Sun Enterprise Authentication Mechanism 1.0.1 ガイド

Kerberos データベースをバックアップするには

  1. マスター KDC 上でスーパーユーザーになります。

  2. kdb5_utildump コマンドを使用して、Kerberos データベースをバックアップします。


    # /usr/krb5/sbin/kdb5_util dump [-verbose] [-d dbname] [filename [principals...]]

    -verbose

    バックアップされるすべてのプリンシパルとポリシーの名前を出力する 

    dbname

    バックアップされるデータベースの名前。データベース名には常に「.db」が追加されることに注意。また、ファイルの絶対パスも指定できる。-d オプションを指定しないと、デフォルトのデータベース名は /var/krb5/principal であるが、実際には /var/krb5/principal.db となる

    filename

    データベースがバックアップされるファイル。ファイルの絶対パスも指定できる。ファイルを指定しないと、データベースは標準出力にダンプされる 

    principal

    バックアップされる 1 つまたは複数のプリンシパルのリスト (スペースで区切る)。完全指定のプリンシパル名を使用しなければならない。プリンシパルを指定しないと、データベース全体がバックアップされる 

例 - Kerberos データベースをバックアップする

次の例では、Kerberos データベースを dumpfile というファイルにバックアップします。-verbose オプションを指定しているため、すべてのプリンシパルがバックアップされるたびに出力されます。


# kbd5_util dump -verbose dumpfile 
kadmin/kdc1.eng.acme.com@ENG.ACME.COM 
krbtgt/eng.acme.com@ENG.ACME.COM 
kadmin/history@ENG.ACME.COM 
pak/admin@ENG.ACME.COM 
pak@ENG.ACME.COM
changepw/kdc1.eng.acme.com@ENG.ACME.COM
#

次の例では、Kerberos データベースから pakpak/admin のプリンシパルをバックアップします。


# kdb5_util dump -verbose dumpfile pak/admin@ENG.ACME.COM pak@ENG.ACME.COM
pak/admin@ENG.ACME.COM
pak@ENG.ACME.COM
#