Sun Enterprise Authentication Mechanism ガイド

SEAM コマンド

この節では、SEAM 製品に含まれているコマンドのリストを示します。

表 7-2 SEAM コマンド

ファイル名 

説明 

/usr/krb5/bin/ftp

Kerberos 化されたファイル転送プロトコル (ftp) プログラム

/usr/krb5/bin/kdestroy

Kerberos チケットを破棄する 

/usr/krb5/bin/kinit

Kerberos チケット許可チケットを取得し、キャッシュに入れる 

/usr/krb5/bin/klist

現在の Kerberos チケットのリストを表示する 

/usr/krb5/bin/kpasswd

Kerberos パスワードを変更する 

/usr/krb5/bin/rcp

Kerberos 化されたリモートファイルコピー (rcp) プログラム

/usr/krb5/bin/rlogin

Kerberos 化されたリモートログイン (rlogin) プログラム

/usr/krb5/bin/rsh

Kerberos 化されたリモートシェル (rsh) プログラム

/usr/krb5/bin/telnet

Kerberos 化された telnet プログラム

/usr/krb5/lib/kprop

Kerberos データベース伝達プログラム 

/usr/krb5/sbin/gkadmin

Kerberos データベース管理 GUI プログラム。プリンシパルとポリシーを管理するために使用する 

/usr/krb5/sbin/kadmin

リモートの Kerberos データベース管理プログラム (Kerberos 認証とともに動作する)。プリンシパル、ポリシー、および keytab ファイルを管理するために使用する

/usr/krb5/sbin/kadmin.local

ローカルの Kerberos データベース管理プログラム (Kerberos 認証なしで動作する。マスター KDC 上で実行しなければならない)。プリンシパル、ポリシー、および keytab ファイルを管理するために使用する

/usr/krb5/sbin/kdb5_util

Kerberos データベースと stash ファイルを作成する

/usr/krb5/bin/ktutil

keytab 保守ユーティリティ 

/usr/sbin/gsscred

NFS サービスの GSS-API トークンを生成し、有効性を確認する 

share コマンドへの変更

新しい SEAM コマンドに加えて、SEAM 製品には、Solaris 2.6 と Solaris 7 の両リリースに付属する share コマンドへの変更が含まれています。次の 3 つの新しいセキュリティモードが share コマンドで使用できるようになります。

krb5

Kerberos 認証を選択する

krb5i

完全性を保証する Kerberos 認証を選択する

krb5p

完全性とプライバシを保証する Kerberos 認証を選択する

複数のモードを share コマンドで使用したとき、クライアントがセキュリティモードを指定しない場合は、リスト内の最初のモードがデフォルトで使用されます。指定した場合は、クライアントが選択したモードが使用されます。

Kerberos モードを使用するマウント要求が失敗した場合、マウントはセキュリティモードに none を使用して完了します。この現象は、NFS クライアント上の root プリンシパルが認証されていないときに多く発生します。マウント要求が成功しても、Kerberos で認証されない限り、ユーザーはファイルにアクセスできません。ファイルシステムが Kerberos セキュリティモードでマウントされていない場合でも、クライアントとサーバー間の任意のトランザクションには Kerberos 認証が必要です。