Sun Java System Application Server Platform Edition 9.0 Update 1 は、次に示す多くの新機能を実装しています。
Java EE 5 プラットフォームのサポート — Sun Java System Application Server Platform Edition 9.0 Update 1 では、Java EE 5 仕様を実装して、次世代のエンタープライズアプリケーションおよび Web サービスにもっとも適したアプリケーションランタイムの 1 つを実現します。Application Server 9.0 Update 1 は、次の Java EE 標準を実装しています。
Enterprise Java Beans 3.0
JAXB 2.0
Java Persistence
Java Server Faces 1.2
Java Server Pages 2.1 (JSP 2.1)
Java Server Pages Standard Tag Library (JSTL) 1.2
Streaming API for XML (StAX)
Web Services Metadata
Java API for XML based Web Services 2.0 (JAX-WS 2.0)
Common Annotations for the Java Platform 1.0 (CAJ 1.0)
Java Servlet 2.5
一連のすべての Java EE 5 プラットフォームテクノロジについて、このノートの 「Java EE 5 プラットフォームの API」で後述します。
開発者の生産性の向上 — Application Server 9.0 Update 1 は、オープンモジュール方式の拡張可能なアーキテクチャーと、軽量でメモリー占有率が低くパフォーマンスが高いランタイムにより、開発者の操作性を高めます。アプリケーション配備の迅速化により、反復的なアプリケーション開発をすばやく簡単に行えます。製品を一般的な IDE に簡単に統合できます。NetBeans と Sun Java Studio Creator が Application Server 9.0 Update 1 と統合し、優れた開発環境を実現します。
Java 2 Standard Edition 5.0 のサポート — Application Server 9.0 Update 1 は、管理および監視のための拡張機能とパフォーマンスおよびスケーラビリティーについての改善点を数多く含む Java 2 Standard Edition 5.0 をサポートしています。
高度な管理 — Application Server 9.0 Update 1 では、ブラウザベースの管理コンソールとスクリプト処理可能なコマンド行インタフェースとを使用して、セキュリティー保護されたリモート管理を実現します。新しい管理コンソール機能を次に示します。
Web サービスの検出、管理、監視、プロビジョニングなど、総合的な Web サービス管理サポート。
アプリケーションの監視、視覚化、および診断の強化。
JMX を使用したセキュリティー保護されたプログラムによるリモート管理および監視を実現するための JMX MBean API。
プログラムによって拡張可能な管理ルールおよびトリガーの組み込み。
プラットフォームのサポート — Application Server 9.0 Update 1 は、幅広いオペレーティングシステム、データベース、Web サーバー、ロケール、およびハードウェアをサポートします。すべてのリストについては、このノートで後述する 「プラットフォーム要件」を参照してください。
64 ビットサポート — Application Server 9.0 Update 1 では、64 ビット版 Solaris オペレーティングシステムのサポートが追加されました。
Java Web Services Developer Pack との統合 — Application Server 9.0 Update 1 は、Web Services Metadata 1.0 (Web サービスの注釈を指定)、JAX-WS 2.0 (Java プラットフォーム用の Web サービス API を指定)、JAXB 2.0 (Java と XML のバインディングを指定) などの最新の Web サービス標準をサポートするために、Java Web Services Developer Pack (Java WSDP) 2.0 と統合されました。さらに、Java Business Integration (JBI) 標準に基づいた Java EE サービスエンジンを組み込んでいます。
JMS 接続 — Application Server 9.0 Update 1 は、IBM MQ シリーズおよび Sun Java System Message Queue Server との接続を内蔵しています。
長期継続トランザクション — Application Server 9.0 Update 1 では、長期継続の分散トランザクションのサポートが追加されました。
JDBCTM ドライバ — Application Server 9.0 Update 1 では、どのデータベースサーバーへの接続にも JDBC ドライバを使用します。Java EE 互換のデータベースを構成するコンポーネントとして Sun がテストし基準を満たすと判断したもののリストについては、このノートで後述する 「JDBC ドライバとデータベース」を参照してください。Application Server には、配備に使用できる主要なデータベース用の DataDirectTM JDBC ドライバを含みます。
Java DB データベース — Application Server 9.0 Update 1 は、Apache Derby データベースに基づいた Java DB データベースをバンドルしており、エンドツーエンドの Java EE アプリケーションの開発と配備を可能にします。
呼び出しフロー監視 — Application Server 9.0 Update 1 は、着信要求がアプリケーションサーバー内のさまざまなコンテナおよびユーザーアプリケーションコードを通過する際に、それを監視するように設定できます。たとえば、Application Server は、Web コンテナ、Web アプリケーションコード、EJB コンテナ、および EJB アプリケーションコード内で経過する時間を分析できます。収集した情報はデータベース内に格納され、その後クエリーや分析に利用できます。
自己管理ルール — Application Server 9.0 Update 1 は、アプリケーションサーバーの管理タスクを自動化するための、強力で柔軟なインフラストラクチャーを備えています。自己管理ルールは、イベントとアクションから構成されます。イベントには、メッセージログ記録、しきい値の監視、タイマー、JMX 通知などがあります。アクションとはユーザーが定義したロジックであり、これはその後 JMX MBean でカプセル化されます。イベントがトリガーされ、このイベントが自己管理ルールで定義されたいずれかのイベントに一致した場合、関連付けられたアクションが実行されます。たとえば、管理者は、SEVERE メッセージがアプリケーションサーバーのログに記録されたときに電子メールを受信するように管理ルールを定義できます。
移行ツールとアップグレードツール — 含まれているツールを使用して、Java EE アプリケーションの標準への適合性と移植性について確認できます。また、これらのツールは、ほかの Java EE アプリケーションサーバー (JBoss、WebLogic、WebSphere) からの移行と、以前のバージョンの Sun の Application Server からのアップグレードに役立ちます。これらの移行ツールは、http://java.sun.com/j2ee/tools/migration/index.html でも個別に入手できます。
オープンソースおよび GlassFish コミュニティー — 2005 年 6 月、Sun は、Java EE 5 プラットフォームの最新機能とそれに関連したエンタープライズテクノロジを実装した、無償でオープンソースの商用レベルのアプリケーションサーバーを開発することを目標として、GlassFish コミュニティーを立ち上げました。Application Server Platform Edition 9.0 Update 1 は、Sun の技術者と GlassFish コミュニティーが開発したソースコードを基盤に作成されています。