この章では、Solaris 8 の機能に関する情報を説明します。Solaris 8 2/04 の新機能については、http://docs.sun.com に掲載されている「Solaris 8 2/04 Update Collection - Japanese」中のマニュアルを参照してください。
この Update リリースの新規機能の中には、マニュアルページにしか説明が記載されていないものがあります。新規機能の詳細については、http://docs.sun.com にある Solaris 9 オペレーティング環境に関するマニュアルを参照してください。
Solaris 9 オペレーティング環境がリリースされるまでは、次の URL の Solaris 9 オペレーティング環境のアーリーアクセスのページ (英語) を参照してください。
http://www.sun.com/solaris/programs/solaris9ea
ベータ期間中に上記のページから Solaris 9 のマニュアルにアクセスすると、制限付きの使用ライセンスに同意するかどうかを尋ねるページが表示されます。
Solaris 8 2/04 オペレーティング環境では、ディスクレスクライアントがサポートされています。 ただしこのリリースでのサポート対象は、SPARC アーキテクチャまたは Intel (IA) アーキテクチャのサーバーからサービスを受ける、SPARC アーキテクチャのクライアントに限定されています。
Solaris 8 オペレーティング環境には、RFC 2362 に記述されている PIM プロトコルに対するカーネルサポートが含まれています。Solaris 8 オペレーティング環境には、ルーティングデーモンが含まれていませんが、Solaris 8 を使用してマルチキャストネットワークのトラフィックをルーティングしたい場合は、 http://netweb.usc.edu/pim から PIM プロトコルの sparse モードと dense モードの実装を入手してください。
ld コマンドの -z nodefaultlib オプションと、新しい crle(1) ユーティリティによって作成される実行時構成ファイルを使用することによって、実行時リンカーの検索パスを変更することができるようになりました。
iconv(3) および iconv(1) を通して利用できるコード変換に、以下のものが追加されました。
(入力側コードセット) |
(出力側コードセット) |
---|---|
PCK | ibm5026 |
PCK | ibm5035 |
PCK | ibm930 |
PCK | ibm931 |
PCK | ibm939 |
UTF-8 | ibm5026 |
UTF-8 | ibm5035 |
UTF-8 | ibm930 |
UTF-8 | ibm931 |
UTF-8 | ibm939 |
eucJP | ibm5026 |
eucJP | ibm5035 |
eucJP | ibm930 |
eucJP | ibm931 |
eucJP | ibm939 |
ibm5026 | PCK |
ibm5026 | UTF-8 |
ibm5026 | eucJP |
ibm5035 | PCK |
ibm5035 | UTF-8 |
ibm5035 | eucJP |
ibm930 | PCK |
ibm930 | UTF-8 |
ibm930 | eucJP |
ibm931 | PCK |
ibm931 | UTF-8 |
ibm931 | eucJP |
ibm939 | PCK |
ibm939 | UTF-8 |
ibm939 | eucJP |
UTF-8 | ms932 |
ms932 | UTF-8 |
UTF-8 | UTF-8-ms932 |
UTF-8-ms932 | UTF-8 |
上記のコードセット名のうち Solaris 8 で初めてサポートされるものは、以下のとおりです。
(コードセット名) |
(概要) |
---|---|
ibm930 |
IBM CCSID 930 SBCS はカタカナと英小文字両方をサポート。SBCS の英小文字に割り当てるコードはコードページ 37 (米国/カナダ) とは異なる。MBCS 中のユーザー定義文字領域は 4370 文字分。 |
ibm931 |
IBM CCSID 931 SBCS はカタカナはサポートしない。MBCS は ibm930 と同じ。 |
ibm939 |
IBM CCSID 939 SBCS はカタカナと英小文字両方をサポート。SBCS の英小文字に割り当てるコードはコードページ 37 (米国/カナダ) と同じ。MBCS は ibm930 と同じ。 |
ibm5026 |
IBM CCSID 5026 MBCS 中のユーザー定義文字領域が 1880 文字分であることを除き ibm930 と同じ。iconv の動作は ibm930 の場合と同じ。 |
ibm5035 |
IBM CCSID 5035 MBCS 中のユーザー定義文字領域が 1880 文字分であることを除き ibm939 と同じ。iconv の動作は ibm939 の場合と同じ。 |
ms932 |
このコードセットと他のコードセットの間の変換では WindowsNT 3.51 がマイクロソフトコードページ 932 と Unicode の間で行う変換に基づいた変換を行う。 |
UTF-8-ms932 |
ms932 からの変換の結果得られる UTF-8。eucJP、PCK など ms932 以外のコードセットからの変換の結果得られる UTF-8 との間で相互に変換が可能。 |
日本語入力システムとして ATOK12 が追加されました。ja_JP.UTF-8 ロケールなどの UTF-8 ロケールにおいては、複数言語入力環境での使用にも対応しています。 ATOK12 の特長や使い方については、『ATOK12 ユーザーズガイド』、『日本語入力システムの概要とセットアップ』、ATOK12 のオンラインヘルプを参照してください。