この章では、Sun Java™ System Access Manager とともに配備されるサードパーティー Web コンテナをインストールおよび設定する手順について説明します。このリリースでは、Access Manager は BEA WebLogic 8.1 (およびその現行パッチ) と IBM WebSphere 5.1 (およびその現行パッチ) をサポートします。
WebLogic と WebSphere は Java Enterprise System の一部ではないため、それらは Java ES インストールプログラムとは別にインストールおよび設定する必要があります。一般的なインストール手順は次のとおりです。
Web コンテナインスタンスをインストール、設定、および起動します。
Java ES インストーラから Directory Server をインストールします。
Java ES インストーラから「あとで設定」モードで Access Manager をインストールします。このモードは、Access Manager を未設定の状態のままにします。
Access Manager 設定スクリプトを実行し、Access Manager を Web コンテナに配備します。
Web コンテナを再起動します。
WebLogic をインストールする前に、ホストドメインが DNS に登録されていることを確認します。また、WebLogic ソフトウェアの正しいバージョンをインストールしていることも確認します。詳細は、BEA 製品サイト (http://commerce.bea.com/index.jsp) を参照してください。
.zip または .gz 形式の、ダウンロードしたソフトウェアイメージを展開します。必ず、プラットフォームに合った適切な zip/gzip ユーティリティーを使用してください。ユーティリティーが適切でないと、展開中にチェックサムエラーが発生する場合があります。
ターゲットシステムのシェルウィンドウからインストールプログラムを実行します。
WebLogic インストールユーティリティーが指示する手順に従います (詳細なインストール手順については、http://e-docs.bea.com/wls/docs81/ を参照)。
インストールプロセスの実行時に、あとで Access Manager の設定で使用する次の情報を必ずメモしておいてください。
インストールが完了したら、次の場所にある WebLogic 設定ツールを実行し、ドメインおよびサーバーインスタンスを設定します。
WebLogic-base/WebLogic-instance/common/bin/quickstart.sh
デフォルトでは、WebLogic はサーバーインスタンスを myserver として、ドメインを mydomain として定義します。これらのデフォルトをそのまま使用することはほとんどありません。新しいドメインおよびインスタンスを作成する場合、Access Manager の設定および配備の情報を必ずメモしておいてください。手順については、WebLogic 8.1 のドキュメントを参照してください。
管理インスタンス上にインストールしている場合、次の場所にある startWebLogic.sh ユーティリティーを使って WebLogic を起動します。
WebLogic-base/WebLogic-Userhome /domains/ WebLogic-domain/startWebLogic.sh
管理対象インスタンス上にインストールしている場合、次のコマンドを使って WebLogic を起動します。
WebLogic-base /WebLogic-Userhome/domains/ WebLogic-domain /startManagedWebLogic.sh WebLogic-managed-instancename admin-url
WebSphere をインストールする前に、ホストドメインが DNS に登録されていること、および、プラットフォームに合った正しいバージョンの WebSphere をインストールしていることを確認してください。詳細は、IBM 製品サポート Web サイト (http://www-306.ibm.com/software/websphere/support) を参照してください。
.zip または .gz 形式の、ダウンロードしたソフトウェアイメージを展開します。必ず、プラットフォームに合った適切な zip/gzip ユーティリティーを使用してください。ユーティリティーが適切でないと、展開中にチェックサムエラーが発生する場合があります。
ターゲットシステムのシェルウィンドウからインストールプログラムを実行します。パッチをインストールする予定の場合、まず 5.1 バージョンをインストールしてからパッチを適用します。詳細なインストール手順については、http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/ws51help/index.jsp を参照してください。
インストールプロセスの実行時に、あとで Access Manager の設定で使用する次の情報を必ずメモしておいてください。
インストールが成功したことを確認します。
次のディレクトリに server.xml ファイルが存在することを確認します。
/opt/WebSphere/AppServer/config/cells/cell-name/noes/
node-name/servers/server1
サーバーの起動には、次の例のように startServer.sh コマンドを使用します。
/opt/WebSphere/AppServer/bin/startServer.sh server1
サンプル Web アプリケーションを見るには、Web ブラウザで、対応する URL を次の形式で入力します。
