Sun Enterprise Authentication Mechanism 1.0.1 ガイド

並列伝達の設定

ほとんどの場合、データベースをスレーブ KDC に伝達するとき、マスター KDC は独占的に使用されます。しかし、たくさんのスレーブ KDC が存在するサイトでは、伝達プロセスの負荷共有を考えるかもしれません。これを「並列伝達」と呼びます。

並列伝達を使用すると、特定のスレーブ KDC が伝達作業をマスター KDC と共有できます。これによって、より速く伝達を処理でき、マスター KDC の負荷を軽減できます。

たとえば、1 つのマスターと 6 つのスレーブが存在するサイトを仮定します (図 3-2 を参照)。ここでは、slave-1 から slave-3 までが 1 つの論理グループを構成し、slave-4 から slave-6 までがもう 1 つの論理グループを構成しています。並列伝達を設定すると、マスター KDC は slave-1slave-4 にデータベースを伝達します。その後、slave-1slave-4 が各グループのスレーブにデータベースを伝達します。

図 3-2 並列伝達構成の例

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