次の例では、ユーザー david はすでにログインしていて、マシン denver.acme.com に telnet を実行しようとしています。david は -f オプションで既存のチケットを転送し、-x オプションでセッションを暗号化し、さらに -a オプションで自動的にログインしようとしています。3 番目のホストのサービスを使用する予定はないため、david は -F ではなく -f を使用しています。
% telnet -a -f -x denver.acme.com Trying 128.0.0.5... Connected to denver.acme.com. Escape character is '^]'. [ Kerberos V5 accepts you as "david@eng.acme.com" ] [ Kerberos V5 accepted forwarded credentials ] SunOS 5.7: Tue May 21 00:31:42 EDT 1998 Welcome to SunOS % |
david のマシンが Kerberos を使用して david を denver.acme.com に認証させ、自動的に david を david 自身としてログインを許可していることに注目してください。david は暗号化されたセッション (すでに david を認証しているチケットのコピー) を持っているため、パスワードを入力する必要はありません。Kerberos 化されていないバージョンの telnet を使用した場合はパスワードを入力しなければならず、さらに、そのパスワードは暗号化されずにネットワークに送信されます。この時点で第三者がネットワークを監視していれば、david のパスワードが知られてしまいます。
Kerberos チケットを転送する場合、Kerberos 化されたコマンド (ここで説明する telnet などのコマンド) は終了時にチケットを破棄します。