http:// fqdn:portnumber/snoop
インストールが成功したことを確認したら、stopServer.sh ユーティリティーを使用してサーバーを停止します。次に例を示します。
opt/WebSphere/AppServer/bin/stopServer.sh server1
WebSphere 5.1 のパッチをインストールする場合は、updateWizard.sh コマンド行ユーティリティーを使って元の 5.1 インスタンス上にパッチをインストールします。
WebSphere を再起動し、インストールが成功したことを確認します。
Access Manager をインストールするには、Java Enterprise System (Java ES) インストーラを 2 回別々に起動する必要があります。
(ローカルまたはリモートで) Directory Server をインストールするために、「今すぐ設定」オプションを使って最初の Java ES 呼び出しを実行します。「今すぐ設定」オプションを使うと、インストール中に選択するオプション (またはデフォルト値) によって最初のインスタンスを設定できます。
「あとで設定」オプションを使って Access Manager をインストールするために、2 回目の Java ES 呼び出しを実行します。このオプションは、Access Manager 2005Q4 コンポーネントをインストールします。インストール後、Access Manager を設定する必要があります。
WebLogic および WebSphere は Java ES とは別々にインストールされるので、インストーラには、コンテナを自動的に配備するために必要な設定データが含まれていません。この理由から、Access Manager のインストール時には「あとで設定」オプションを選択する必要があります。このオプションは、Access Manager の配備を次の状態のままにします。
アクティブな Directory Server (ローカルまたはリモートのどちらか) には Access Manager DIT データがロードされていません。
Access Manager の設定ファイルは自動的にロードされません。
Access Manager Web アプリケーションの .war ファイルは生成されません。
Access Manager の配備およびインストール後設定プロセスは自動的に開始および実行されません。
詳細なインストール手順については、『Sun Java Enterprise System インストールガイド』(http://download.oracle.com/819-0808?l=ja) を参照してください。
ターゲットシステムのローカルドライブ上に Access Manager をインストールし終わったら、WebLogic 8.1 または WebSphere 5.1 に対して Access Manager を手動で設定する必要があります。この手順は次の 3 つのステップから成ります。
Access Manager の設定スクリプト入力ファイルには、配備レベル、Access Manager、Web コンテナ、および Directory Server のすべての変数定義が含まれます。Access Manager には、設定スクリプト入力ファイルのテンプレートのサンプル (amsamplesilent) が付属します。これは、Solaris システムでは AccessManager-base /SUNWam/bin ディレクトリ、Linux システムでは AccessManager-base /identity/bin ディレクトリにあります。
amsamplesilent テンプレートを使って、独自の設定スクリプト入力ファイルを構築することができます。ファイルの編集手順と変数定義の一覧については、「Access Manager の設定スクリプト入力ファイルのサンプル」を参照してください。
ファイルを編集する前に必ず、インストールされている Web コンテナの次の情報を入手してください。
インストールディレクトリ
インスタンスの名前と場所
ホスト名
FQDN
待機しているポート番号
管理 ID
使用されるプロトコル
管理パスワード
共有ライブラリの場所
ドメインの名前と場所
プロジェクトディレクトリ名
JDK の場所
セル名
ノード名
JDK の場所
設定スクリプト入力ファイルを保存したら、amconfig スクリプトを実行して設定プロセスを完了します。次に例を示します。
AccessManager-base/SUMWam/bin/amconfig -s silentfile
silentfile は設定入力ファイルの絶対パスです。
このスクリプトを実行すると、次の処理が実行されます。
Access Manager スキーマをアクティブな Directory Server インスタンスにロードします。
Access Manager サービスデータを Directory Server インスタンスにロードします。
アクティブな Access Manager インスタンスが使用する Access Manager 設定ファイルを生成します。
Access Manager の Web アプリケーションデータを Web コンテナに配備します。
Access Manager の要件に合わせて、Web コンテナ設定をカスタマイズします。
設定プロセスを完了したあとで、Web コンテナを再起動する必要があります。手順については、各製品のドキュメントを参照してください。
BEA WebLogic 8.1 については、http://e-docs.bea.com/wls/docs81 を参照してください。
IBM WebSphere 5.1 については、http://publib.boulder.ibm.com/infocenter/ws51help/index.jsp を参照してください。