合に、イメージに割り当てる色の最大数を設定します。
-nethelp: NetHelp (Netscape のオンラインヘルプシステム) を起動します。
-news: -discussions と同じです。
-no-about-splash: 起動時のライセンスページを表示しません。
-no-install: デフォルトのカラーマップを使用します。
-no-irix-session-management: IRIX セッションマネージャを無効にします。-irix-session-management の説明を参照してください。
-no-session-management: セッションマネージャを無効にします。デフォルトでは、セッションマネージャは有効になります。-session-management の説明を参照してください。
-noraise: -remote の使用時に、リモートウィンドウを一番手前に表示しません。-raise および -remote の説明を参照してください。
-raise: -remote の使用時に、リモートウィンドウを一番手前に表示します。-noraise および -remote の説明を参照してください。
-remote remote-command: 既存のプロセスに接続し、既存のプロセスを制御します。同一のコマンド行で複数回 -remote オプションを使用できます。コマンドの処理が失敗しない限り、コマンドが順次実行されます。現在実行中の Netscape プロセスがない場合、コマンドの処理が失敗します。

次のオプションは、-remote の動作をより細かく制御するためのオプションです。

-id X_window_ID

複数の Netscape Navigator ウィンドウが開いている場合に、制御するウィンドウをこのオプションによって指定します。このオプションを使用しない場合、最初に見つかったウィンドウが制御されます。「使用例」の項を参照してください。

-raise -noraise

-remote コマンド使用時に、Netscape ウィンドウを一番手前に表示するか表示しないかを指定します。デフォルトでは一番手前に表示します。

-raise および -noraise オプションは、引数 addBookmark および openURL と共に使用できます。「使用例」の項を参照してください。

-session-management

セッションマネージャを有効にします。デフォルトでは、セッションマネージャは有効になります。 -no-session-management の説明を参照してください。

-version

バージョン番号とビルド日時を表示します。

-visual id-or-number

指定されたサーバー画像表示形式を使用します。

-xrm resource-spec

指定された X リソースを設定します。

引数

引数なしでアクションを起動する場合と、対応するメニュー項目を選択した場合とで、実行結果は同じです。ただし、一部のアクションでは、以下の引数を渡すことができます。

addBookmark( ): 現在表示している文書をブックマークリストに追加します。
addBookmark(URL): 指定した文書をブックマークリストに追加します。「使用例」の項を参照してください。
addBookmark(URL, title): 指定した文書とタイトルをブックマークリストに追加します。
mailto( ): To: フィールドが空のメール作成ウィンドウを開きます。
mailto(a, b. c): 指定したアドレスをデフォルトで To: フィールドに挿入します。
openFile( ): ファイルを指定するためのダイアログボックスを開きます。
openFile(filename): 指定したファイルを開きます。
openURL( ): URL を指定するためのダイアログボックスを開きます。
openURL(URL): 指定した文書を開きます。「使用例」の項を参照してください。
openURL(URL, new window): 新規ウィンドウを開き、指定した文書を表示します。
saveAs( ): URL を指定するためのダイアログボックを開きます。
saveAs(output_file): 指定したファイルへ HTML として保存します。
saveAs(output_file, type): 指定したファイルへ type 形式で (HTML、テキスト、または PostScript) 保存します。

終了ステータス

コマンド処理が失敗した場合、標準エラー出力にエラーメッセージが表示され、ゼロ以外の終了ステータスでコマンドが終了します。

使用例

例 1 開いている複数の Netscape ウィンドウのうち制御対象を選択する

example% netscape -id 0x3c00124 -remote 'openURL(http://www.sun.com)'

例 2 ウィンドを一番手前に表示せずにブックマークを追加する

ウィンドウを一番上に表示せずにブックマークを追加し、URL を開いてからウィンドウを一番上に表示します。

example% netscape -noraise -remote `addBookmark(http://www.sun.com)' \ 
-raise -remote `openURL(http://home.netscape.com)'

より詳しい説明および例については、 http://home/netscape.com/newsref/std/x-remote.html を参照してください。

例 3 指定した文書をブックマークリストに追加する

example% netscape -remote `addBookmark(http://www.sun.com)'

例 4 指定した文書を開く

example% netscape -remote `openURL(http://www.sun.com)'

属性

次の属性については、attributes(5) のマニュアルページを参照してください。

属性タイプ	属性値
使用条件	NSCPcom